ドラマ『贖罪』結末までのあらすじと犯人を相関図付きでネタバレ
湊かなえさんによる『贖罪』は、小学生の娘の命を奪われた母親が、事件を目撃したにもかかわらず犯人の顔を想い出せない少女たちに「償い」を求め、悲劇を生んでいくお話です。今回はドラマ化された『贖罪』のあらすじ結末を相関図付きで振り返ります。
『贖罪』あらすじ
とある田舎町の小学校の体育館で、エミリという少女が何者かに乱暴され命を奪われるという事件が発生する。
直前まで一緒に遊んでいた同級生の紗英、真紀、晶子、由佳4人は、犯人の顔を見て言葉を交わしていたにもかかわらず、なぜか顔を思い出せず事件解決には至らなかった。
ある日4人は、亡くなったエミリの誕生日に家を訪れ、母親の麻子から「納得できる償いをしなさい」と半ば脅迫のような言葉を投げかけられる。
15年後ー
紗英は御曹司とお見合い結婚し、しっかり者の優等生の真紀は教師になり、自分に自信のない晶子は自宅に引きこもり、警察官に憧れていた由佳は花屋を営んでいた。
しかし麻子からの呪縛のような言葉は、彼女たちにトラウマを植え付け、さらなる悲劇を生んでいく…。
『贖罪』登場人物&相関図
◆登場人物
◆足立麻子(小泉今日子)・・・犯人に命を奪われたエミリの母。都会的で洗練された女性だったが事件後は精神を病み、事件直前まで一緒にいたエミリの同級生に対し腹立ち紛れに脅迫まがいの言葉を投げつけトラウマを植えつける。
◆菊池紗英(蒼井優)・・・事件当時、現場で一人エミリの死体の番をしていた。事件のストレスとエミリの手前 大人になってはいけないと思いこみ結婚するまで初潮を迎えることがなかった。商社勤めのエリート孝博と見合い結婚する。
◆篠原真紀(小池栄子)・・・しっかり者の学級委員で、同級生からも頼られていた。事件当時、先生を呼びに行った。現在は小学校の教師をしている。
◆高野晶子(安藤サクラ)・・・倒れたエミリを目撃後に麻子に知らせに行った。事件のトラウマから人とうまく接することができず家に引きこもっている。身の丈以上のものを求めると不幸になると思い込んでいる。
◆小川由佳(池脇千鶴)・・・事件当時、交番に知らせにいき、警官から優しくされ警察官に憧れを抱く。病弱で母からの愛情を独り占めする姉にコンプレックを抱き、警察官で姉の夫と関係して子どもを身ごもる。
◆孝博(森山未來)・・・紗英の結婚相手。一流大学出身で商社勤めの超エリート。紗英のことを小学生の頃から知っていて、麻子に頼み紗英との縁談を取り持ってもらう。
◆田辺 教諭(水橋研二)・・・真紀の同僚。小学校に不審者が忍び込み戦う真紀を後目に隠れ、非難されノイローゼとなる。
◆高野幸司(加瀬亮)・・・晶子の兄。良い兄の鑑のような存在。シングルマザーと結婚する。
◆高野春花(内田慈)・・・幸司の妻。若葉の母。シングルマザーだったが幸司と再婚する。
◆村上真由(伊藤歩)・・・病弱な由佳の姉。
◆村上圭太(長谷川朝晴)・・・真由の夫。警察官。
◆南条弘章(香川照之)・・・麻子の大学の一つ上の先輩で、麻子と交際していた男。
◆相関図
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『贖罪』ネタバレ
◆フランス人形(紗英)
足立麻子の娘・エミリが男に殺害された。同級生4人の少女たちは犯人を目撃するが事件は迷宮入り。15年後、目撃者の1人だった紗英と大槻産業御曹司・孝博との結婚式当日、突如彼女の前に麻子が現れ…。出展元:WOWOWオンデマンド
麻子はウェデング姿の紗英に「あなたの幸せそうなその姿の影にエミリの犠牲があることを忘れないで」と忠告する。
夫の孝博は紗英に人形のようなドレスを着せて愛でるという特殊な性的嗜好の持ち主で、当時発生したフランス人形盗難事件の犯人だった。
そして紗英を所有物の人形のように束縛する孝博に紗英は耐えられなくなり、ついに置時計で撲殺してしまう。
紗英はその足で麻子と会い、犯人を見つけることはできなかったが、これで約束が果たせたのかと問いかけ、警察に自首するため去っていった。
◆PTA臨時総会(真紀)
真紀は、エミリちゃん事件から15年間、無力感を抱えていた。小学校の教師となった真紀は、イジメの現場で生徒に対し事情を激しく問い質す。PTA役員会では同僚の田辺が彼女を擁護。そんな中、事件が発生した。出展元:WOWOWオンデマンド
プールの授業中に不審者が現れ、真紀は剣道の竹刀を手に立ち回り、犯人をプールに沈め撃退する。
