『ひらり』相関図キャストと最終回までのあらすじ結末
1992年から放送された朝ドラ『ひらり』は、相撲が大好きなヒロインが、相撲部屋の嘱託医を巡って姉と恋の三角関係を繰り広げながら成長していく物語です。今回は、2022年10月28日から再放送されることになった『ひらり』をもっと楽しむために、キャスト、相関図とあらすじを振り返ってみたいと思います。
『ひらり』キャスト一覧
◆藪沢家(ひらりの家族・親戚)
藪沢ひらり◆石田ひかり
ヒロイン。気が強く江戸っ子気質な性格の20歳。税理士になるために専門学校に通っていたが、「いちばん好きで、いちばん得意なことを仕事にする」と退学。洋品店の店員を経て、子どもの頃から好きだった大相撲の「梅若部屋」に入り、部屋の専属栄養士を目指す。そこで、相撲部屋の嘱託医である安藤竜太に恋をするが、姉と三角関係になってしまう。
藪沢みのり◆鍵本景子
ひらりの5歳年上の姉。丸の内にある「双陽物産」のOL。妹とは違い、消極的で引っ込み思案な性格。竜太に恋をし、ひらりと三角関係の末に竜太の心を奪う。しかし、交際をするうちに違和感を覚えはじめ…。
藪沢洋一◆伊武雅刀
ひらりとみのりの父。先祖代々続いてきた質屋を継がず都市銀行に就職し支店長となった。妻・ゆき子とは倦怠期でうまくいっていない。
藪沢ゆき子◆伊東ゆかり
ひらりの母。47歳。心にあいた隙間から、家族に内緒でマンションの1室を借りている。
藪沢小三郎◆島田正吾
ひらりの祖父で洋一の父。先祖代々続く質屋を経営する75歳。
深川銀次◆石倉三郎
ひらりの叔父で母・ゆき子の兄。ひそかに明子に想いを寄せている。ひらりからは「銀ちゃん」と呼ばれている。キャベツが大好物。
深川金太郎◆花沢徳衛
ひらりの母方の祖父。ゆき子と銀次の父。町鳶の鳶頭をしている。小三郎とは幼なじみだが、お互いに意地っ張りのため、反発し合っている。
◆両国診療所
安藤竜太◆渡辺いっけい
両国診療所医師で相撲部屋の嘱託医。30歳。みのり&ひらり姉妹から想いを寄せられる。自分を慕って懐くひらりを可愛く思うが子ども扱いしてしまう。結果的にみのりの情熱に感動して、みのりを選ぶが…。
小林雅人◆橋本じゅん
竜太のあとに、両国診療所を引き継いだ医師。大阪出身で阪神タイガースの大ファン。みのりに恋をして、猛烈アタックを仕掛ける。
◆梅若部屋
梅若虎男◆伊東四朗
相撲部屋「梅若部屋」の親方。53歳。
梅若明子◆池内淳子
虎男の妻で「梅若部屋」の女将。57歳。親方と夫婦喧嘩の際は、力士全員が彼女についていくほど慕われている。
寒風山(久男)◆小林健
ひらりの従兄弟。梅若部屋の18歳の力士。
梅響◆松田勝
梅若部屋の部屋頭。21歳。15歳で入門してから、約10年間梅若部屋を支えてきたが、腰を痛めケガをしたため十両力士として本場所の土俵に上がることなく引退。その後、就職して極秘で交際していたすみれと結婚する。
椰子の海(エディ)◆マーシー
ハワイ出身の力士。本名は「エディ」。寒風山と同期。
◆その他
蛭田明夫◆三遊亭楽太郎
ひらりがアルバイトする。大型サイズ専門の洋品店の店長。梅響の引退の際には断髪式に参加した。
小川すみれ◆阿知波悟美
洋品店の店員。娘と二人でアパート暮らしをしている33歳。若くて、元気な女子が大嫌いで、ひらりを避けていた。一見、地味で暗いが、控えめで良識があり、一人娘には明るく接する。
『ひらり』相関図
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次の夕方からの朝ドラ『さくら』の相関図とあらすじは⇒こちら
『ひらり』あらすじ
相撲の街、両国で質屋を営む藪沢一家の次女として誕生した薮沢ひらり(石田ひかり)は、税理士を目指して専門学校に通っていましたが、子どもの頃から好きだった大相撲と関わる仕事をしたいため退学。
