華麗なる一族(木村拓哉)最終回のネタバレ結末

ドラマ

政界にまで影響を及ぼす財閥一族の父子の葛藤と、金融業界の内幕を描いたドラマ『華麗なる一族』。そこで今回は、2007年に放送された木村拓哉さん主演のドラマ『華麗なる一族』の最終回ネタバレをご紹介いたします。

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木村拓哉主演『華麗なる一族』最終回ネタバレ

最期の父子対決

鉄平(木村拓哉)が、阪神銀行の大介(北大路欣也)に損害賠償を求める裁判が始まった。

融資撤回をしたことにより、系列企業である阪神特殊製鋼を支えるべきメインバンクしての務めを放棄したことを問われた大介(北大路欣也)。

大介は大切な預金の運用を慎重に考えるのが銀行であり、突貫工事後も高炉建設を支援し続けた大同銀行の放漫な経営態度を責めた。

さらに、「大同銀行が阪神特殊製鋼の突貫工事を止めていれば、不幸な事故も起こらなかった。 無念でなりません」と述べた。

次に、自ら証人となった鉄平は、「事故の責任を痛感しているが、今も高炉建設が間違いだったとは思っていません。資源のないこの国が海外と戦っていくには、優れた製品を作るしかない。そのために社員一丸となった技術開発をし、アメリカ企業からも認められた。しかし、その世界進出の土台も、帝国製鉄の銑鉄供給停止によって潰されようとし、大介が意図的に倒産に陥れようとした」と主張。

「同じ企業同士で、こんなくだらないことをいつまで続ければならいのか。」

「企業の志を否定するようなことが許されるなら、この国には未来はないです。」と、裁判官に訴えた。

だが、大介の弁護士は、「鉄平は責任回避のために論理のすり替えをしている。」と言い渡し、新聞各紙には、阪神特殊製鋼が阪神銀行に言いがかりをつけたなどと批判的に報道した。

鉄平は、真実を知る阪神特殊製鋼の銭高常務(西村雅彦)に第2回尋問の証言を依頼。大介の目を恐れる銭高は申請を拒否する。

大介も、銭高のこれまでの功績をねぎらい、」君も君の家族も見捨てない。君が証言台には立たないように手を打つ」と約束し、鉄平が接触しないように自宅待機するように命じられた。

一方、鉄平は何度も銭高家を訪ねたが、会ってもらえないことで、眠れない日々を過ごしていた。

弟の銀平(山本耕史)は、銭高に、「兄の鉄平は、私財を投げ打ち、被害にあった人の補償や、入院中の被害者救済に奔走している。兄は本気ですよ。このまま真実から逃げてもいいんでしょうか」と訴えた。

そして銭高は、鉄平が高炉建設や海外進出の純粋な情熱を、今なお絶やしていないことに心を打たれていた。

妻の早苗(長谷川京子)も、鉄平の元恋人・鶴田 芙佐子(稲森いずみ)と共に、鉄平の裁判での勝訴を、神社で祈った。

裁判当日ー。

銭高が、第2回尋問の証言をするため、裁判所にやってきた。

礼を言う鉄平に向かって、「私も、鉄鋼マンのはしくれですから。」と言った。

そして、銭高は、鉄平の弁護人から、「融資銀行団による事故処理委員会において、阪神特殊製鋼から不正に改ざんされた虚偽の借入表が提出されましたが、あなたは、それに関与されましたか?」と聞かれた。

銭高は、「はい。」と答え、万俵大介頭取から指示されたことを明らかにした。

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鉄平の決意と宿命〜未来へ

さらに銭高は、「私は万表頭取の指示で、不正な会計操作を行い、阪神特殊製鋼を経営危機に陥らせました。私は、恥ずかしながら将来の仕事の保証と引き換えに、その罪を自分一人で背負うつもりでした。万俵頭取!あなたは真実から逃げることを辞めて下さい!」と答えた。