その場から逃げ出した田辺は、「教師失格」だと非難され、学校を去った。
しかし しばらくたった頃、殺人者として罵られてPTA総会で釈明することになる。
その場で真紀は子どものために行ったことではなく、15年前の事件を教訓として犯人と戦うという意志を持って立ち向かったことを告白した。
そしてエミリとその母・麻子への償いのために行ったと話し、教師を辞することに決意した。
PTA総会を終えた真紀は、田辺にいきなり顔面を殴られ倒れてしまう。
麻子がすぐに駆け寄ると麻子は犯人の顔をあのとき覚えていたと明かすが、意識を失ってしまう。
◆くまの兄弟(晶子)
晶子は、自分のせいでエミリちゃんが殺されたと思い、引きこもりとなった。そんな中、兄の幸司が、妻とその連れ子・若葉と実家に戻ってくる。晶子が若葉と打ち解け始めた矢先、幸司が原因で精神のバランスを失う。出展元:WOWOWオンデマンド
兄の幸司は、妻の春花が東京に行っている間、晶子に倉庫を改造した自宅に泊まりに来るように誘う。
その夜 連れ子・若葉は、怖いと言って晶子の寝床に忍びこんできて、晶子は不審に思う。
そして偶然 若葉と訪れたゲームセンターで、小学生の女の子にお金を渡しているところを目撃し、幸司が若葉に性的興味を抱いているのではないかと疑う。
ある日 母から幸司に家に届け物を頼まれた晶子は、そこで幸司が若葉に虐待する様子を目撃する。
晶子は若葉にエミリの姿を重ね、助けようと力いっぱい幸司の首を絞めあげた。
実は生活の困窮していた春花は、生活の安定と引き換えに幸司に若葉を差し出していたのだった。
晶子は麻子にこの一件で自分の償いは終わったと思っていたが、麻子からはそんなことでは許さないと吐き捨て、鑑定拘置所をあとにした。
◆とつきとうか(由佳)
姉ばかりを可愛がる母のせいで小学生の由佳は孤独だったが、エミリちゃん事件で、親身に話を聞いてくれた警察官に憧れるように。15年後、由佳は姉が結婚した警察官・村上を誘惑。そんな中、麻子から手紙が届き…。出展元:WOWOWオンデマンド
村上の子を妊娠した由佳。
そんななかテレビでインタビューを受ける男の声が、エミリの命を奪った犯人と同じ声だと気づき麻子の家に向かう。
そして犯人の情報と引き換えに、麻子の夫をくれないかと持ち掛けるが、由佳は切迫早産で倒れてしまう。
助けを求める由佳に麻子は「子どもを失う母親の気持ちが分かればいい」と救急車を呼ぶ。
姉に付き添われ入院した由佳は、病弱で母の愛情を独り占めしていた姉の夫を奪いたいと明かす。
その夜 姉は自殺を図り、姉の夫は由佳に愛してもいないし、生まれてくる子どもの顔も見たくないと告げる。
すると由佳は 姉の夫を階段から突き落とし、由佳は再び倒れ病院に搬送され男の子を出産する。
姉の夫は亡くなり事故として処理された後、麻子が見舞いにやって来る。
由佳はユーアイフリースクールを経営する男が、犯人の可能性があると伝えた。
◆償い(麻子)
娘のエミリを殺された足立麻子は、事件後15年間犯人の手掛かりさえ掴めないまま、憤りと失意の中で生活を続けていた。ある日、麻子は15年前の事件の目撃者である由佳から、犯人に関するある重要な情報を得る。出展元:WOWOWオンデマンド
麻子は由佳から聞いたユーアイフリースクールを経営する男を見に行くが、その人物はかつての麻子の恋人・南条弘章だった。
南条は3年前に結婚して妻の苗字の青木を名乗っており、妻は大学時代の友人である秋恵にどこか似ていた。
麻子と秋恵と南条は同じ学部の気の合う友人同士だったが、あるとき麻子は、南条が自分よりも秋恵が好きではないかと感じはじめた。
それから麻子は秋恵と南条の仲を引き裂くため表向きは仲の良いそぶりをみせながら、南条に強引に迫り、陰で秋恵を中傷した。
南条と付き合いはじめた麻子は、彼から卒業したら結婚しようと指輪を贈られた。
そんななか秋恵は手首を切って自殺を図り、駆けつけた麻子は机の上に「 南条さん あなたを永遠に 愛します 秋恵」という遺書を見つけ、バッグにそれをしまった。
麻子は南条を電話で呼び出していたが、南条は途中で飲酒運転で事故を起こしたため駆けつけることができず、教師も懲戒免職となった。
それから南条は秋恵の一件のショックで抜け殻のようになり、麻子も罪の意識にさいなまれるが、彼と泥沼のような関係を続けていた。
あるとき麻子に現在の夫である安達製作所の跡取り息子とのお見合い話が舞い込み、麻子はすべてを忘れるためその縁談に飛びついた。
その後 麻子は南条と別れ、足立と結婚してエミリを出産したのだった。
