『義務と演技』ネタバレ！最終回までのあらすじ・結末を相関図付きで振り返る

『義務と演技』は、夜の生活を通して本能と制度のはざまで悩み葛藤する2組の夫婦の姿を赤裸々に描いた作品です。今回は1996年に放送された内館牧子原作のドラマ『義務と演技』の結末までのあらすじを相関図付きで振り返ります。

『義務と演技』登場人物＆相関図

◆登場人物/キャスト

◆武田祥子(浅野ゆう子)・・・照明デザイナー。国立大を卒業しフランスに留学経験のあるエリート。
◆武田芳彦(佐野史郎)・・・祥子の夫。動物病院を経営する獣医。
◆大倉みさき(黒木瞳)・・・専業主婦。夫・謙次との間に娘が一人いる。
◆大倉謙次(大浦龍宇一)・・・みさきの夫。照明器具メーカーのサラリーマン。仕事で祥子と出会い…。
◆井上美保(細川ふみえ)・・・シングルマザー。下着の訪問販売員。芳彦の昔の恋人。
◆永嶋岳(金子賢)・・・大学生。アルバイト先に自転車屋でみさきを接客し、想いを寄せる青年。
◆瀧沢ゆい(新山千春)・・・岳の大学の友人。岳のことが好き。
◆沼田部長(梶原善)・・・謙次の上司。

◆相関図

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『義務と演技』1話から最終回までのあらすじ

◆1話

クリニックを営む獣医の夫・芳彦（佐野史郎）は、夜遅くに帰宅した祥子に対して義務的にセックスを求めていた。だがそれに応える祥子は、夫を喜ばせるための演技に疲れを感じ始め…。同じ頃、主婦の大倉みさき（黒木瞳）は、今夜こそ夫・謙次（大浦龍宇一）に抱いて貰おうと待ちかまえていたが、謙次は仕事を理由に逃げてしまう。みさき夫婦は１年間、セックスレスだった。そんなある日、謙次は工事現場で祥子を紹介された。謙次は祥子がデザインをする照明器具メーカー社員で、祥子の仕事ぶりに新鮮な驚きを感じた。美人で気取らず、知的な大人の女性に逢ったことがなかったからである。一方、みさきは近所の奥さん連中からセックスレスの話を聞き、愕然として心を痛めていた。そんなみさきに熱い眼差しを向ける青年・永嶋岳（金子賢）は、恋人の瀧沢ゆい（新山千春）が声をかけても気付かないほどみさきに夢中で…。出展元：(C)TBS

◆2話

芳彦（佐野史郎）は突然訪ねてきた昔の恋人・井上美保（細川ふみえ）から飼い猫を押し付けられてしまう。そんなことは祥子（浅野ゆう子）は知らずに、無理して夫とのセックスに演技で応えていた。そして、謙次（大浦龍宇一）との突発的なキスを振り切るかのように、新プロジェクトに挑む…。そんな祥子とは逆に、謙次は祥子のことが忘れられず、子供じみた手段でデートに誘う。だが、祥子に相手にされず反省する謙次。しかし謙次は、みさき（黒木瞳）との結婚記念日当日、同じレストランで上司の沼田（梶原善）が祥子と会食するのを知り、みさきとの会話も上の空で…。出展元：(C)TBS

◆3話

祥子（浅野ゆう子）が相変わらず芳彦（佐野史郎）とのセックスに演技で応えている一方、謙次（大浦龍宇一）もまた、義務感からみさき（黒木瞳）とのセックスに挑んではみるのだが、思うようにいかず…。そして、みさきは夫のYシャツの匂いから背後に女の存在を感じ始めていた。そんな中、夫婦揃ってテニスに出かけていた祥子は、仕事のため急遽イルミネーションの現場に呼び出される。幼い娘を連れて現場にやって来た謙次を微笑ましい思いで祥子は見ていたが、謙次の方はどことなく居心地が悪く…。さらに帰宅後、娘の口から祥子もアンクレットをしていたことをみさきに知られ、誤魔化したものの、みさきはますます疑心暗鬼に。思い詰めたみさきは、謙次の手帳から祥子のオフィスを調べ、ついに２人のツーショット現場を目撃してしまい…。一方、美保（細川ふみえ）は偶然を装い武田家を訪問。何も知らない祥子は、せっせと商品を広げる美保に圧倒されながらも、子連れで働く美保の姿に好感を抱き、思わず饒舌になる。そんな中帰宅した芳彦は、目の前の状況に唖然とし、その場に立ち尽くす…。出展元：(C)TBS

◆4話～9話

祥子（浅野ゆう子）の上司・結城（清水綋治）の家で家族同伴パーティーが開かれる。謙次（大浦龍宇一）は気が進まないが、みさき（黒木瞳）は出席しようとムキになり…。
プレゼンに向け仕事に没頭する祥子と謙次だったが、その姿を岳（金子賢）が写真に収める。そしてその写真がみさきに渡される。祥子と謙次を怪しむみさき（黒木瞳）は、謙次から贈られた香水が祥子と同じものと確信した。確かめるため芳彦（佐野史郎）の病院を訪れる。
祥子と謙次は、岳にホテルに入る姿を撮影されてしまう。その写真がみさきの手に渡ってしまう。
芳彦に、祥子と謙次が不倫しているという証拠写真を突き付けるが一蹴されたみさき。それでも諦めきれないみさきは…。
祥子の不倫現場を目撃し荒れる芳彦。怒りや悲しみをみさきに向け、ホテルに呼び出した芳彦は、みさきに一糸まとわぬ姿をさらさせ…。出展元：(C)TBS

