『舟を編む(映画)』あらすじ~結末を相関図付きでネタバレ!

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『舟を編む』は、辞書作りに情熱を注ぐ人々のひたむきな姿とその間に起こった人間模様を描くいた作品です。そこで今回は、2012年の本屋大賞1位に輝いた三浦しをんのベストセラー小説を原作とした映画『舟を編む』のあらすじから結末を振り返ってみたいと思います。

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映画『舟を編む』あらすじ

出版社・玄武書房のコミュニケーション能力ゼロの若手社員・馬締光也(まじめみつや)は、並外れた言語感覚を見込まれ、退職を控えた辞書編集部の荒木の後継者としてスカウトされる。

営業部から、社内で「金食い虫」と陰口を叩かれる辞書編集部に異動した馬締は、言葉への強い執着心を発揮し、個性的な仲間たちと辞書「大渡海」の製作に取り組むが、下宿先の大家の孫娘・林 香具矢(はやしかぐや)に一目ぼれし、仕事が手につかなくなってしまう。

果たして、変わり者の馬締の恋の行方は?

そして、新たな辞書「大渡海」は完成するのか?

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『舟を編む』登場人物&相関図

登場人物

馬締光也・・・27歳。玄武書房営業部に所属していたがコミュニケーション能力に乏しくお荷物扱いされていたが、言語感覚の良さを荒木に認められて辞書編集部に異動となる。
荒木公平・・・玄武書房辞書編集部のベテラン社員。妻の介護のため退職することになり、後任を探す。
西岡正志・・・玄武書房辞書編集部員。軽薄で辞書には興味がないが、コミュニケーション能力が高く有能な人材。
佐々木 薫・・・玄武書房辞書編集部の契約社員。事務作業を黙々とこなす。
松本朋佑・・・「大渡海」監修である老国語学者。先進的な考えを持ち、若者言葉や流行語も収録しようと努める。
岸辺みどり・・・「大渡海」にとりかかってから13年後に女性ファッション誌から辞書編集部に配属される。
三好麗美・・・玄武書房の営業部に勤務。西岡とは大学時代の付き合いで割り切った関係。
村越浩二・・・玄武書房の出版局長。利益を生まない辞書編集部を「金食い虫」と呼び、「大渡海」の制作中止を検討する。
タケ・・・馬締の暮らす下宿「早雲荘」の大家。香具矢の祖母。馬締を気にかけてくれる優しいおばあさん。
林 香具矢・・・タケの孫娘。交際相手と別れて、「早雲荘」に引っ越し板前の見習いをしている。

相関図

※無断転載ご遠慮ください。

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映画『舟を編む』ネタバレと結末

人生の目標

主人公の馬締光也は、他人の言うことを額面通りに受け取とり、皮肉も通じないコミュニケーション能力ゼロの社員。

営業部では厄介者だった馬締ですが、荒木の「右という言葉を説明してみろ」という問いに「西を向いたとき北に当たる方」と的確に答えるなど言語感覚に優れた人物です。

高齢の国語学者・松本の半身ともいえるベテラン編集者・荒木は、馬締の言語感覚の鋭さと粘り強さを評価し、定年退職する自分の後を彼に任せました。

辞書編集部の今後の目標は、「辞書は言葉の海を渡る舟」という意味を込めた「大渡海」を完成させること。

しかし新しい辞書を作るには、途方もない編纂作業(資料を集めつつ、手を加えて書物の内容をまとめること。)を行わなければなりません。

新しい言葉を見つけたら「用例採集カード」に記録

言葉を分類し、コンピュータに入力

見出し語の確定

原稿を印刷所に送り校正(5校まで)

このように何十年ものかかる辞書制作に嫌気がさしてしまう 西岡とは対照的に、松本の「辞書は言葉の大海を渡るための舟だ」の言葉に感銘を受けた馬締は、辞書作りにのめり込んでいきます。

一方で「相手が何を考えているか分からない」と、人付き合いに悩む馬締でしたが、10年間下宿させてくれている大家のタケばあさんに「他人の気持ちが分からないなんて当たり前。辞書作りっていうのは言葉を使う仕事だろ?だったらその言葉を使わなきゃ。頑張って喋らなきゃ。」というアドバイスをもらい、翌日からチャラい先輩・西岡に自分から声をかけるようになっていきます。

