『あぐり』あらすじ&最終回ネタバレ・キャスト・相関図
1997年に放送された『あぐり』は、実家の経済的困窮を救うため15歳で資産家の息子・エイスケに嫁ぎ、多くの困難を乗り越え美容師となった夢多きあぐりの波乱万丈の半生記を描いた作品です。野村萬斎さん演じるヒロインの夫・エイスケの人気がすさまじく、今でも朝ドラファンに語り継がれる名作です。そこで今回は、BSで再放送される『あぐり』のキャスト一覧、相関図と第1話から最終回までのあらすじをご紹介いたします。
『あぐり』相関図
無断転載ご遠慮下さい。
次のBS朝ドラ『マー姉ちゃん』のキャスト相関図は⇒こちら
『あぐり』キャスト一覧
◆あぐりの家族
望月家 | |
あぐり 演・田中美里 |
幼少期より美に対して興味がある少女だった。姉達や父を相次いでスペイン風邪で亡くし、一家破産。生きていくために女学校に通っていた15歳の時に望月家に嫁ぐ。結婚前にエイスケと出会っていたが、親友にそっけなく接するため、彼の絵を「闇夜のカラスにしか見えない」と酷評し、結婚式で初めてエイスケと顔を合わしエイスケに「あれ?闇夜のカラスちゃん」と大笑いされる。後に上京して美容師となる。モデルは吉行あぐりで、美容界ではその名を知らぬものはいないといわれる人物。 |
あぐり幼少期 演・秋定里穂 |
|
望月エイスケ 演・野村萬斎 |
あぐりの夫。小説家で本名は望月栄助。飄々とし、他の女性と堂々とデートする自由人。女性関係は派手だが、あぐりの良き理解者で、あぐりが女学校を退学させられそうになると抗議したり、美容師活動も応援するなどあぐりに愛情を持っている。モデルは詩人の吉行エイスケ。 |
望月淳之介 演・山田純大 |
あぐりとエイスケの長男。真面目な性格。戦争で徴兵されるが、喘息が原因で無傷で送り返される。あぐりが再婚した林に対する思いは複雑で、あぐりが林と同居するようになってからは家を出て下宿するようになる。後に小説家となる。モデルは吉行淳之介。 |
淳之助 幼少期 演・生田斗真 |
|
望月和子 演・馬渕英里何 |
あぐりとエイスケの長女。あぐりが再婚した林に馴染めずにいたが、エイスケの文士仲間の森と一緒に芝居を見て、夜遅く帰宅した際に、林に叱られたことと、彼は和子の誕生日パーティーを準備していたことを知り和解する。後に女優を志し劇団に入る。モデルは吉行和子。 |
望月理恵 演・藤原まゆか |
あぐりとエイスケの次女。自身が幼い頃にエイスケは亡くなったため実父の記憶はほとんどない。あぐりと林との結婚は好意的にとらえる。 |
望月健太郎 演・里見浩太朗 |
エイスケの父。岡山で建築業「望月組」を営む。昔堅気でエイスケが小説家になることに反対。次第に温和になり、あぐり美容院建設の土地と資金を提供したり、妻・光代とバイオリニスト片桐の交際を認めたりするようになる。林と再婚するあぐりを望月家から送り出そうと提案している最中に、光代とエイスケの後を追うように狭心症の発作で亡くなる。 |
望月光代 演・星由里子 |
エイスケの母。夫・健太郎との仲が悪く東京のエイスケの家に住み、エイスケとあぐりを全面的に後押し。女中のアキと健太郎の仲を気にして岡山に戻るが、勇造の妻と喧嘩をしてまた東京に戻る。その後バイオリニストの片桐と惹かれ合う。ぐりと一緒に山梨へ疎開するが、肝臓ガンを発症し、健太郎に引き取られ岡山で亡くなる。 |
望月勇造 演・若林久弥 |
エイスケの弟。真面目な性格。自動車をつくる仕事を目指していたが、兄に代わり「望月組」を継ぐ。 |
佐伯苳子 演・磯野貴理子 |
エイスケの姉。岡山市内に嫁いでいるが、何かにつけて実家にやって来る。典型的な小姑で、あぐりに小言を言ったり意地悪をすることが多い。料理は苦手。 |
川村家 | |
川村晃 演・田村亮 |
あぐりの父。弁護士だったが、あぐりが幼いときに他界。生死をさまようあぐりの夢のなかに登場することもある。 |
川村美佐 演・松原智恵子 |
あぐりの母。家計管理が苦手で、夫が亡くなったあと、川村家の経済困窮の原因となる。 |
川村紀美子 演・白鳥夕香 |
あぐりの長姉。神戸の繊維問屋に嫁ぐが、程なくしてスペイン風邪で亡くなる。 |
川村富美子 演・山崎宏美 |
あぐりの次姉。望月家の親戚と婚約中に、姉の死から20日後にスペイン風邪で亡くなる。 |
川村五喜 演・井原由希 |
