『風よあらしよ』相関図キャスト!伊藤野枝の破天荒すぎる列伝とは?

●記事内にPRを含む場合があります

婦人解放運動家で、批判や弾圧に負けず闘いぬいた伊藤野枝の生涯を描いた村山由佳さんによる小説『風よあらしよ』がNHKでドラマ化されます。そこで今回は、ドラマ『風よあらしよ』のキャスト・相関図と見どころをご紹介いたします。

-Sponsored Link-

『風よあらしよ』キャスト一覧

伊藤野枝吉高由里子

婦人解放運動家で作家。福岡の片田舎で育ち、親が決めた豪農の息子との縁談を蹴り、地元から逃げるように上京。英語の教師だった辻潤と結婚したが、無政府主義者・大杉栄と恋に落ち、辻と別れて三度目の結婚をする。二十八年の生涯で三度結婚し、七人の子を産む。

大杉 栄永山瑛太

アナキスト。自由恋愛を唱え、妻と恋人がいながら野枝に強烈に惹かれていく。

平塚らいてう松下奈緒

日本初の女性による女性のための文芸誌「青踏」の編集長。女性解放運動の象徴である「原始、女性は太陽であった」という言葉を生み出す。野枝の手紙に心を動かされ「青踏」に引き入れる。

辻 潤稲垣吾郎

翻訳家、思想家。日本のダダイズムの中心的人物。教師として野枝と恋に堕ち、最初の夫となる。彼女の文才を見いだし、知の扉を開いた。

堀保子山田真歩

何度も投獄される大杉を支えてきた妻。

神近市子美波

大杉の恋人。新聞記者。四角関係の末、蔭茶屋という旅館の一室で大杉を刺す。

渡辺政太郎石橋蓮司

社会主義者。野枝と大杉を引き合わす。

村木源次郎玉置玲央

大杉栄の同志。

甘粕正彦音尾琢真

大杉と野枝、そして大杉の甥橘宗一を連行し拷問の末に殺害。

ドラマ『風よあらしよ』相関図


-Sponsored Link-

『風よあらしよ』あらすじ

福岡県今宿という田舎で、7人兄妹の3番目の長女として生まれた 伊藤野枝(吉高由里子)。

両親は貧しさを凌ぐため、豪農の息子・兼松福太郎との縁談を、野枝本人に相談もなく決めてしまう。

自分の気持ちが無視され、女が物のように扱われる理不尽さが許せず、野枝はたった8日で兼松家から出奔する。

叔父を頼りに上京した野枝は、教師だった辻 潤(稲垣吾郎)と結婚し、二人の子どもをもうける。

かねてより女流作家になりたかった野枝は、辻の勧めで、「青鞜」を創刊した平塚らいてう(松下奈緒)に手紙を書いた。

野枝の野性的な美しさと、猛々しい思いを気に入った平塚らいてうは、彼女を「青踏」へと招き入れた。

その後、「青踏」の編集長を引き継いだ野枝は、時代の“若きアイコン”となっていく。

そんななか、野枝は社会主義を唱えるアナキスト大杉栄(永山瑛太)と出会い、男女としても同志としても強烈に惹かれ合う。

大杉には内妻の堀保子のほかに新聞記者の神近市子という愛人がいたが、野枝は四角関係に勝利し、大杉と三度目の結婚。

5人の子どもも誕生し、平等で公正な社会を目指して、さらに活動しようとした矢先、関東大震災が勃発。

野枝は大杉と共に、憲兵に捕らえられ悲劇的な最期を遂げる。

-Sponsored Link-

伊藤野枝の破天荒すぎる伝説

バイタリティが半端ない

野枝は幼少期から、貧しい村で虐げられる女性を見てきました。

この時代は、女に学問は必要なく、嫁ぎ先で働き、子を産み育てるのが普通とされていました。

しかし野枝は、「口減らし」のために二度も里子に出され、貧しさのため進学を断念したことが悔しくてなりません。

一度は、郵便局に就職したものの「もっと本が読みたい。男と対等に勉強がしたい。」という気持ちを抑えることができず、東京にいる叔父の代準介に、分厚い手紙を何通も送りつけます。