しかし、女人禁制の相撲界で「女」の働き口はなく、ひらりはなんとか力士御用達の大型サイズ専門の洋品店でアルバイトを始めた。
そんななか、ひらりは「便所サンダル」を履いた両国診療所医師で相撲部屋の嘱託医の安藤竜太(渡辺いっけい)と公衆電話の使用をめぐって争いになる。
それと同時期に、ひらりの姉・みのり(鍵本景子)は、ハイヒールが壊れて転倒した際に、竜太に助けられ好印象を抱く。
ひらりは、相撲に関わる仕事を見つけられないことに焦りを感じ始める。ゆき子には、どんな仕事でもいいからプロになれ、とはっぱをかけられ、正浩たち新人行司たちが神社でひたむきに練習している姿を見て勇気を取り戻す。みのりは、サンダルを貸してくれたお礼にと、ひらりが毛嫌いする竜太を食事に誘いたいが、力士たちの間でも竜太の評判は最悪で…。
ひらり(石田ひかり)は大相撲雑誌の記者という仕事を目指し、面接を受ける。しかし、編集者の内藤(でんでん)は、最初からひらりを採用する気はなく、暇つぶしに呼んでからかっていただけだった。みのり(鍵本景子)は食事をごちそうになったお礼にと、竜太(渡辺いっけい)に電話しようとするができない。好きだという感情を示すのが苦手なみのりは、なんとか両国診療所の前まで来るが、竜太に会うとドギマギしてしまい…。
激しい姉妹げんかから一晩が明けた。ゆき子(伊東ゆかり)が洋一(伊武雅刀)に「何か変じゃない?あの二人」と聞くぐらい、表面上仲が良すぎるくらいのひらり(石田ひかり)とみのり(鍵本景子)。どちらも自分の友達にけんかのことを打ち明けるが、竜太(渡辺いっけい)への想いを捨てきれない。姉妹で互いに顔を合わせづらく、ひらりは小三郎(島田正吾)の病室へ、みのりは明子(池内淳子)へと泊まりに行くことになるが…。
ひらり(石田ひかり)が珍しく朝食の準備をしている。仕事が決まらずブラブラしているのが心苦しくてと言いつつ、仕事を世話するという電話に、即、飛び出して行く。梅若(伊東四朗)の部屋の後援会長の木原(毒蝮三太夫)がお茶屋に紹介するという。国技館の中の相撲茶屋なら、と大喜びのひらりだが…。みのり(鍵本景子)は、通勤の途中、困ると必ず誰かが助けてくれるひらりがうらやましい、と洋一(伊武雅刀)に本音をもらす。
展覧会に行けなかったと、竜太が藪沢家に謝りに来る。みのりは大喜びでお茶をいれ始めるが、ひらりが律儀に挨拶に来た竜太を「少し好きになった」と言い放つとギョッとする。
ひらり(石田ひかり)は蛭田(三遊亭楽太郎)から、竜太との仲直りを勧められる。明日の夜に食事に誘ってみると、ひらりに相談されたみのり(鍵本景子)は、ひらりより前に「好きだ」と告白してしまえと友人たちにあおられ、昼に早退して診療所へ向かうが、同じころひらりも診療所に向っていた…。厳しい診察で若い力士たちから怖がられている竜太(渡辺いっけい)だが、病気やケガがあるのに何も考えず飲食し、治す気がない力士たちに虚(むな)しさを覚えていた。そんな竜太を、会社のパーティーに呼ぶ恋人だと言ってしまったみのり(鍵本景子)は、ひらり(石田ひかり)に、ボーイフレンドを一人貸して、と相談する。ひらりは、だったら竜太先生で手を打ちなよ、とみのりを診療所に連れていく。竜太の返事はまさかのOKで…
みのり(鍵本景子)の見合い相手を竜太(渡辺いっけい)に頼んだことで、ひらり(石田ひかり)はみのりから「アンタなんか大っ嫌い」と言われてしまう。梅響(松田勝)は足の怪我が治らず、梅若(伊東四朗)から休場しろと命じられ反発するが、寒風山(小林健)との稽古でまともに動けず、何度も転がされてしまう。その姿にひらりは竜太に抱き付いて泣き、竜太も肩を抱きなぐさめる。そんな二人を、みのりは射るように見つめ…。