あぐりの妹。父の知り合いの岩見に、金を騙し取られたことがきっかけで他人を信用できなくなり独身だったが、美佐が亡くなる頃に結婚する。 |
川村正彦 演・高村祐毅 |
あぐりの弟で末っ子。後に京都の大学に入学する。 |
林家 | |
林 晃 演・高嶋政伸 |
あぐりの再婚相手。モデルは辻 復。新聞記者で、エイスケのファンゆえに、曲がった愛情で彼を誹謗する記事を書いてしまったことがある。火事で家を失い、あぐりの家に息子とともに居候することに。元々は画家志望だったが、絵を描いたことで妻の命を縮めたと思い込み筆を折っていたが、あぐりの勧めで再び絵を描きはじめる。 |
林 洋介 演・後藤拓也 |
林晃と前妻の息子。理恵と歳が同じで小学校も同じだった。母の記憶が少ないことから、林とあぐりの再婚を楽しみにする。 |
◆エイスケの文士仲間
上原世津子 演・草笛光子 |
エイスケをはじめとする文士が集う喫茶店「カフェ・セラヴィ」のマダム。芸者時代に健太郎と恋仲だったが、健太郎は婚約者の光代を選んだ。プロレタリア文学の作家も支援したことで当局から目をつけられ、森潤を逃走させ、姿を消した。その後上海に逃亡し、終戦後に帰国。エイスケが亡くなったと知り、文士を育てることを諦めていたが、淳之助の小説を読み情熱を取り戻す。後に雑誌「婦人現代」を創刊。 |
辻村燐太郎 演・野村宏伸 |
エイスケの文士仲間。ドイツ語も堪能。男前でチェリー山岡の娘真知子と中村民子から好かれる。自身は、あぐりに好意を寄せていたが、今村つた子と結婚。エイスケを高校時代から指導していたが、彼の才能にいち早く気づく。終戦後は、自分の書いた詩が、兵士を鼓舞してしまったと罪に意識に苛まれていたが、一方で、自分の書いた詩で、自殺を留まったということを知り立ち直る。 |
森 潤 演・森本レオ |
エイスケの文士仲間。常に金に困り、タカリの達人。特高に狙われ上海へ逃亡するが、戦後にいち早く帰国。淳之助の才能気づき指導する。モデルは辻 潤。 |
川原甚八 演・東根作寿英 |
エイスケの文士仲間。プロレタリア作家。 |
高山ヒロシ 演・秋山武史 |
「カフェ・セラヴィ」のマスター。世津子がいなくなった後も「カフェ・セラヴィ」をギリギリまで守り続けた。終戦後、ジャズ喫茶として復活させる。 |
鈴音 演・小林恵(meg) |
深川の芸者。エイスケの友人。“スズメ”と呼ばれることを嫌がる。おしゃべり。 |
◆チェリー山岡とその関係者
チェリー山岡 演・名取裕子 |
美容師。本名:山岡桜子。あぐりに美容の基礎を叩きこむ。戦後もあぐりを手助けし、支援を求めたりする。モデルは美容化の山野千枝子。 |
山岡真知子 演・吉野紗香 |
チェリーの娘。仕事が忙しい母にかまってもらえず反発。あぐりにも意地悪をする。エイスケの文士仲間・燐太郎に恋をしたり、淳之助と離れて暮らすあぐりを見ていくうちに心を開いていく。通いを許されたあぐりに淳之介へのプレゼントを預けるなど優しい一面を見せる。 |
山岡さち 演・大森暁美 |
チェリーの母。 |
山岡武史 演・平松卓真 |
チェリーの息子。真知子と一緒にあぐりに意地悪をするが、真知子よりも先にあぐりに心を開く。 |
川田雪 演・多田慶子 |
チェリーの弟子。一番弟子で技術もあり、性格は比較的温厚。横浜の支店長になれなかったことがきっかけで、店を去り、新橋の焼き鳥屋で働く。おちぶれているところを、あぐりに発見され、詫びを入れてチェリーの元へ戻った。 |
市川和代 演・及森玲子 |
チェリーの弟子。雪と一緒に石坂和子のところへ移るが、捨てられ、チェリーのところへ戻る。 |
石森時子 演・こだま愛 |
チェリーの弟子。「岡山の隣」の姫路出身。新しい髪型への感性が評価され、石坂和子へ対抗策するため、銀座山岡美容院の横浜の支店をチェリーに任せられる。 |
山本花枝 演・洪仁順 |
チェリーの弟子。時子とともに横浜の支店に移ることになる。 |
岩崎千代子 演・吉本多香美 |
チェリーの弟子。あぐりと同室になり仲良くなる。ぐりが独立する直前に、ふるさとの北海道で縁談話が持ち上がり、それを機に退職する。 |
沢田 稔 演・中條きよし |
チェリー山岡の「支援者」。戦後もチェリーとの関係は続き、あぐり美容院再開資金を出資するなど助けてくれる。 |
石坂和子 演・高橋ひとみ |
アメリカ帰りの美容師。チェリー山岡のライバル。 |
長堀喜美子 演・岩本多代 |
山岡美容院の客。実は小説家・長堀シュンスケの妻。 |
