『教場0』ネタバレ!あらすじ~結末を相関図つきで解説
月9で木村拓哉さん主演でドラマ化される『教場0』は、シリーズの原点でもあり風間公親という人物の始まりともいえる作品です。今回は、原作『風間公親-教場0-』の相関図とあらすじから結末ネタバレをご紹介いたします。
『教場0』のあらすじ
『教場0』は、 風間公親の前日譚となる捜査一課時代の事件が描かれています。
舞台はT県警。
ここではキャリアの浅い刑事が、突然送りこまれる育成システムがあります。
その名も「風間道場」。
難事件の増加に業を煮やした県警本部長が、優秀な刑事の育成を目的として発案したものです。
新人刑事を待ち受けるのは、捜査一課強行犯係の現役刑事・風間公親と現場を共にするマンツーマンのスパルタ指導。
三カ月間みっちり学んだ卒業生は、例外なくエース級の刑事として成長し活躍を約束されますが、見込みがなければ交番勤務に逆戻りとなる容赦ないシステムです。
新人刑事たちは風間からのプレッシャーに耐えながら、狡猾な犯罪者たちとスリリングな攻防戦を繰り広げていきます。
そして、最終話の「毒のある骸」では、風間が義眼になった理由が明かされます。
『教場0』相関図
長岡弘樹さんによる『教場0』では、これまでのシリーズと同じく一話完結の短編集のような構成になっており、各話のタイトルが「刑事コロンボ」へのオマージュとなっています。
◆第一話 仮面の軌跡
日中弓は、借金の肩代わりに芦沢健太郎と交際を続けてきた。大企業の御曹司から見初められ別れを告げるが、芦沢に二人の秘密を暴露すると言われる。◆第二話 三枚の画廊の絵
画廊を営む向坂善紀は四年前に離婚し、息子匠吾の親権を手放した。高校二年生の匠吾には、抜群の芸術的センスがある。本人も芸大進学を希望しているが、その夢を阻む者が現れた。◆第三話 ブロンズの墓穴
佐柄亜津佐の息子である小学三年生の研人は、学校でいじめに遭い、登校拒否になってしまった。だが担任の諸田伸枝は、いじめの存在を認めない。面会を拒否する諸田に、佐柄は業を煮やしていた。◆第四話 第四の終章
派遣社員の佐久田肇は、隣室に住む女優筧麻由佳の美しさに惹かれていた。その佐久田のもとへ、麻由佳が助けを求めてやってくる。彼女の部屋にで俳優の元木伊知朗が、自殺しようとしているというのだ。◆第五話 指輪のレクイエム
自宅でデザイン事務所を営む仁谷継秀は、認知症の症状が進む妻・清香の介護に疲れ果てていた。仁谷は五十歳、清香は七十歳。こんな日が来ることを覚悟はしていたが、予想よりも早かった。◆第六話 毒のある骸
国立S大学の法医学教授である椎垣久仁臣は、服毒自殺した遺体を司法解剖する際、事故を起こし、助教の宇部祥宏に大けがを負わせてしまった。事が公になれば、自らの昇進が流れてしまう。
それぞれの結末は割愛させて頂きますが、新米刑事6人がそれぞれの事件を担当し、風間に指導してもらいながら事件を解決する流れになっています。
※無断転載ご遠慮ください。
『教場0』結末ネタバレ
◆風間を襲った犯人は?義眼になった理由
『教場0』では、新米刑事たち6人がそれぞれ事件を担当して、風間のアドバイスを元に解決していきますが、最終話「毒のある骸」では、平優羽子が事件解決後に、風間を居酒屋に誘います。
風間と優羽子が食事を終えたあと店を出ると、建物の間からじっと二人を見る視線がありました。
優羽子は、すぐにその人物が元恋人でストーカーとなった井伏だと思い、「これ以上つきまとうと逮捕する。」と言いかけました。
しかし、相手は井伏ではなく風間によって逮捕され、出所した十崎という男でした。
襲い掛かってきた十埼に対して、優羽子は、恐怖と酔いのため逃げることができず、顔を防御するだけで精一杯。
そこに風間が体当たりしてくれたおかげで、優羽子は被害を免れましたが、十崎は逃走。
優羽子は追いかけようとしますが、十崎はすぐに人込みにまぎれて消えてしまいました。
そんななか、優羽子は風間の右目に千枚通しが刺さっていることに気づき、すぐに引き抜こうとしますが、「待て」と風間に制止されます。
こんな状況でも風間は、自分の怪我の手当てよりも、犯人の指紋を消さないように証拠物の保存を優先させたのです。
さらに、優羽子は揉み合ったときに咄嗟に十崎のベルトを触って指紋を残していたため、これも逮捕後に十崎が犯人という証拠となるはずです。
風間は「この仕事をやっていれば、いつかこんな目に遭う。辞めたければ遠慮はいらんぞ」と言いますが、優羽子は「辞めません。十崎に手錠をかけるまでは。そしてかけた後も、もっともっと悪いやつを捕まえます。指導官みたいに。」と涙を浮かべながら答えたのでした。
◆右目負傷のエピソードは「教場2」後編で描かれた
風間が千枚通しで刺され、右目を負傷した事件はドラマ『教場2』の後編のエンドロール後に描かれました。
平優羽子に当たる人物は、北村匠海 演じる 遠野章宏という男。
新米刑事の遠野は、風間と張り込みをしている最中に不審な男を見つけ、風間の「勝手に持ち場を離れるな。」の言葉も聞かずに男を追いかけ、背中を千枚通しで刺されてしまいます。
そして、遠野を助けようと風間が男ともみ合いになり、風間は右目を千枚通しで刺され、男は逃走。
このとき、後に風間教場の生徒となる 鳥羽暢照(濱田岳)がバイク便のアルバイトをしていて、犯人を目撃していました。
雨が降りしきるなか、右目に千枚通しが刺さったまま救護の到着を待ち、遠野をはげます風間の声を、鳥羽が聞いていたというところで話は終わります。
『教場0』の感想
風間の刑事時代ということで、彼の人間味あふれる部分を期待していましたが、すでに風間教官のサイボーグ感は出来上がっていましたwww。
危険をともなう刑事という仕事を、新米たちに叩き込むため、厳しく愛ある指導は健在で、彼の胆力、洞察力は、警察学校のときより研ぎ澄まされていました。
また、捜査一課が舞台なので、事件のバリエーションも豊富で、犯人が分かったうえて、動機や犯行の過程を暴いていく「刑事コロンボ」「古畑任三郎」的な倒叙ミステリーも好みです。
どのストーリーもトリックが秀逸でしたが、特に第五話「指輪のレクイエム」の妻の愛情の深さが切なすぎて、胸にグッとくるものがありました。
また本作では、鬼教官・風間のシンボルともなっている義眼の秘密が明かされましたが、彼がなぜ警察組織を憎むようになったのか?という理由はここでは分かりませんでした。
『教場0』の続編『教場X』のあらすじ~結末は⇒こちら
最後に
『教場0』は、実際の殺人事件の捜査を通して刑事としてのスキルを学ばせる「風間道場」の様子や後輩刑事の成長はもちろん、風間公親という人物のキャラクターにもメスを入れたファンにはたまらない作品となっています。
刑事時代に起こった出来事が、点と点で結ばれ警察学校の風間教官に繋がっていくエピソードもありますので、ドラマを見る前に読んでおくと、その世界観をもっと楽しめると思いますよ。
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