映画『とんび』キャスト相関図とあらすじ見どころ!感涙の親子の物語

直木賞作家・重松清が描き、これまで2回のドラマ化もされた親子の不変の愛の物語『とんび』が2022年に阿部寛さん、北村匠海さんで映画化されます。そこで今回は映画『とんび』のキャスト・相関図とあらすじ、見どころをご紹介いたします。
映画『とんび』キャスト一覧
市川安男◆阿部寛
天ヶ崎通運に勤めているトラックの運転手。美佐子との間にアキラを授かる。不器用な性格で、肝心なことは照れて言えないことがある。美佐子が亡くなりアキラを男手一つで育てていく。
市川旭◆北村匠海
ヤスと美沙子の一人息子。名前は小林旭にちなんで名づけられた。頭が良く勉強が出来きる優秀な子。素直で優しいが、一度決めたらやり通す頑固さもある。父のことを尊敬している。大学卒業後、東京の徳田出版に就職。
市川美佐子◆麻生久美子
ヤスの妻でアキラの母親。ほがらかで優しく情にあつい。人が食べているところを見るのが大好き。アキラが3歳のとき、落ちてきた木箱の下敷きになり、この世を去る。
たえ子◆薬師丸ひろ子
ヤスの行きつけの居酒屋『夕なぎ』を女手ひとつで切り盛りをする。ヤスと同じ団地で育った幼なじみであり姉のような存在。バツイチ。アキラを我が子のように可愛がる。
照雲◆安田顕
薬師院の跡取り息子であり、ヤスの幼なじみ。幼少期からヤスと共謀していたずらをしては、父親である海雲和尚に叱られていた。真面目だが少々鈍くさく、いわゆる天然。アキラを養子にしたいほど可愛がっている。
幸恵◆大島優子
照雲の妻。お嬢様育ちでおおらかな性格。アキラの母親代わりとして、たえ子とはライバル関係にある。
海雲◆麿赤兒
照雲の父親であり、薬師院の住職。普段は優しいが、怒るとゲンコツをするなど厳しい一面もある。まともな説法はしないが、時として信じられないほど深い言葉を吐く。
由美◆杏
徳田出版のファッション誌のデスク。やり手の編集者だが、バツイチ子持ち。旭と結婚することになり、ヤスに挨拶に行くが…。
健介◆井之脇海
別れた夫との間の由美の連れ子。
美月◆田辺桃子
アキラと由美の子供。
広沢◆濱田岳
ヤスの同僚。
尾藤社長◆宇梶剛士
カナエ水産の豪快な社長。
未発表◆尾美としのり
葛原◆吉岡睦雄
アキラの同僚。
トクさん◆宇野祥平
泰子◆木竜麻生
複雑な事情を抱えるたえ子の娘。
島野昭之◆田中哲司
ヤスの義理弟。
編集長◆豊原功補
アキラと由美の勤める出版社の編集長。
出版社守衛◆嶋田久作
出版社守衛。
村田◆村上淳
アキラの取材先の職人。
映画『とんび』あらすじ
舞台は瀬戸内海の海に面したのどかな港町。
トラック運転手の ヤス(阿部寛)は愛妻・ 美佐子との(麻生久美子)間に息子・ 旭(北村匠海)が誕生し幸せな日々をおくっていた。
アキラが3歳になったある日、ヤスの仕事場でアキラを庇った美佐子が事故死してしまい平和な日々は打ち砕かれてしまう。
ヤスは、幼くして父親に捨てられた哀しみと、妻を失った後悔を乗り越えながら、シングルファーザーとしてアキラを不器用ながらも育てていく。
そんななか、誰も語ろうとしない母の死の真相を知りたがるアキラに、ヤスは大きな嘘をついた──。
高度経済成長に活気づく時代と町を舞台に、我が子の幸せだけを願いながら悪戦苦闘する父親と、それに応えるように真っ直ぐに育った親と子の絆の物語。
ドラマ『とんび』最終回までのあらすじと結末&キャスト相関図は⇒こちら

映画『とんび』の見どころ
ここからは、映画『とんび』の見どころをご紹介します。
◆「ヤス、海になれ」
幼稚園に通うアキラは、スクスク育ったけれど、やっぱりお母さんがいないことに寂しさを感じていました。
そこでヤスは再婚しようと試みますが、アキラからは「お母さんほしいけど…僕がほしいのは、あのお母さんだよ!」と言われてしまうのです。
そこで麿赤兒さん演じる海雲和尚が、ヤスを海に連れ出し
ヤス、悲しみはな、積もっていくんだ。二人で悲しんどったら、どんどんどんどん積もっていくばっかりだ。だから・・・お前は 海になれ。雪は、悲しみだ。お前が地面だと雪が積もってしまう。だけど海なら、雪がいくら降っても、積もらんだろ? 旭が悲しいときに、お前は悲しんではいかん。旭が泣いたらお前は笑え。笑ってその悲しみを飲み込んでやれ。
と 言葉をかける名シーンがあります。
アキラの寂しさを雪に例え、それを受け止めるような海のような存在になれとヤスに語る和尚の言葉は胸にしみます。
そしてこの言葉は、ヤスからアキラにも伝えられていくことになります。
◆ヤスがついた「優しい嘘」とは
母の死の真相について知りたがるアキラに困り果てたヤスは、ある「嘘」をつきます。
美佐子は、アキラを庇って木箱の下敷きになって亡くなったのですが、ヤスはアキラに「お母さんは自分を庇って亡くなった。だから、俺を恨んでもいい。」と伝えます。
しかし、アキラはヤスを全く恨むことなく育っていきますが、大人になって真実を知ることになります。
そのとき、アキラがとった行動や言葉?!
その場面は、かなりグッと来ると思いますので、ハンカチをお忘れなく。
◆原作とは違い令和が描かれる
原作「とんび」は、高度成長期の昭和中期以降のお話ですが、2022年の映画版では令和版までが描かれることになっています。
これまでのドラマでは、アキラが結婚して子どもが産まれるところまでで終わりでしたが、今回はそれ以降のお話をオリジナルで追加しているそうです。
親と子、そして孫までの長い歴史を描くことで、家族の不変の愛、絆をより強く感じる作品となりそうです。
◆タイトルの意味
「 鳶(とんび)が鷹(たか)を生む」ということわざは、ごく普通の親から優れた子どもが産まれるという意味があります。
これは映画に登場するヤスと、優秀で真っ直ぐな青年に育ったアキラを表しています。
原作小説でも「とんびが鷹を生んだ」と周囲の人々に言われるシーンがあります。
しかし 私は最後まで原作を読んで、トンビはヤスだとは思えませんでした。
男手一つで子どもの幸せだけを願い、奮闘し、立派に育てあげたヤスこそ鷹で、そんな素晴らしい親に育てられたからアキラも立派な青年になったのだと感じました。
映画『とんび』公開日
一人息子のアキラだけでなく、親となったヤスさんの成長を描いた映画『とんび』は、
◆2022年公開予定
原作:重松清
監督:瀬々敬久
脚本:港 岳彦
です。お楽しみに。
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