◆あぐり美容院 → 光美堂の関係者
中野辰子 演・鈴木砂羽 |
チェリーの弟子。チェリーからの「開店祝い」であぐり美容院に移籍。マイペースなあぐりと違いしっかり者。あぐりの右腕として奮闘。戦地に行った夫の子供を妊娠したことが判明するが、夫は戦死してしまう。 |
太田とめ 演・細川ふみえ |
あぐりの最初の弟子。父親から逃れるため家出していたところ、あぐり美容院に逃げ込み美容師に興味を持ち、そのまま弟子入り。仕事は丁寧だが、のんびり屋で時間がかかり過ぎるのが難点。戦局の悪化によりあぐり達を連れて実家に帰郷。戦後は幼馴染みの冨士雄と結婚して、実家が経営するブドウ農園を手伝う。 |
本谷冨士雄 演・小西博之 |
とめの幼馴染。妻に先立たれ、独りで三人の子供を育てていたが、とめと再会し結婚。あぐりたちの面倒もみる。 |
安田さわこ 演・三浦理恵子 |
未成年のあぐりの弟子。静岡出身。元々は、鈴音を初め有名人を狙う盗みの常習犯。あぐり美容院でも盗みを働くが、あぐりがかばい警察には通報しなかった。あぐりに髪を切ってもらって改心。辰子や鈴音は反対したが、あぐりは弟子入りを許した。 |
木村県一 演・尾崎英二郎 |
沢子の恋人。、あぐり美容院が取り壊される直前にプロポーズし、あぐり美容院で結婚式をあげた。沢子を自分の実家に疎開させるも、戦死してしまう。 |
生田千花 演・麻生かおり |
終戦直後にあぐりに弟子入り。あぐりのお客様の血縁とあって弟子入りした。民主主義をはき違え様々な騒動を起こす。 |
佐藤弘子 演・沢村亜津佐 |
千花の後に入ったあぐりの弟子。 |
経理課長 演・高村尚枝 |
あぐりが沢田稔の支援により始めた美容院のチェーン店“光美堂”の経理課長。 |
◆淳之介の仲間
池田諒子 演・大路恵美 |
淳之介の小学校時代の同級生で学校のマドンナ。片桐の妹の孫でピアノを片桐から習っていたため、安吉が出征の際には“別れの曲”を演奏した。鎌倉に引っ越しして離れ離れに。高校生の時に片桐の家で淳之介と再会し、交際。音楽大学に進学してからは国分寺に下宿。戦後はジャズバンドに入入る。終戦直前に淳之介と一度は別れていたが、ジャズ喫茶となったカフフェで再び会う。 |
岩本尚久 演・関口知宏 |
淳之介の親友。諒子が好き。小学生の時に淳之介にラブレターの代筆を頼むが、皮肉なことにこれがキッカケで淳之助と諒子は仲良くなる。少々、卑怯なところがある。理工系のため召集されず、軍関係の研究所に勤務して、情報を淳之助に流す。戦後は実家の建築業を継ぐ。 |
福沢 南 演・池内万作 |
小学校からの淳之介のもう一人の親友。召集されるも、房総の部隊に配置されたため無事に終戦を迎えた。戦後は弁護士になる。 |
安吉 演・小磯勝弥 |
諒子の幼馴染。供の頃は乱暴者だったが、諒子のために人形の家を作ってやるなど優しい一面もある。家業の宮大工になるために新潟へ修業に行く。諒子の淳之介への思いに気づき、彼に諒子を譲って出征するが、戦死する。 |
◆望月組関係者
磯部 演・山本晋也 |
「望月組」の幹部。経理担当。健太郎が亡くなったことがきっかけで認知症になる。 |
伊沢妻五郎 演・苅谷俊介 |
「望月組」の幹部。建築現場の指揮担当。強面。 |
しお 演・梅沢昌代 |
望月家の女中頭。 |
アキ 演・一色彩子 |
望月家の奉公人。勇造が好きだったが、仕事がおろそかになり農家へ嫁ぐ。 |
◆岡山の人たち
中村民子 演・笹峰愛 |
あぐりの親友。エイスケの大ファンだったため、あぐりとエイスケが結婚する際に激怒。しかし、妊娠して学内で孤立したあぐりを助けて友情が復活する。軍人に嫁ぎ、東京に出る。燐太郎に想いを寄せ、「婦人現代」編集の手伝い、別居などを経て二・二六事件の朝に夫が自決し、岡山へ戻る。岡山に帰ってからは新聞記者をしていたが、戦後に世津子の依頼で「婦人現代」編集長に就任。淳之助を指導する。 |
山神鶴子 演・山田邦子 |
あぐりの担任の教師。英語担当。規律を重んじるため、あぐりの行動に目を光らす。戦後は、淳之介が勤める女学校の校長となり、淳之介の男女関係が問題となった時、あぐりと再会。美容師ななることを後押しして、あぐりを励ます。 |
津島 演・佐々木功 |
あぐりが通う岡山女子高等学校の教師。進歩的であぐりを気に掛ける。 |
岡山の警察署長 演・水野晴郎 |
岡山の警察署長。 |
岩見 演・斉藤晴彦 |