すくすく成長したエミリは、あるとき母・麻子が大切にしていた指輪と本棚に隠していた秋恵の遺書を見つけ、友人らと共に別荘の金庫に隠した。
あるとき南条は不動産屋に連れられて、フリースクールを開くため偶然この別荘を見に行くが、そこにあった金庫のなかにエミリが隠した指輪と秋恵の手紙を発見して愕然とする。
そして別荘の持ち主が足立製作所で社長の妻が麻子であることを知り、秋恵を死に追いやったのは麻子だと確信する。
南条は自分から秋恵を奪い、地位、財産、幸せな家庭を手に入れた麻子に復讐しようと、大切にしていたエミリを殺害したのだった。
そんななか麻子は南条に呼び出され別荘で揉み合うが、麻子はエミリが南条の子どもであることを明かした。
南条はあのとき、自分がなぜエミリに欲情し命まで奪ってしまったのか、その理由が分かった気がした。
そして南条は麻子を線路に案内し「これで君の復讐は終わる。俺の最後のプレゼントちゃんと受け取ってくれよ」と迫ってくる列車の前に立った。
麻子は南条を線路に突き飛ばしたと嘘をついて警察に出頭するが、目撃情報から南条は自殺であることが証明され、麻子が罪に問われることはなかった。
罪を償うことが出来ない麻子は、エミリに「これからどこへいけばいい?」と呟きながら住宅街を彷徨うのだった。
湊かなえ原作ドラマ『Nのために』あらすじ結末は⇒こちら

湊かなえ『夜行観覧車』最終回までのあらすじと相関図は⇒こちら

『贖罪』感想
イヤミス女王・湊かなえ作品のなかでも胸糞悪さ全開だった『贖罪』を、WOWOWでドラマ化した本作。
監督は日本ホラーには欠かせない黒沢 清さんが務めたことで、より一層 不穏な物語に仕上がっています。
血しぶきや直接的な暴力シーンはなく、どちらかといえば静謐さを感じるシーンが多いのですが、背中がゾワゾワするような怖さが溢れ、晶子の兄が住んでいる倉庫や廃墟となった別荘など無機質さが、不気味さを増幅させています。
四人の少女たちは同級生の命を奪った犯人の顔を思い出せず、麻子に植え付けられたトラウマによって精神が歪み、破滅的な道を選んでいきます。
それにしても麻子が、加害者でもないまだ小学生の少女たちに「罪を償え」と迫るというのは理解しがたく、彼女たちが辿る将来を考えると可哀そうでなりません
自分の過去の愚かな行いのせいで娘が亡くなったこと知った麻子もまた、これから罪を背負っていくとすれば生き地獄ですが…。ダークな小泉今日子さん新鮮でした。
また男性の登場人物たちは、変態や倫理観が欠如したロクでもない奴ばかりで嫌悪感がこみあげます。一番不気味だったのは、香川照之さんの走り方w
娘を殺めてしまった父親の狂気、「償いをしなさい」という呪いのような言葉が、巡り巡って被害者の娘に向けられていたと分かったときの母親の絶望が明かされ、ラストの嫌な余韻も楽しめます。
悲劇のドミノ倒しで織り成される4つの償いが、被害者の母親の罪へと繋がっていく緻密なプロットは、原作とは違うところもありますが上手くまとめられていたと思います。
湊かなえさん作品のジメっとした作風と現実と非現実の境界を曖昧にする黒沢監督の演出がマッチした良作ですので、ぜひ視聴してみて下さいね。
ドラマ『贖罪』の動画配信状況は以下の通りになります。
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◎ 全話無料配信 初回31日間無料 2,189円(税込) |
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◎ 全話無料配信 無料期間なし 1,026円(税込) |
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× 配信なし |
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〇 宅配レンタル 旧作:399円~、新作:630円~ |
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◎ 全話無料配信 無料期間なし 2,530円(税込) |
この情報は2025年5月27日時点のものです。配信が変更、終了している場合もありますので詳しくは公式サイトをご覧ください。







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