この銭高(西村雅彦)の証言により、阪神特殊製鋼は裁判で優勢に逆転し、高炉再建の道も見えてきた。

だが、大介(北大路欣也)は、阪神特殊製鋼の管財人を帝国製鉄の和島(矢島健一)に指名し、和島は鉄平(木村拓哉)をはじめ、錢高などの役員を次々に解任した。

さらに和島は、裁判の提訴を取り下げをしたこと、阪神銀行と大同銀行の合併が決定してことを鉄平に告げた。

大介の狙いが、 阪神特殊製鋼を倒産させ、大同銀行を飲み込むことだったことを知った鉄平は、汚いやり口に憤怒し、大介の元へ乗り込んだ。

しかし、大介は「自分は経営者として間違ったことをしたつもりはない。それだけだ。」と告げた。

鉄平は、「 どうしたら、僕の思いはあなたに伝わるんですか!僕には何の力もない。万俵家の家族を守ることができない」と言うと、大介は、「お前は私に戦いを挑んだ。私はなりふり構わず、食うか食われるかの覚悟で戦った。なのに、まだお前は、まだそんな甘い理想を信じてるのか。死んだ爺さんにソックリだな。その爺さんさんは、私よりお前のことを高く買っていたな。」と答えた。

鉄平は、「それで、お爺さんや僕に復讐したつもりですか?僕はただ普通の家族でいたかっただけです。」と言った。

大介は、「私もそう望んでいたよ。だが、お前が生まれてしまった。お前は爺さんの子じゃなければ…そう思う自分が、とてつもなく嫌だった。最初はお前を愛そうとしたが、感情が許さなかった。お前も辛かっただろう。同情する。だが、私だって苦しかった…。この苦しみは一生消えることがない。 これが、私とお前の背負った宿命だ。」と、初めて鉄平への思いを話した。

自分も苦しかったが、自分が生まれたことで、大介も同じく苦しんでいたことに、鉄平は涙を流し、自分の宿命を呪った。

12月4日クリスマスイブー。

東京の小石川の自宅にいた早苗の元に、鉄平から電話がかかってきた。

鉄平は、息子の太郎に電話を代わるように言い「ちゃんと、ママの言うことを聞いてるか。お前は強い男になるんだぞ。」と話し、早苗には「メリークリスマス」とだけ言い残し電話を切り、その後消息を絶った。

その後、鉄平は、猟銃を背負い、兵庫県の雪深い丹波篠山の山小屋にいた。

その山小屋には、かつての祖父を良く知る老人がおり、大介の姿をみて、「ほんまに、先代の敬介さんに瓜二つでんな。」と言ったが、鉄平は、その言葉を複雑な思いで聞いた。

一方、早苗は、連絡の取れない鉄平を心配し、万表家や鶴田 芙佐子に知らせた。

12月31日 大晦日ー。

山小屋の老人は、鉄平に「今日は猟銃を置いていきなはれ。この山では大晦日は、殺生せんことになってますのや。」と教えたが、鉄平は「分かってる。これは威嚇用だ。」と言い、銃を持ち山深くに入っていった。

そんななか、早苗の元に鉄平から手紙が届いた。

僕は、いま丹波の山の中いる。ここは祖父と何度も猟に来て鉄造りの夢を語り合い、三雲さんとも高炉建設を誓い合った思い出の山だ。僕の思いが父の届かないことが分かってから、僕は今の自分に何が出来るのか、そればかり考えてきた。早苗すまない。結局、僕は自分勝手で卑怯な方法を選ぶ。

