紫式部と清少納言はライバル?エピソードや家系図を紹介

大河ドラマ

千年前からベストセラー作家として有名な紫式部と清少納言。2024年には大河ドラマ『光る君へ』で平安時代が取り上げられることもあり、二人の関係性も注目されています。そこで今回は、紫式部と清少納言の性格やエピソードを家系図を交えながらご紹介いたします。

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紫式部と清少納言はライバル?その関係は?

紫式部と清少納言は、大臣家の姫であり一条天皇の妻である定子、彰子にそれぞれ仕えた女房でした。

女房とは、位の高い貴族に仕えた奥向きの女官もしくは女性使用人で、貴族の娘に勉強を教え、稽古事の相手を務めることもありました。

実は面識がなかった紫式部と清少納言

紫式部と清少納言がバチバチのライバル関係だったと思う方もいるかもしれませんが、実はこの二人 直接の面識はありません。

二人は天皇の后の女房として宮仕えしていたのは確かですが、時期が微妙にずれているのです。

清少納言→西暦993年頃~1001年頃
紫式部→→西暦1005年頃~1012年以降

定子が亡くなり、清少納言が1001年に宮内から去ったあとの4年後に紫式部が宮仕えを開始していますので、二人が同時期に宮廷にいたということはありませんでした。

紫式部と清少納言の家系図

二人がそれぞれ仕えた定子と彰子

紫式部と清少納言は、仕えていた主君も違います。

紫式部彰子(しょうし)に仕える
清少納言定子(ていし)に仕える

先ほどの家系図から分かるように、定子と彰子はいとこ関係で共に一条天皇と結婚しました。

最初に結婚したのは定子でしたが、兄の 藤原伊周が自分が愛する女性の元に、別の男性が通っていると勘違いして花山天皇を弓矢で攻撃するという事件を起こしたため、定子は中宮の立場を奪われることを恐れ、髪を切って出家しました。

その間に、藤原道長は、強引に娘の彰子を一条天皇の妻にしました。

このように、定子の兄・藤原伊周と彰子の父・藤原道長が熾烈な権力争いをしていたということで、紫式部と清少納言が対立のイメージが生まれたのかもしれません。

しかし、実際に二人に面識はなく、彰子も定子が亡くなったあと彼女の子どもを引き取り大切に育てていたので、女性陣が仲が悪いということはなかったようです。

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性格が違う二人

平安時代の人気女流作家であり、経歴も似ている紫式部と清少納言ですが、性格は真逆そのもの。

清少納言は、社交的な性格で機転がきくため公家からも人気があり、美しい容姿であったため宮廷のアイドル的な存在でした。

紫式部は才能があり真面目なのですが、人と接するのが苦手な性格で、当時としては遅い結婚をしたことからも分かるように奥手だったようです。

その反面、目立ちたくないけど評価してほしいとばかりに、日記に自分の気持ちを書くなど負けず嫌いな側面もあります。

紫式部は、今で言うこじらせ女子の要素がありますね。

二人とも、当時のトップクラスのキャリアウーマンであることは共通していますが、性格はまさに「陰」と「陽」で対照的でした。

紫式部は一方的にライバル視?!

紫式部と清少納言は対立はなかったようですが、紫式部が清少納言のことを強く意識していたことは確かでした。

その証拠に「紫式部日記」には清少納言のことが辛口に書かれています。

清少納言という人は、得意顔でとても嫌な人です。やたらと漢文を書き散らし、利口ぶっていますが不十分なところがいくつもあります。何かにつけて人と違う部分を見せようとすれば、かならずいつかは見劣りします。やたら「感動した」という人は軽々しく見えるもの。将来はきっとよいことはない。

この頃、定子と彰子がいつも比べれれるのと同じように、女房である清少納言と紫式部も比べられていました。

天皇が一番に愛していたのは藤原道隆の娘・定子で、その定子のまわりには評判の良い清少納言などの女房たちが揃っていました。

そのため道長は、彰子も天皇に深く愛してもらうため、居心地が良い場所を作ろうと、紫式部のような才能のあるおもしろい女房を集めたのです。

「紫式部日記」の一節を清少納言への悪口ととらえる方もいますが、常に彼女と比べられた紫式部の反発とも取れます。

また「紫式部日記」は、道長や彰子のことを書いた公式な記録のはずでしたが、紫式部の個人的な日記もごちゃまぜにして発表されてしまった経緯があります。

日記に書いた個人的な本音が、現代にまで残っているのは紫式部にとっては不本意かもしれませんね。

大河ドラマ『光る君へ』相関図キャスト一覧は⇒こちら

最後に

千年以上も前に誕生し、人気作家として語り継がれる紫式部と清少納言。

性格のうえでは対照的である一方、中流貴族の家系に生まれ、母を早くに亡くし、中宮の家庭教師に採用されたキャリアウーマンという共通点もありました。

直接的な面識はなく、お互いにどう思っていたのか分かりませんが、二人とも高い教養と豊富な知識をもった魅力的な女性なので、才能を認め合い共感する部分もあったかもしれませんね。

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