みのり(鍵本景子)は、竜太(渡辺いっけい)の診療所に押しかけ、今夜から一緒に暮らさせてほしいと言い出す。そして、ずっと好きでしたと告白、家には帰らないという。あまりにメチャクチャな行動に、竜太は考える時間をくれと逃げる。みのり(鍵本景子)は1週間の研修旅行だと家族にウソを言って、大荷物を抱えて竜太(渡辺いっけい)の診療所に再び押しかける。「今日は何があろうと家には帰りません」と竜太を見つめ、詰め寄っていく…。
パジャマ姿で診療所に隠れていたのを皆に見られたみのり(鍵本景子)。ひらり(石田ひかり)は「どうして?」とぼう然としている。急患の力士を救急車に乗せ一段落すると、みのりは竜太(渡辺いっけい)や銀次(石倉三郎)を連れ、家に戻って洋一(伊武雅刀)とゆき子(伊東ゆかり)を前に、事の次第を告白する。激怒した洋一は「恥ずかしいと思わんのか!」とコップの水をみのりにぶちまけ、ひらりは思わずみのりをかばうが…。
ひらり(石田ひかり)はゆき子(伊東ゆかり)に、みのり(鍵本景子)がアパートを借りて家を出たいと言っていたことを話す。ゆき子は心配し、明子(池内淳子)にもう一度竜太(渡辺いっけい)との仲を取り持ってほしいと頼む。竜太も半分は俺にも責任があるとみのりを気にかけ、銀次(石倉三郎)は金太郎(花沢徳衛)や蛭田(三遊亭楽太郎)と一緒に「みのりと竜太先生を結婚させる会」を作ると言い、ひらりに会長になれと言う。
出展元:NHK「ひらり」
次第に、ひらりは竜太に惹かれていき積極的に関わっていくうちに、みのりと三角関係に。
竜太は、自分に懐くひらりを可愛いがりながらも、子ども扱いしてしまう。
一方、姉のみのりの情熱に感動した竜太は、結果的にみのりを選ぶが…。
『ひらり』最終回の結末
失恋したひらりは、「梅若部屋」の親方や女将さんを手伝ううちに、栄養学に興味を持つようになり、相撲とかかわる仕事として栄養士を目指すことに。
竜太と交際していたみのりだったが、次第に違和感を覚えるようになり、自分に思いを寄せる小林に心変わりして結婚。
一方、両国診療所医師で相撲部屋から異動することになった竜太は、梅若部屋の親方や力士たちに見送られることになった。
胴上げをされ、相撲部屋を去る竜太にひらりは「竜太先生!お嫁に行くからね~!」と笑顔で言った。
竜太は照れながらも、「あぁ!5年たってイイ女になったら、もらってやるからな!」と答えるのだった。
『ひらり』感想
1992年後期から放送された『ひらり』は、私が始めてみた朝ドラで、当時の若貴ブームもあって、本作は朝ドラの歴史のなかでも、かなり盛り上がった作品の印象があります。
ドリカムが歌う主題歌のイントロが流れるだけで当時の記憶が蘇り、カセットテープで何度も「晴れたらいいね」を聴いたことが思い出されます。
ストーリーは、姉妹が一人の男を取り合う展開になり、一見ドロドロしそうですが、ポジティブで明るいヒロインと相撲の世界がベースなのでカラッとした爽やかな印象です。
それまで型にはまったような作品が多かった朝ドラでしたが、民放のように少し砕けた感じになったも『ひらり』からだったような気がします。
また、キャストでいえば石田ひかりさんがとにかくカワイイ!
翌年に放送された『あすなろ白書』の出演で、人気を不動のものにしましたね。
一方、相手役は渡辺いっけいさん。
最近では怪優枠のイメージが強い渡辺いっけいさんですが、なぜか美人姉妹に惚れられる3枚目の町医者を好演しています。
脇役では実力派と言われる、伊武雅刀さん、橋本じゅんさん、伊東四朗さん、池内淳子さんなどが勢ぞろい。
脚本は、相撲観戦愛好家で、後に横綱審議委員会審議委員も務めた内館牧子さん。
相撲愛に溢れ、女性の自立や本音、恋もしっかり描かれ老若男女問わず楽しめますので、ぜひ再放送をお楽しみください!
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