あぐりの父の知り合いだったが、美佐からお金をだまし取って失踪。その後、知らずにエイスケに近づき昆布相場の話を持ちかけ詐欺をはたらこうとするが美佐に気づかれる。これを機に改心し、美佐とエイスケからだまし取った金額を昆布相場で儲けて返済。 |
◆東京の人たち
岩渕うめ 演・菅井きん |
エイスケの東京での住居の隣人。春子の姑。下町のおばちゃんで、あぐり一家の世話を焼く。 |
岩渕春子 演・川俣しのぶ |
うめの嫁。夫が大工職人をやっている。うめとは悪口仲間。 |
平山真佐子 演・吉行和子 |
作家。あぐり美容院の常連客。演じる吉行和子は望月和子の実在モデル。二人目の子供を妊娠したあぐりに「次は女の子(和子のこと)だと思うわ。」と言うセリフがある。 |
綾小路貴子 演・西田ひかる |
令嬢。あぐり美容院の客。 |
今村つた子 演・麻乃佳世 |
新聞記者。燐太郎と結婚する。 |
片桐真二郎 演・中山仁 |
光代のヴァイオリンの先生で恋の相手。淳之介の通う小学校のそばで教室を開いている。諒子にもバイオリンを教える。空襲で亡くなる。 |
鳥海三津子 演・林真理子 |
あぐり美容院の客。演じたのは小説家の林真理子。 |
緑川靖子 演・中川安奈 |
エイスケの死後に発覚した愛人。エイスケの子供も妊娠していた。あぐりの支援は受けないとしていたが、最終的にはあぐりからのお金を受け取り、パリへ旅立つ。 |
野々村美和子 演・床嶋佳子 |
淳之介と尚久の下宿先の大家。淳之介が入居した前日に夫の戦死を知らされる。若くして戦争未亡人となり、淳之介に接近。それがきっかけで諒子と淳之介の別れることに。 |
◆その他
役名なし 演・三浦春馬 |
おにぎりを食べる少年。(三浦春馬さんの子役デビュー作品) |
雪江 演・江口由起 |
望月健太郎がお気に入りの遊女。エイスケとも友人。雪江のいる遊郭でエイスケは小説家としての感性を磨いた。 |
高田萠子 演・和泉ちぬ |
列車の中で男に絡まれたあぐりを助けた婦人。実はかみそりお京という名の女スリで、あぐりから全財産を奪う。 |
石川あさ子 演・大島蓉子 |
とめの姉。東京から疎開してきたあぐりを快く思わず、様々な意地悪をする。夫に隠れて浮気している。 |
『あぐり』第1話から最終回までのあらすじ
◆花嫁は15歳
明治40年、岡山の弁護士で県会議員の川村晃の間に女の子が生まれた。あぐりである。奔放に育ったあぐりは男の子にひけをとらない。あぐりの悩みは色が黒いことだった。神戸に嫁ぐ姉の紀美子はあぐりに美白クリームをプレゼントする。その喜美子はスペイン風邪で死に、2番目の姉の富美子もなくなる。父もスペイン風邪で死去、美佐は屋敷を売って小さな家に引っ越す。岡山高等女学校の級友中村民子が他校の男子に恋文を出したのが担任の山神にばれる。民子をしかる山神に、あぐりは反論する。あぐりは民子に頼まれて恋文を渡すのに付き添う。相手の男性エイスケはキザで冷たい態度をとり、あぐりの第一印象は最悪。そのエイスケが、あぐりの結婚相手となる・・・。
『あぐり』のテーマ曲は、岩代太郎さん作曲、矢部達哉さんによるバイオリン演奏の「素晴らしき日々~」です。エイスケの母・光代や淳之助の同級生・諒子が片桐にヴァイオリンを習うなど、「あぐり」には「ヴァイオリン」にまつわる話がよく登場します。
◆エイスケの秘密
札付きの不良エイスケが結婚相手と知ったあぐりは結婚を断ろうと思うが、母の美佐に言い出せず、そのまま嫁ぐ。しゅうとの健太郎と光代は優しいが、あぐりは望月家の家風になじめない。エイスケが遊郭で働いているのを使用人磯部が目撃。あぐりはエイスケを探しに遊郭に行くが、警察に補導されてしまう。黒いマント姿の怪しい男、森が望月家を訪ねてきた。エイスケの東京の友人で、放浪の文士として注目されている。あぐりは森に不思議な好感を持つ。望月家で奉公している少女かよが勇造を慕っていることがばれ、エイスケの姉のふき子は身分の違いを言い立てる。人は平等のはずと怒り悲しむあぐりに、エイスケは「君はまちがっていない」と言いきる。
◆謎の女