こうして馬締は、辞書作りを通して、コミュニケーションの大切さを少しづつ学んでいくのでした。

初めての恋

そんななか馬締は大家のタケの孫娘・林 香具矢に一目ぼれし、仕事もなにもかも手につかない状態になってしまいます。

それを知った高齢の国語学者・松本は、「」の語釈(意味や使い方、類語をわかりやすく解説すること)を任せることに。

そして辞書編集部の同僚たちは、彼女が板前として勤める店をそろって訪れるなど、馬締の恋を進展させようと協力します。

しかし恋をするのも初めての馬締は、香具矢に思いを伝えることができず悶々と過ごす日々。

見かねた西岡は、彼女にラブレターを書くことを提案します。

なんとか恋文を完成させた馬締は、最後は自分の言葉で香具矢に想いを伝えて、無事両想いとなりました。

「大渡海」出版取り止めの危機

ある日西岡は、割り切った関係の宣伝部の麗美から、出版局長の村越が、「大渡海」の出版の中止を検討していることを知らされます。

人生を賭けて辞書制作する馬締の気持ちを理解する西岡は、社外に語釈の執筆を依頼して既成事実を作ろうと計画します。

そして西岡と馬締は、直接 局長の村越に直談判に行きますが、企画の続行を許可するかわりに西岡が宣伝部に異動するよう命じられます。

こうして西岡は、自分が宣伝部に異動することで「大渡海」制作危機を救いました。

動揺した馬締は、ある夜 西岡麗美を下宿の部屋に呼び飲み会を開きます。

「西岡さんが辞めることを本当に残念に思う」と言う馬締の言葉に号泣した西岡は、慰めてくれる麗美に勢いでプロポーズしたのでした。

13年後

13年の月日が流れ、タケおばあさんは亡くなり、馬締と香具矢は結婚してからも早雲荘で暮らしていました。

「大渡海」はまだ完成していませんが、奥さんを看取った荒木は編集部を手伝い、ファッション誌の編集部にいた岸辺みどりという女性も加わりました。

そして、「大渡海」の出版日が翌年3月に決定し、向作業も大詰めになってきました。

そんななか4校目の確認作業中に抜けている言葉があることが判明し、すべての語を再チェックすることになってしまいました。

馬締は責任を感じつつ、自分を含めて社員やアルバイトにしばらく泊まり込みの作業をお願いしました。

一方、体調を崩していた松本に食道ガンが見つかり、辞書の完成を見届けることなくこの世を去ってします。

いよいよ「大渡海」の完成披露パーティーの日がやってきました。

馬締が辞書完成が間に合わなかったことを悔い、片隅のテーブルに微笑む松本の遺影を見つめていると、荒木は自分の元に届いた松本の手紙を見せました。

そこには、荒木が馬締という才能ある若者を見出してくれたお礼と辞書編集への想いが綴られていました。

エンドロール

松本の納骨に立ち会った馬締と香具矢は、その帰りに海に立ち寄ります。

大海原を見渡した馬締は、香具矢に「これからもお世話になります」と頭を下げ、彼女はそれを見て「みっちゃんってやっぱり面白い」と笑うのでした。-おわりー

映画『舟を編む』感想

「あー!!もうこれ、いつ終わるんすかー!」と西岡が叫び出すのも納得するほど大変な辞書編集作業。

用例採取し、100万以上の言葉を整理・分類する作業を十何年も続ける忍耐力は、絶対に言葉が好きじゃないと務まりません。

辞書監修の松本が言った

「誰かとつながりたくて、広大な海を渡ろうとする人たちに捧げる辞書。それが大渡海です。」

という言葉を体現するかのように、辞書作りを通して苦手だったコミュニケーションを克服していく馬締。

そんな変わり者の馬締が恋をしたのが、大家の孫娘・香具矢。

香具矢はとびきり可愛くて、西岡いわく男が放っておかないタイプ。

そんなハイスペック女子の香具矢は、どういうことか毛筆で戦国武将のような手紙をしたためる馬締の告白にOKを出します。

釣り合わないカップルのように見えますが、実は二人は、自分の世界を突き詰めていく似たもの同士。

だからお互いの仕事への情熱を理解し、夫婦になっても支え合っていく姿はとても素敵に見えました。

また、私が本作で一番好きなキャラクターはチャラい西岡先輩です。

コミュニケーションおばけで明るく軽薄な男・西岡は一見 悩みとは無用に見えますが、実は夢中になれるものが見つからず焦燥感にかられています。

器用貧乏でそつなく仕事はこなすものの、馬締のような人生をかけたいと思わせる一つの道を見いだせない西岡に共感する方も多いのではないでしょうか。

凡人の代表のような西岡ですが、馬締と仕事をするうちに「良い辞書ができるならば名は残せなくても渾身の力でサポートをしよう」と情熱を情熱で返すような人間に変わっていきます。

小説では最後に松本が書いた「大渡海」のあとがきに、彼の名前が記されていることが判明します。

西岡が自分なりの強みを生かし、しっかりと結果を残せたこのシーンには本当に目頭が熱くなりました。

『舟を編む』は、「今を生きる辞書」に携わった人々の静かな闘志と「言葉」の持つ力をあらためて感じさせてくれる作品です。

2024年にはNHKでドラマ化もされますので、この機会に原作も読んでみてくださいね。

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