『アイスクリームフィーバー』ネタバレ!映画と原作のあらすじ結末

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4人の女性のひと夏の「恋」と「人生」を儚くもポップに描いた映画『アイスクリームフィーバー』のキャスト相関図と原作のあらすじ結末をご紹介いたします。

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『アイスクリームフィーバー』キャスト&相関図

登場人物&キャスト

常田菜摘吉岡里帆

20代後半の女性。美大卒業後デザイン会社に就職したがうまくいかず、アイスクリーム店のアルバイト長として働いている。店にやって来る佐保が気になっている。

橋本佐保モトーラ世理奈

20代前半の女性。作家。人生に怯えて一歩踏み出せないでいる。菜摘の働くアイスクリーム店の常連客でいつもイタリアンミルクとペパーミントスプラッシュを注文する。

桑島貴子詩羽(水曜日のカンパネラ)

10代後半。まだ恋が何かも知らない。菜摘のアルバイトの後輩。

高嶋優松本まりか

30代後半の女性。人生のわだかまりに蓋をしている。仕事が生きがいで、アイスクリーム屋の近所の銭湯に通っている。父を探しに来た突然の姪の訪問に⼾惑うが、⽗親探しに協⼒するため共同⽣活を始めることになる。

⾼嶋美和南琴奈

15歳の中学3年生。母を事故で亡くす。家を出ていった父を探すため夏休みを利⽤して叔⺟の優のところに上京してくる。

⾼嶋愛安達祐実

優の姉。姉妹間で起きた“ある出来事”がきっかけで、愛と優の⼼には⼤きなわだかまりが残ることに。

古川イズミ後藤淳平(ジャルジャル)

掴みどころがない⾃由奔放な美和の父親。

中⾕清也はっとり(マカロニえんぴつ)

アイスクリーム屋のある街に引っ越してきた男。

コムアイ

菜摘の元同僚。菜摘のデザイナーとしての才能を認めている。デザイン会社を辞めたあとも彼女のことを何かと気にかける。

荒川直⼦MEGUMI

菜摘たちが働くアイスクリーム屋のオーナー。

双⼦の⾚ちゃんのママもも(チャラン・ポ・ランタン)

アイスクリーム屋の客。

マリ藤原⿇⾥菜

優が⾏きつけの銭湯の店員。

安藤ほのか新井郁

優の会社の後輩。

お隣さん吉澤嘉代⼦

佐保の隣⼈。(主題歌「氷菓子」も担当)

相関図

※無断転載ご遠慮ください。

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『アイスクリームフィーバー』原作のあらすじネタバレ

映画『アイスクリームフィーバー』は、川上未映子さんによる短編集『愛の夢とか』のなかにある「アイスクリーム熱」を元にして制作されています。

しかし「アイスクリーム熱」はわずか9ページの物語で、登場人物も

「わたし」・・・アイスクリームショップでアルバイトとして働く女性。
「彼」・・・アイスクリームを買いに来る33歳の男性。作家。

のみです。

「アイスクリーム熱」あらすじ

アイスクリームショップでアルバイトをする「わたし」は、2日おきにイタリアンミルクとペパーミントスプラッシュを買いに来る「彼」を初めてみたときから好きになりました。

彼が店に来るようになって2か月ほどたった頃、どうしていつもカップで注文するのか、アイスクリームの何が好きなのか質問しました。

彼は「まず冷たいこと。それから甘いこと」「(コーンは)邪魔だから」。と答えました。

彼は、はす向かいにもアイスクリーム店があるのに二日おきに来て、決まって自分に注文します。

わたしは彼も自分のことを嫌いではないと思い、ある日 もうすぐ仕事が上がるので一緒に駅まで歩いて帰らないかと誘ってみました。

「いいよ」といった彼にわたしは 質問を繰り返しました。

彼はアイスクリームを食べながら、駅の向こうに一人で暮らしていて、家で仕事をしている33歳と答えました。

わたしはアイスクリームを作ったことはないのに「アイスクリーム得意なんだよ」と嘘を言って、今度作ってあげるよいう話をして、その日は別れました。

以下ネタバレを含みますので未読の方はご注意ください。

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ネタバレと結末

翌日、またアイスクリームを買いにきた彼にわたしは「今日 アイスクリームを作りにいっていい?」と聞くと、彼はしばらくして「いいよ」と答えました。

彼の家を訪れたわたしは、アイスクリームを作りながら質問をしたり、お茶を飲んだりしました。

やがて ふたりは黙ったまま時間を過ごし、アイスクリームが出来上がった頃には朝の4時になっていました。

しかし時間をかけて作ったアイスクリームはお粥みたいにドロドロで大失敗。

そのまま わたしは玄関で彼に見送られながら帰りました。

その日を境に彼はアイスクリームを買いにこなくなりました。

彼の連絡先を知らないわたしは、家に行くことさえもしませんでした。

1カ月くらいは何となく苦しい気持ちでしたが、2か月たつ頃には何も考えなくなっていました。

そんななか、アイスクリーム屋が突然 閉店することになり、わたしは次のアルバイトを探すことになりますが、なかなか見つけることができません。

わたしは自分が何もできないまま大人になってしまったことを思い知らされますが、そんなことも日々のなかで忘れてしまいました。-END-

原作『アイスクリーム熱』の感想

「アイスクリーム熱」は、わたしが彼に出会ってから別れるまでのお話で、彼の気持ちを一切排除したわたし目線で淡々と語られていきます。

彼の部屋押しかけてアイス作りに失敗し、恋も終わってしまうという一見切ないストーリーですが、わたしが彼を引きずることもなく「考えなくなってしまった」とあっさり諦める感じがシュールでした。

あんなに彼にアプローチしていたのに、彼が店に来なくなっても家を訪ねようとしない。

次の仕事も見つからないのに、それさえも「忘れてしまう」。

わたしの世界は、アイスクリームのように溶けてなくなってしまったら終わりという達観した感じを受けました。

それでも暗い印象を受けないのは、アイスクリーム屋、イタリアンミルクとペパーミントスプラッシュ、月桂樹のポロシャツ、ちくちくする赤いセーター、紫や青がまじった帯のような夜明けなど、その時代にしか味合うことのできない情景が盛り込まれているからだと思います。

きっとそのときの感性は、年を重ねるとわすれてしまうもの。

「アイスクリーム熱」は、心が満ち足りないわびしさ…寂寥感を堪能できる作品でした。

映画では主な登場人物である4人の女性の“想い”と“人生”が交錯する群像劇のようなストーリーとなるようです。

吉岡里帆さん、モトーラ世理奈さん、詩羽さん、松本まりかさんなどジャンルを問わないキャスト陣が、どう化学反応を起こすのかも楽しみですね。


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