『単身花日』ネタバレ！最終回までのあらすじ・結末を相関図付きで

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いわしげ孝による『単身花日』は、青春時代を過ごした鹿児島へ単身赴任した主人公が、初恋の人を再会し、触れてはいけないパンドラの箱を開けてしまうというお話です。今回はドラマ化もされる『単身花日』の最終回までのあらすじと結末をご紹介いたします。

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『単身花日』あらすじ

いわしげ孝さんによる『単身花日』は、2006年～2008年に「ビッグコミックス」で連載された作品で、単行本は5巻刊行されすでに完結しています。

物語は、主人公が青春時代を過ごした鹿児島に転勤を言い渡されるところから始まります。

◆あらすじ

ハウスメーカー「サンバスホーム」の営業をしている桜木舜は、会社から小5から中3の間を過ごした鹿児島への転勤を命じられる。

桜木が青春真っ只中を過ごした鹿児島は、初恋の思い出がたくさん詰まった街だった。

親の介護がある妻と小学生の娘を残し単身赴任を開始した桜木は、早々に初恋の人・桐野花に出会う。

再会によって蘇る淡い記憶に浸る桜木。

そして、かつての恋敵や愛する妻も加わり…

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『単身花日』登場人物＆相関図

◆登場人物

◆桜木舜・・・ハウスメーカー「サンバスホーム」の営業。37歳。小5から中3の間を過ごした鹿児島へ単身赴任するし、初恋の相手である花と再会する。
◆武田花・・・舜と中学時代に惹かれ合っていた女性。現在は中学教師。鹿児島で17年ぶりに舜と再会する。旧姓桐野
◆片山直哉・・・舜の中学時代の親友で恋のライバル。三ツ星ハウスの営業マン。
◆清水めぐみ・・・花と仲の良かった舜の中学時代の同級生。あることがキッカケで花と疎遠だったが、舜の計らいで再会する。バー「花日（はなのひ）」のママ。
◆桜木ゆり・・・舜の妻。明るく美人な女性。母親を介護中。
◆桜木花奈・・・舜の娘。小学生。
◆武田健一・・・花の夫。船乗りのため、一年のほとんど家にいない。