◆10話

謙次（大浦龍宇一）との関係は清算したものの、再三オフィスに送られた、２人の事が記されたFAXや密会写真が理由で、ようやく獲得したプロジェクトから外されてしまった祥子（浅野ゆう子）。家に帰っても、芳彦（佐野史郎）のよそよそしい態度は相変わらずで、祥子の努力の甲斐もなく、２人の関係が改善する兆しは一向に見られなかった。そんな中、みさき（黒木瞳）が祥子のもとを訪ねてきた。祥子にこれまでの謙次とのことを赤裸々に語り、謙次を返してくれ、と言いにきたのだ…。そして、みさきには片付けなければならない問題がもう１つ残っていた。岳（金子賢）の盗撮写真や恐喝のことだ…。出展元：(C)TBS

『義務と演技』最終回の結末をネタバレ

◆11話

芳彦（佐野史郎）に、謙次（大浦龍宇一）と寝たと告白した祥子（浅野ゆう子）。それに対し芳彦は、腹いせにみさき（黒木瞳）をホテルに呼び出し素っ裸にしたと話す。お互いに告白したものの、それは２人の間の溝を一層深くしたに過ぎなかった。そして祥子は、美保（細川ふみえ）が息子と２人暮すアパートを訪れ…。一方、みさきは謙次（大浦龍宇一）と娘と３人の平穏な生活を取り戻しつつあった。そこに突然、岳（金子賢）からみさきに電話が…。そんな中、やってきたクリスマス。美保が息子を連れ、芳彦の前からそっと姿を消した。何も知らずにプレゼントをぶら下げて美保のアパートに向かう芳彦。その芳彦を待ちながら家で黙々と料理を作る祥子。２人が結婚して６回目のクリスマスキャンドルに火は灯るの
か…？出展元：(C)TBS

岳は、恋人のゆいに促され　みさきに盗撮写真のネガを返し、みさきはそのネガを謙次の目の前で燃やして処分した。

一方、祥子は会社を辞めることにした。

そして迎えたクリスマスイブ。

芳彦は、ケーキとプレゼントを持って井上美保(細川ふみえ)のアパートを訪ねるが、美保は息子を連れて引っ越しをしていた。

置き手紙には、息子が芳彦の子どもではないこと、別れた夫とやり直すことが綴られていた。

一方、祥子はクリスマスの準備をして、芳彦と食卓を囲んだ。

二人は出会った頃の思い出話をして、祥子は優しい芳彦に甘えすぎていたことを謝った。

芳彦も義務的に夫婦生活を送ってたが、祥子にちゃんと愛情があったことを打ち明けた。

二人は胸の内にしまっていたこと全てを話し、芳彦は離婚話を切り出して、祥子もそれを承諾した。

こうして夫婦で、最後に過ごすクリスマスは終え、祥子は家を出ていった。

謙次はみさきと定期的に夫婦生活を営むようになるが、みさきはあれほど臨んだ行為を感じなくなり、演技をするように。

唯一 興奮するのは、芳彦に強制され一糸まとわぬ姿になった自分を想像したときだった。

祥子が母の墓参りをしていると、芳彦が花を持って現れた。

祥子は苗字を変えておらず仕事が順調であることを報告し、芳彦も元気そうな彼女の様子を喜んだ。－おわりー

『義務と演技』感想

『義務と演技』は、夜の生活に問題を抱えた二組の夫婦の物語で、内館牧子さんらしく男と女の複雑な心理がリアルに描かれています。

髪型や服装はバブル末期で少し時代を感じますが、内容は今でも十分共感を得られ、夫婦に起こる問題というのは普遍的だなと感じました。

キャストに目を向けると、トレンディドラマの女王である浅野温子さんがバリキャリ妻、義務的に性生活を行う夫役を佐野史郎さんが演じています。

佐野史郎さんといえば『ずっとあなたが好きだった』の冬彦さんのイメージが強くて、最初は視線一つとっても不気味さを感じていたのですが、回を重ねるごとに真面目な夫が馴染んでいきました。

でも、黒木瞳を自分の目の前で一糸まとわぬ姿にする奇行シーンは、佐野史郎らしさ爆発w

芳彦の昔の恋人役で“ふーみん”こと細川ふみえさんも登場。そういえばふーみんはこの頃、朝ドラなどにも出演し女優さんとしても活動してました。

そしてもう一組の夫婦を演じたのが、黒木瞳さんと大浦龍宇一さん。

黒木瞳さんは平凡な専業主婦役なのですが、夫に相手にされないとか可愛すぎて説得力がないｗ

美人は3日で飽きるということなのか、好き同士で夫婦になっても、やっぱり毎日顔を合わせていると新鮮味はなくなるということなのか。まして子どもいるしね。

そして、金子賢さん演じる自転車屋のお兄ちゃんが、なぜそこまで人妻のみさきに執着するのか、そこの掘り下げが弱いのが物足りなかった。

最終回のクリスマスのシーンは、祥子と芳彦がこれまでの不満をブチまけて、本音を話してお別れ。

感じる演技をしていた祥子と、自分を発奮させて妻を抱いていた芳彦。

この義務と演技を、今度は丸く収まったみさきと謙次が行っているのも皮肉でした。

祥子と芳彦はもっと早く本音を打ち明け合えば、離婚には至らなかったかもしれないけれど、赤裸々に打ち明けすぎても夫婦生活はいつかは破綻したんだろうなと思います。

男と女は匙加減が難しいですね。

話が話だけにベッドシーンが多く、地上派の再放送は難しそうなので、視聴したい方は動画配信サービスで楽しんでみて下さいね。