そこには、大きくしっかりした字で「私は、もっと自分の力を試してみたいのです。勉強をするためのお金と時間が与えらえるのでしたら誰よりも良い成績を残す自信があります。」と書かれてありました。

代は、3日おきに手紙をガンガン送ってくる野枝の熱意に負け、東京に呼び寄せたのでした。

いやなものに「NO」と言える力

上野高等女学校を優秀な成績で卒業しようとしていた野枝に、裕福な農家の息子との縁談の話が舞い込みます。

野枝の実家にとって、豪農の息子との縁談は願ってもないことでした。

両親は、野枝に相談もなく縁談をまとめ、休暇帰省中に無理やり結婚させてしまいます。

普通の女性だった、家の貧しさを救うために、我慢して嫁入りするのが普通ですが野枝は違いました。

好きでもない相手と添い遂げるなんて真っ平だと、わずか8日で婚家から逃走し、女学校の男性教師・辻潤の家に転がり込みました。

野枝には、世間体を気にしたり、女だから我慢しようと考えはありません。

自分が嫌なことにはハッキリ「NO」と言える、強さがあったようです。

タブー上等!

女性解放雑誌「青踏」に入った野枝は、女性文筆家としての才能を開花させました。

今日でも議論になる課題「貞操論争」「堕胎論争」「廃娼論争」などを取り上げ、人々の度肝を抜きました。

また、夫の辻潤と子ども二人を放り出して、大杉栄の元に走り、5人の子どもを出産しました。

相手の大杉栄も、野枝とに負けず「妻&愛人&野枝」との4角関係を実験するモテ男。

自由な考えを持つ二人が惹かれ合うのも無理はありません。

二人の間に産まれた子どもの名前は、魔子、エマ(次女)、エマ(三女)ルイズ、ネストルと名付けられました。

漢字に「魔」が入っていることも驚きですが、エマが二人いる不可解さ!

モラル度外視で突き進む野枝に、世間は「淫乱」「悪魔」と批判しますが、彼女にとってそんな言葉はどこ吹く風。

万人にいい人だと思われるより、たった一人の惚れた相手と抱き合いたいと、自分が信じる道を突き進みました。

悲劇的な最期

歴史の授業でもチョロッと触れられるので、「甘粕事件」という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。

あの甘粕事件の被害者こそ、伊藤野枝なのです。

事件の概要は、関東大震災直後に、大杉と野枝、大杉の甥の橘宗一が憲兵隊司令部の甘粕正彦大尉らに連行され、その日のうちに扼殺されたという事件です。

伊藤野枝28歳。大杉栄38歳、宗一はわずか6歳でした。

甘粕は裁判で、「三人は苦しまずに逝った」と証言しましたが、死因鑑定書によれば肋骨が何本も折れ、激しい暴行をうけた痕があったそうです。

生前 野枝は、「私はまともな死に方をしない」と話し、覚悟は決めていたようですが、この言葉には、自分の運命を恨めしく思う気持ちも込められているように感じます。

野枝の激しい人生を知ることは、エネルギーを消耗しますが、一方で「自由」が当たり前ではないと現代の私たちに気づかせてくれますね。

原作小説『風よあらしよ』あらすじから結末ネタバレは⇒こちら


ドラマ『風よあらしよ』の放送日と再放送情報

批判や弾圧にも負けず婦人解放運動に取り組み、関東大震災の混乱のさなかに28歳で憲兵に虐殺された伊藤野枝の短くも激しい生涯を描いたドラマ『風よあらしよ』は、

2022年3月下旬
BS8K2022年秋/BSプレミアム、BS4K

で放送です。

地上波で放送されないので残念ですが、再放送や動画配信が発表されましたら追記させて頂きます。

\朝ドラ・大河NHK番組配信中/無料トライアル期間の解約で¥0

  1. この記事へのコメントはありません。