エイスケにあこがれていた民子はやけになり、他校の男子と駆け落ちした。民子の両親とほかの父母からは、あぐりがいると風紀が乱れるという声があがる。担任の山神は、自主退学させようとするが、エイスケは学校をやめさせないと言いきる。世津子という女性が望月家を訪ねてきた。あぐりは世津子のことをエイスケの愛人と思いこむが、実は健太郎と深い仲にあった。現在は東京でカフェを経営し、エイスケたち若い文士の相談相手でもあった。世津子は東京に帰る際、エイスケにこのまま岡山にいたら作家としてダメになると言う。健太郎はエイスケの後を継がせようと工作するが、エイスケは東京に戻ってしまう。エイスケを待ち続ける日々を送っていたあぐりにショッキングなニュースが入る。関東大震災でエイスケが行方不明だというのだ。
◆親の心
関東大震災から10日以上過ぎたが、エイスケの消息はつかめない。そしてあぐりが学校で倒れた。健太郎と光代に、医者はあぐりの妊娠を告げる。担任の山神は、あぐりを退学させようとする。健太郎はエイスケの生存を諦めかける。そんなとき、世津子のカフェに青森に警察からエイスケらしい男が無銭宿泊で留置されていると電話がある。青森に急行した健太朗の前に、エイスケが現れた。エイスケは、電話であぐりに無事を知らせる。突然、森が望月家を訪ねてきた。実はエイスケと一緒だったのだ。駅で、エイスケと森を見送りに行ったあぐりは、その場で産気づいてしまう。
◆赤ちゃん誕生
あぐりは男の子を生む。健太郎は陽之介と名付けたがる。エイスケは「淳之介」と命名した。健太郎は淳之介のお披露目にかこつけ、エイスケを跡取りとして紹介しようと画策し、それを知ったエイスケは東京に行ってしまう。光代は淳之介の世話を独占し、淳之介のことに関してあぐりの発言は受け入れられない。しかし、ある日淳之介は熱を出してしまう。あぐりは淳之介を光代から取り上げ、自分が看病すると言い切る。望月組は鉄道工事の仕事を請け負い、健太郎以下送出で倉敷に行くことに。そんな仲、健太朗が過労で倒れる。自動車エンジニアになる夢を持っている勇造だが、悩んだ末、願書を出すことを見送る。東京でのエイスケの生活は荒れていた。世津子から様子を聞いた健太郎は、あぐりに東京に行ってエイスケを連れ戻してほしいと頼んだ。
淳之助の幼少期を演じているのは、ジャニーズ事務所所属で、現在ドラマ『俺の話は長い』『書けないッ!?』などに出演する人気俳優の生田斗真さん。また、淳之助の友人には、関口宏さんの息子の関口知宏さん、女優・宮本信子さんの息子の池内万作さんなど、駆け出しの2世俳優も出演しています。
◆はじめての東京
汽車の中であぐりは健太郎から渡された生活費を盗まれる。エイスケの家にたどり着いてみると、鈴音という半玉と森が居着いていた。となりの岩淵うめと春子によると、エイスケの家はだいぶ女性の出入りが激しいらしい。燐太郎の詩集が出版されることになり、世津子の店で記念のパーティが開かれる。世津子はエイスケに、原稿を一週間で直せば出版者の編集長に読んでもらうと告げる。あぐりは光代に電話して、エイスケを説得するのは無理で一人で岡山に帰ると告げるが、光代は許さない。あぐりは世津子の店で会った洋髪店美容師のチェリー山岡の美容の講習会を見て感銘を受ける。
この「はじめての東京」の週の31話には、子役として三浦春馬さんが登場しています。おにぎりを食べている少年で、出演シーンは1分半ですが、カワイイ子供時代の三浦さんが見れるので、お見逃しなく。
◆夢は美容師
鈴音と、チェリー山岡の美容院を訪ねたあぐりは、チェリーに請われてマネキンを務める。健太郎が訪ねてきた。健太郎はエイスケを見限り、あぐりに一緒に岡山に帰ろうと言う。あぐりはエイスケのことを思うとどうしても岡山に帰ることができない。チェリーが美容師を募集していることを知り、あぐりは面接を受けに行くが、住み込み修業で子供と会えなくなってもいいのかと問われ、断念する。岡山では健太郎がエイスケを勘当することを光代に告げ、淳之介をあぐりに返してやろうと言い出す。怒った光代は淳之介を連れて家を出、あぐりと一緒に暮らし始める。光代はあぐりが美容師になりたがっていることを知り、淳之介の面倒は自分がみると言って応援する。
◆見習い1年生
チェリー山岡の内弟子となったあぐりはまずチェリーの子供、真知子と武史の世話を命じられる。チェリーの内弟子たちは、関西出身の時子と北国出身の雪の2つの派閥が勢力を争っていた。チェリーの付き人となったことで、あぐりは先輩たちにいじめられる。ある日、あぐりは先輩の仕掛けた罠で、試作品のパックを客の顔に塗ってしまう。月の1度の休みが近づいた。チェリーは、淳之介に履かせるようにと、真知子のお古の靴をあぐりにあげる。真知子はあぐりの子供にやきもちを焼き、靴を燃やしてしまう。それを叱られた真知子は家を飛び出し、あぐりは休み返上で真知子を探す。そこにエイスケが淳之介を連れて店を訪れた。