◆相関図

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『単身花日』最終回の結末ネタバレ

◆花とめぐみの過去の確執

高校を卒業してしばらくたった頃、花は街で偶然デートをしている清水めぐみにバッタリ会いました。

めぐみの彼氏は武田健一といって、桜木にソックリな男性でした。

転校した桜木を想い続けていた花は、武田に一目ぼれし、あろうことかめぐみを裏切って結婚に至りました。

そのときから疎遠になっていた花とめぐみでしたが、桜木の計らいで二人は再会し、和解しました。

◆花と同棲することになった桜木

泥酔したり、ビルの屋上に上がったりと、最近不安定な花は「しばらく桜木くんの家にいさせてほしい」とお願いしてきました。

花を心配した片山直哉も桜木に頭をさげますが、なぜ片山が花の傍にいてやらないのか桜木は不思議に思うのでした。

半ば強引に1週間だけ花の居候を承諾した桜木。

夜中に「ぶたないで…」とうなされる花を抱きしめる桜木でしたが、二人が男女の仲になることはありませんでした。

◆妻が鹿児島に

桜木の妻・ゆりは、以前花から

一晩だけ桜木くんのパパになってもらい、ゆっくり眠りました。本心を隠して生きることは大変です。

というメールを受け取りました。

ゆりは、その文面が気になり、娘を預けて鹿児島に行くことにしました。

一方、桜木は父から片山の父が花の父でもあったことを知らされます。

片山の父は不倫相手の女性に刺され、すでに亡くなっていましたが、確かに学生の頃から花と片山の関係は、恋人とは違う親密さを持っていました。

片山と花が異母兄妹であることが判明しましたが、桜木にはまだ二人には隠し事があるのではないかと推測します。

そんななか、ゆりが桜木のアパートの部屋を訪ねてきます。

花と一緒に暮らす桜木に動揺するゆり。

花は「桜木くん夫婦に迷惑をかけないためにも、すべてを話す」と言いました。

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◆隠し続けていたこと1

桜木夫婦と花、片山は、4人で会うことになりました。

片山と花が初めて会ったのは、片山の父の葬儀でした。

片山の母は、焼香に訪れた花の母に「あの女は、主人があんたをひいきするばっかりに嫉妬して刺した」と頬を叩きました。

母の横で怯える花を見た片山少年は、それから花の家を訪ねて一緒に遊ぶようになっていきました。

そして小5の夏に桜木が転校してくると、花はみるみる明るくなり、花は桜木が転校してもずっと想い続けていました。

そんななか、清水めぐみの彼氏だった武田健一と出会った花は、彼に桜木の面影を感じて結婚しました。

◆隠し続けていたこと2

花と武田の結婚は最初はうまくいっていましたが、花が尽くしすぎるあまり、武田は息苦しさをおぼえるようになっていきました。

そして花が自分を通して、 心の奥で別の男を見ていることに気づいた武田は、次第に彼女に暴力を振るうようになっていきました。

そんなある日、航路から戻った武田は花を旅行に誘いました。

その道中、武田は「お前の本当に好きな男は誰だ？」と、花が大切にしているアルバムにあった桜木の写真を取り出しました。

桜木のことを頑なに認めようとしない花を殴った武田は、ナイフを取り出すと、写真のなかの桜木に刃を突きたてました。

「お前を殺して、俺も死ぬ」

ついに花にナイフを向けた武田。

そして、二人はみあううちに ナイフが武田の胸に刺さってしまいました。

こと切れた武田の前に呆然と座り込む花は、無意識に片山に電話をかけていました。

片山はすぐに駆け付けると、花を守るため遺体をその場に埋めたのでした。

◆パンドラの箱

罪の意識にさなまれる花が、桜木と再会したのはそれから間もなくのこと。

神様が最後に桜木に会わせてくれたと感じた花は、「自首しよう」と決意します。

しかし、警察にすべてを話せば片山を巻き込むことになり…。

こうして心揺らぐ花は、何度も桜木に本当のことを打ち明けようとしていましたが、言い出せずにいたのです。

そして、桜木夫妻、花、片山は、これからどうするべきか？を夜を徹して話し合いました。

◆結末

翌日、花は桜木と思い出の場所を巡り、仲間に見守られながら警察署に向かいました。

花と片山は逮捕され、事件はマスコミによりセンセーショナルに報道されました。

そして下された判決は、殺人に関しては正当防衛が認められ無罪、死体遺棄には懲役1年8カ月執行猶予2年が言い渡されました。

桜木が単身赴任を終え、東京に戻って5年たった頃、花と片山が博多で店を開いていると知らされます。

「もう一度会いたい」

桜木は、妻のゆりと、娘、そして新しく生まれた息子を連れて福岡を訪れました。

「おにぎり屋」切り盛りする花と片山は、笑顔で桜木一家を迎えるのでした。－END－

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『単身花日』感想

主人公が、青春を過ごした鹿児島に赴任して初恋の人と再会するという設定から、大人のラブストーリーかと思っていましたが、読み進めるうちに、何かひっかるものを感じました。

特に花というキャラクターは、桜木を今でも好きなようですが不倫をしたいというわけでもなく、無邪気な子どものように彼に接するし、片山との距離の近さも気になりました。

そして四角関係がもつれるうちに桜木は家族を裏切って花を選ぶのか、花を置いて東京に戻っていくのか？

最後はどう締めくくるのか気になりましたが、まさか花が元夫を殺していたとはビックリな展開でした。

花の夫が偶然にも桜木ソックリさんで、初恋の思い出を夫に重ねていた…。

女性に暴力を振るうのは許せないけど、彼も彼女を愛していた分、尽くされれば尽くされるほど辛かっただろうとは思います。

しかも花は親友の彼氏を奪略して、事故とはいえ結果的に命を奪っちゃってますから。

挙句、片山にしりぬぐいをさせて、再会した桜木に「実はずっと好きだったの」と接近するとは、なかなかの悪女。

いわしげ孝さんといえば「青春」のイメージがあったので、不倫をテーマにすることが意外でしたが、まさかのラブサスペンス作品でした。

とはいえ、繊細な人物描写やドラマティックな設定、リアルな鹿児島での様子など、物語の見せ方はさすがの上手さ。

ドラマで気になった方は、ぜひ原作も楽しんでみて下さいね。

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