読み終えた早苗は、鉄平が自ら、命を絶とうとしていることを知り、嗚咽した。

その頃、雪山にいる鉄平は、静かに木の下腰を下ろした。

そして、万俵家の家族写真を握りしめ、猟銃の引き金を自分に向けて引いた。

一方、東京では阪神銀行と大同銀行の合併協定の調印式が開かれ、万俵は、戦後初の都市銀行が成立したことを、マスコミに報告していた。

その会見の際中、大介の元に、“鉄平が亡くなった”という知らせが入る。

遺体安置所に駆けつけた大介は、鉄平が阪神特殊製鋼の作業服を着て最期のときを迎えたことを知る。

そして、死亡診断書を渡されると、大介は 鉄平の血液型がB型であることに驚く。

鉄平は、戦時中の検査ミスのせいで、B型をA型だと間違って診断されていたのだ。

鉄平は実の息子だったことに気づいた大介は愕然とし、母・寧子は「鉄平さん。ごめんなさい。」と何度も鉄平の亡骸にすがって謝った。

そして、銀平は「兄さんが、こうなってしまった原因は、僕とお父さんです。」と言いい、早苗は鉄平の最期の手紙を大介に手渡した。

皆がいなくなった霊安室で、大介は鉄平の手紙を開いた。

思えば、僕の人生の中心にはいつも父がいた。僕はずっと、ただ父に愛されたいと願い、褒めてもらいたくて、人一倍 勉強もし、仕事にも打ち込んできた。鉄造りを必死でやってきたのも、その満たされない思いを埋めるためだったのかもしれない。高炉建設と海外進出を果たせば、今度こそ、父に認めてもらえるかもしれないという淡い期待は持っていた。もしかしたら父もまた、僕が生まれた心の隙間を埋めるために合併という大きな野望を抱いたのかもしれない。すべての不幸は、僕がこの世に存在したことで、万表家やそれに関わる多くの人々を苦しめてきたかと思うと、本当につらい。なのに、母は僕を生んでくれた。僕は感謝でいっぱいだ。おかげで大きな夢を抱けた。そして、迷惑をかけたすべての人に詫びる。僕の死をもって父と母を楽にさせてあげたい。そして会社を父に託す。憎みあっていても、血は繋がっていなくても、僕の父親は万表大介だった。せめて一度だけでも、お父さんに微笑みかかけて欲しかった。

手紙を読み終えた大介は、冷たくなった鉄平の頬に触れ「鉄平….」と呟き、嗚咽をもらした。

鉄平の葬儀の日、大介は「最期に鉄平に見せたいものがある。」と言い、孫の太郎を連れて、操業再開された阪神特殊製鋼から出る煙を見せた。

そして、三雲から「あなたは新銀行と引き換えに大きなものを失いましたね。」と言われると、大介は、「いえ。鉄平は私に大きなものを残してくれました。」と答えた。

次の年の春ー。

銀平は、阪神銀行を退職した。二子も佐橋との婚約を解消。一子は家族を守るために美馬(仲村トオル)と夫婦を続けることを決めた。

愛人の高須 相子(鈴木京香)は、大介から手切れ金を渡され、万俵家を後にする。

その後、二子は、一之瀬工場長の四々彦と結婚し、一緒にアメリカのマサチューセッツ州へ留学した。

エンディングー。

東洋銀行の披露パーティーで、永田大蔵大臣(津川雅彦)から、「銀行局長を与える代わりに、富国銀行に東洋銀行を飲み込ませろ。」命じられた美馬が、不敵な笑みを浮かべて大介に近づいていったー。

(鉄平の声)人間は、愚かで弱い生き物だ。だからこそ人間は夢を見る。夢の実現は困難で、時として苦しみを与える。それでも僕は、未来を切り開くことが出来るのは夢を持つことだと信じている。しかし、志を忘れたとき、栄光はすぐに終わりに向かうだろう。でも、僕は、なぜ 明日の太陽をみないのだろう。-END-。

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最後に

一族に暗い影を落としてきた大介と鉄平の関係が、鉄平亡き後に本当の親子と判明する。

その残酷さに、悲しみ、絶望、苛立ちを覚えた視聴者も多かったことでしょう。

鉄平の言う通り、失ってからその大切さに気付く人間は、なんと愚かな生き物であるのかということを、痛感させられますね。

そして、家族の繁栄とは、血の繋がりとは、社会の為になるとはどういうことかということを、いろんな軸で考えさせられる、山崎豊子さんらしい重厚感ある作品でした。

『華麗なる一族』は、WOWOWで2020年に、向井理さんと藤ヶ谷太輔さん、中井貴一さん主演で、再びドラマ化が決定されていますので、この機会に、木村拓哉さん版で予習してみてはいかがでしょうか。

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