◆先生の醜聞
妻五郎が光代を連れ戻そうとするが失敗。岡山の健太郎は激怒する。エイスケの小説が載った雑誌を持って、燐太郎があぐりを訪ねてきた。自分の夢のため、妻五郎たちにつらい思いをさせていると悩むあぐりを、燐太郎は慰める。大作家の長堀俊介の妻喜美子がチェリーの美容室を訪れる。あぐりはエイスケの小説を喜美子に見せた。世津子が出そうとしている新しい女性誌に、喜美子が版元に圧力をかける。かつて長堀俊介は世津子と関係があり、喜美子は世津子が長堀を利用しようとあぐりを差し向けてエイスケの小説を読ませたのだと勘違いしているのだった。世津子の雑誌のために皆で金を集めることを森が提案する。
◆父の背中
真知子が燐太郎に想いを寄せているのを知って、あぐりは2人で会う機会を作る。エイスケは真知子に、あぐりは夢を持って生きる姿を子供に見せたいから働いていると語る。真知子は子供がいて働く苦労を理解し、チェリーにも心を開く。健太郎が東京に出てきた。健太郎は勇造が望月組のために自動車技師を諦める気になっていることを告げ、エイスケに家を継いでほしいと頼むが、エイスケは拒絶する。真知子が素直になって家庭が明るくなり、チェリーはあぐりに感謝する。世津子の計らいで、チェリーはあぐりに通いの修業を許可する。
◆禁断の断髪(ショートカット)
チェリーは横浜に支店を出す。そんな折り、世津子が新進美容師、石坂和子との対談を持ちかける。あぐりは石坂の店で自分の髪をショートカットにして、周囲を驚かせる。石坂の店に若い客がいたことをあぐりから聞き、チェリーは横浜の支店を発想が新鮮な時子に任せる。淳之介が肺炎で入院するが、あぐりは淳之介を燐太郎に託して店に出る。弱音を吐かないあぐりを、チェリーはあたたかく見守る。1年後、石坂に引き抜かれて店をやめた雪が焼き鳥屋で働いていた。石坂は雪を解雇したのだ。あぐりはチェリーに、もう1度雪を弟子にしてほしいと頼む。チェリーは雪をもう1度弟子にする。その直後、あぐりは倒れてしまう。
◆でっかいお年玉
あぐりは胸膜炎にかかり生死の境をさまよう。病室で眠るあぐりを見守りながら、エイスケはあぐりの言葉がきっかけで作品がかけるようになったことを燐太郎に語る。あぐりは奇跡的に生還。見舞いがきっかけで健太郎と光代は仲直りする。自宅療養を終えたあぐりは、淳之介を迎えに岡山に旅立った。あぐりは、岡山で暮らそうと考える。誌かし、岡山では勇造の結婚が決まっていて、あぐりの居場所はない。美佐は、あぐりに自分らしく生きなさいと励ます。年が明け、昭和4年の正月、健太郎がいきなり訪ねてきて、土地と建設費を出すから自分の店を持てと言う。新しい店の名前をエイスケが「あぐり美容院」と命名した。
◆美容院開店
あぐりの店に、辰子がやってくる。チェリーにあぐりの右腕となって働くように言われたのだと言う。今度は太田とめという若い女性が逃げ込んでくる。家業を継ぐのが嫌で東京に飛び出してきたのだ。あぐりはとめを内弟子にする。あぐりはパーマネント機を購入し、とめにパーマをかけてみたところ、結果は大成功だった。あぐりの店がいよいよ開店した。ところが、集まってくるのは野次馬ばかり。光代は、自分の髪を洋髪にして、パーマネントの良さを宣伝する。
伯爵夫人が来店し、先にやってほしいと言うが、あぐりは順番厳守だと言って断る。それを見ていた客の平山真佐子はあぐりの姿勢を気に入る。真佐子は有名な女流さっかだった。
◆母からの贈り物
かつて美佐から金をだまし取った岩見が、あぐりの家を訪ねる。岩見はエイスケに大量の昆布を売りつけ、来年には値がはね上がるという。ところが、美佐と五喜がやってきて、岩見の正体がばれる。世津子が調べたところ、昆布はただ同然という。しかし、岩見が突然大金を持って戻ってきた。昆布の相場が急騰したと言う。入学は再来年だというのに、美佐が淳之介の小学校の制服を買ってきた。不振に思ったあぐりが五喜に聞くと、美佐は癌で、長くないという。美佐が明るく振る舞うほど、あぐりはつらい。あぐりの店に思いがけない客が来た。女学校時代の親友、民子だ。民子は陸軍小差の妻となっていた。
◆男と女の間には
エイスケは作家として文壇で注目を集める。そして民子は燐太郎を好きになってしまったとあぐりに告白する。岡山から光代が出てきてしばらく暮らすという。光代は突然バイオリンを始める。バイオリン教室の片桐に好意を持ったらしい。民子は燐太郎に会いに世津子の店に行くが、夫の五十嵐少佐にばれて外出禁止に。ところが民子は夜、家を飛び出して燐太郎に会いに行く。燐太郎は民子に、もう自分に関わらないでほしいと言う。昭和8年、美容院は順調だった。警察の思想弾圧が厳しくなり、プロレタリア文学の作家たちが次々と取り締まりを受ける。多くの才能が抹殺される中、エイスケは苦しむ。
◆別れの曲
美佐の様態悪化の知らせに、あぐりは岡山に急行。美佐は喉に癌が広がってしゃべれない。美佐が五喜の結婚を楽しみにしていることを知ったあぐりは、五喜に花嫁衣装を着せて美佐の病院に連れていく。あぐりはエイスケと結婚して良かったと美佐に語りかける。美佐は静かに息を引き取る。あぐりは女の子を出産。エイスケは和子と命名する。エイスケは人が変わったように子煩悩になり、和子を可愛がる。警察の思想弾圧が激しくなり、悩むエイスケ。森が訪ねてきて、エイスケに闇のような世界をあざ笑いながら書き続けるべきだと言う。国家など幻想に過ぎないと言う論文を残して森は姿を消す。森の逃亡を助けた世津子にも警察の手が延びる。
◆受験生の母
小学6年生の淳之介は、同級生の尚久に頼まれて学校中の人気者、池田諒子へのラブレターを代筆する。手紙が先生の手に渡り、あぐりは学校に呼び出されるが、エイスケは淳之介を褒める。涼子が転校。淳之介、尚久、南の3人は模擬試験をサボって安吉に誘われて諒子の引っ越し先に行く。先生や父母は乱暴者で有名な安吉が皆を脅して連れて行ったと決めてかかる。淳之介たちは安吉の名誉を守るためにエイスケの書斎に立てこもる。淳之介の受験が始まる。最初の試験日に二・二六事件が発生。民子の別居中の夫・五十嵐が責任を取って自決した。エイスケは時代に絶望し、ものを書くことをやめてしまう。
◆エイスケ死す
昭和14年、あぐりは3番目の子供、理恵を出産する。株で荒稼ぎをしているエイスケは理恵の誕生日プレゼントとして箱根の別荘を購入。その後エイスケは株に失敗し、新進気鋭の画家、緑川靖子の所に入り浸る。淳之介が腸チフスにかかる。岡山までお守りを取りに行ったエイスケは、健太郎に自分を廃嫡してほしいと願い出る。そしてエイスケはあぐりを誘って箱根の別荘に泊まる。別荘から帰ってきたエイスケは心臓発作で息を引き取る。画家の緑川靖子が訪ねてきて、エイスケの子供を身ごもったと告げる。燐太郎がエイスケの遺作を発見。「アン・ダグリッパの結婚」とタイトルがついたその小説には、あぐりに対する愛が満ちあふれていた。
エイスケのとの唐突すぎる別れは、当時の視聴者に衝撃を与え、NHKには「実は生きていたという設定に変更してほしい」嘆願が多く届いたそうです。普通ならエイスケのように女性にだらしなく、破天荒な生き方は嫌われそうですが、どこか憎めず、チャーミングで愛されたキャラクターでした。そこは萬斎さんの演技力が大きいと感じました。
◆淳之助の初恋
時代は第二次世界大戦のまっただ中。淳之介は静岡の高等学校に入学し、和子は国民学校の2年生になっていた。突然、東京に帰ってきた淳之介は偶然、小学校時代のマドンナ、諒子と再会。南や尚久、安吉を交えて、盛り上がる。町内会で鉄製品を供出することになり、あぐりの店のパーマネント機も回収品に入る。燐太郎はつきあっているつた子に、両親と会ってほしいと頼まれるが、あぐりのためにポータブルのパーマネント機を探していて、すっぽかす。つた子はあぐりの店を訪ねてきて、燐太郎はあぐりが好きなのだと告げ、燐太郎との距離を置いてほしいと言う。燐太郎はつた子と結婚し、軍の報道班員として戦地に赴く。
◆さよなら東京
昭和19年、夏。国民生活は苦しく、あぐりの美容院に来る人はほとんどいない。カフェ・セ・ラ・ウ゛ィも閉店する。淳之介は、池田諒子と付き合うようになるが、淳之介に召集令状が来る。淳之介は、入営してすぐに喘息にかかっていることが分かり、家に帰された。沢子が軍人と結婚することに。ところがあぐりには、残酷な知らせが届く。建物疎開で美容院を取り壊さなければならないという。店を片づけながら、あぐりと辰子は美容院で過ごした日々を振り返る。大規模な空襲が東京を襲い、片桐が亡くなる。悲嘆にくれる光代。あぐりたちの家も焼け落ちた。とめはあぐりに、自分の実家のある山梨に来てほしいと言う。
◆母と子の暑い夏
あぐりは、光代、和子、理恵を連れて、山梨にあるとめの実家に疎開する。光代は片桐が亡くなったショックで口をきかなくなってしまう。あぐりのもとを健太郎が訪ねる。件太郎は片桐が送ってきたレコードと手紙を見せ、光代を元気づける。あぐりはレコードを光代に聞かせるため、蓄音機を手に入れた。東京では、下宿の大家さん、美和子が淳之介に急接近。軍の慰問で舞鶴に行く話を持ちかけられ、淳之介に相談に来た諒子は、美和子と淳之介の危険な雰囲気を感じとる。8月15日、日本は終戦を迎える。あぐりはとめたちへの恩返しに、しばらくとめの家の葡萄農園を手伝うことにする。
◆夢ふたたび
敗戦から1年。あぐりは山梨で、とめの実家の葡萄園を手伝っていた。光代は肝臓を悪くして寝込みがち。そこへ、森潤がふらりと訪ねてくる。チェリー山岡から、東京で美容師教習所の教師をやらないかと言う手紙が届いたが、あぐりは断る。あぐりは光代を看病したかった。ところが、健太郎は光代を岡山に連れて帰り、光代はその年の秋、生涯を閉じる。淳之介は女学校で英語を教え始め、高山はカフェ・セ・ラ・ウ゛ィを再開した。新セ・ラ・ウ゛ィを訪れた世津子は、自分がエイスケを不幸にしたと思い込んでいた。燐太郎も、戦争を鼓舞するような小説を書いた自分を責めていた。
◆立ち直る力
あぐりの新しい店が完成。あぐりは仕事を再開。世津子は婦人現代の復刊を決意し、淳之介は編集長、民子のもとで編集を手伝う。淳之介は、燐太郎の詩に出会って自殺を思いとどまった女性の記事を発見。あぐりと民子にこの記事のことを聞いた燐太郎は、再び作品を書き始める。カフェ、セ・ラ・ウ゛ィの演奏に三枝だと諒子が帰ってきた。生き生きと演奏をする三枝と諒子。淳之介は諒子に突然プロポーズ。しかし諒子は悩んだ末にプロポーズを断る。ついに婦人現代の復刊第1号が完成。出版記念パーティで、あぐりは民子の知り合いの新聞記者、林晃と出会う。
◆最後の親孝行
チェリー山岡の仕事を引き継ぎ、あぐりは全国に20支店を出す計画に乗り出す。そんな折り、新聞にエイスケを中傷する記事が載る。書いたのは民子の知り合いの林晃だ。火事で焼け出された林を、あぐりは自分の家に呼ぶ。岡山で暇を持て余した健太郎と磯部と妻五郎は、支店を出そうとするあぐりを助けようと東京に来るが、林と鉢合わせし、一騒動に。あぐりの支店のための土地売買で、健太郎が詐欺に引っかかった。自信を無くした健太郎は世津子に別れを告げ、岡山に帰っていく。あぐりと林に関係について妙な噂が流れる。理恵は林を慕うが、和子は複雑だ。
◆人生は冒険旅行
あぐりの家を出た林は、文化部から社会部に異動し、連続放火事件の現場で犯人に刺される。林は犯人の似顔絵を描く。その絵の上手さにあぐりは驚く。林はかつて画家だった。林は青森への転勤を希望する。あぐりはかつて林が描いた絵を探し出し、林の妻がもう1度林が絵を描き始めたら応援してほしいと言っていたことを告げる。あぐりは林と再婚することにする。淳之介は結婚に反対はしないが、すぐに林をを受け入れることができない。和子は、林をお父さんと呼ぶことができない。和子の誕生日の夜、森と芝居を見に行った和子は帰りが遅くなる。帰ってきた和子を林は叱り飛ばす。和子は次第に林に心を開いていく。
◆素晴らしき日々へ
淳之介の小説が芥川賞候補になり、あぐりたちは祝賀会の準備をして選考結果を待つが、落選だった。あぐりは以前にも増して多忙だ。森はそんなあぐりに、何か置き忘れていないかと警告する。和子が劇団に合格。あぐりと林は和子の決めた進路を尊重する。世津子が東京を離れる。世津子にパーマをあてていて、あぐりは自分の本当の夢に気付く。林はフランスへ絵の勉強に行く事を決心。あぐりに見送られて旅立っていく。あぐりは光美堂の実務をチェリー山岡に一任する。見失っていた夢が見つかったと言うあぐり。森や淳之介、燐太郎たちもあぐりの選択に理解を示す。
ちなみに、あぐりさんが美容師として店を開いたのが1929年で、それから2005年に閉店するまで現役で働いていたそうです。これは、当時の美容師の日本最高齢としても知られています。
『あぐり』第1話から最終回までの動画を見る方法
◆『あぐり』放送日
2021年3月29日(月)より
毎週月曜から土曜 午前7時15分から午前7時30分
毎週日曜 午前9時30分から午前11時 1週間分6話連続
15分×全156回
BSプレミアム、BS4K同時放送
現在、『あぐり』の動画配信はありません。発表され次第追記いたします。
この記事へのコメントはありません。