『イグアナの娘』ネタバレ!第1話~最終回までのあらすじ結末

ドラマ

娘がイグアナにしか見えないために、娘を愛することができない母親と、母から愛されない娘の葛藤を描いたドラマ『イグアナの娘』は、菅野美穂さん主演で1996年にテレビ朝日で放送され、インパクトあるビジュアルと深いストーリーで、今でも話題にのぼる名作です。そこで今回はドラマ『イグアナの娘』のキャスト相関図と第1話から最終回までのあらすじ結末をご紹介いたします。

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『イグアナの娘』キャスト一覧

青島リカ菅野美穂

普通の女子高生だが、自分自身と母の目にはイグアナに見える。幼少期より母に冷たくされ自分に自信が持てず暗いが、根は愛情深く、優しい性格。勉強もでき、学校ではトップクラスの成績を誇る。

青島ゆりこ川島なお美

リカとまみ姉妹の母。出産直後よりリカがイグアナに見え、心中を図ろうとしたこともある。リカとうまく向き合えず、まみを溺愛。心の奥底ではリカのことも深く愛しているのだが、イグアナの姿を見ると、どうしても愛情を持てずに悩む。

青島まみ榎本加奈子

2歳違いのリカの妹。母・ゆりこに溺愛され少しワガママなところもあるが明るい少女。最初は姉に冷たく接していたが、徐々に自分への姉の愛情を知り姉の味方となる。

青島正則草刈正雄

ゆりこの夫でリカとまみ姉妹の父。姉妹に平等に愛情を注ぐ優し父親。若い頃にガラパゴス諸島に行ったことがあり…。

岡崎昇岡田義徳

リカの小学校から高校まで同級生。リカに好意を抱き、リカにはコンプレックスを克服して欲しいと願っている。優しい性格だが、昔なじみのかをりからの接近を断れず、優柔不断なところもある。

橋本かをり小嶺麗奈

リカの同級生。昇が好きなこともありリカに意地悪をする。弟を亡くし両親は離婚し、一人暮らし。

三上伸子佐藤仁美

リカの同級生で親友。幼少期のトラウマが原因で、場面緘黙症となった。それによりいじめを受けていたが、ボーイフレンドの支えで明るくなる。心を閉ざしているリカを見て「友達になろう」と声をかける。しかし、交通事故にあい…。

『イグアナの娘』相関図


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『イグアナの娘』第1話から最終回までのあらすじ

1話「のろわれた誕生」

初めての娘・リカ(菅野美穂)の誕生に喜ぶ正則(草刈正雄)だが、妻・ゆりこ(川島なお美)は沈んでいた。ゆりこの目にはリカがイグアナにしか見えないのだ。やがて妹のまみ(榎本加奈子)が生まれ、ゆりこはちゃんと人間に見えるまみばかりを愛するようになる。そしてリカはひっそりと目立たない性格に…。ある日、「あの子はガラパゴスのイグアナなのよ」と叫ぶゆりこの声を偶然聞いてしまったリカは、鏡に映った自分の姿がイグアナに見えるようになってしまう…。

2話「わたし死にたい…」

リカは進路相談表を落としてしまう。偶然それを拾い、リカが昇(岡田義徳)と同じ東都大学志望なのを知ったかをり(小嶺麗奈)はリカを妬み、クラスメートの前でリカがかつて自殺を図った過去を暴露。「イグアナが恋なんて相手が迷惑」と母・ゆりこにも言われ、昇への思いを心に封印しようとしていたリカだったが、ショックで思わず教室を飛び出してしまう。そんなリカに手を差し伸べたのは…。

3話「高原の夜、初めての…」

リカの進学に母・ゆりこは猛反対だったが、父・正則の説得によってどうにか許されることになった。喜んだリカはクラスメートの伸子(佐藤仁美)にその事を報告。伸子も一緒に喜んでくれ、明日の休みに一緒に清里に行こうとリカを誘う。これまで一度も友達と遊びに出かけたことなどなかったリカは大喜び。しかしその話をかをりが盗み聞きしていた。かをりは昇を強引に誘い、なんと清里のリカと伸子の前に現れるのだった。

4話「お母さんの秘密…」

リカは生物の授業中にイグアナの写真を見てショックを受けて倒れてしまう。心配した昇はリカの家に見舞いに行くが、ゆりこは「これ以上リカと親しくなるのはやめて」と昇を追い返す。もちろん、リカには知らせずに…。そんな中、昇の最後の陸上の大会が近づく。リカは応援に行こうと考えていた。しかし大会当日、ゆりこはリカを買い物に連れ出してしまうのだった…。

5話「誕生日…母に捨てられたプレゼント」

リカの誕生日が近づいていた。伸子から誕生日の夢は?と聞かれたリカは、「好きな人と遊園地へ行くこと」と答える。もっとも、ゆりこに「恋愛は絶対に許さない」といわれているリカにとっては夢どころか到底かなわぬ話。ところが思いがけず、中間試験の勉強を教えてくれたお礼にと、昇に遊園地に誘われる。しかし、ゆりこの「あなたはイグアナ」という言葉が耳から離れず、リカは昇の誘いをことわってしまう。

6話「波紋、母が呼んだ家庭教師…」

試験勉強しなくてはいけないまみの代わりに、リカはレストランでアルバイトすることになった。苦手な接客の仕事に悪戦苦闘するリカだが、ある日、客で来ていたまみの家庭教師・清水が、まみの体をねらっていると話しているのを聞いて、怒りが込み上げる…!ようやくリカの優しさに気づいたまみ。少しずつ、リカのまわりの何かが変わりはじめていた…。

7話「母の告白…あなたを殺したい!」

昇に、「今のおまえは正直好きじゃない。8歳の頃の元気なお前に戻ってくれ」といわれたリカは、自分を変えたいと考えはじめる。伸子にその事を話すと、そもそもリカを暗くしてしまった原因は一体何なのか教えて欲しいと頼む。しかしリカはどうしても話すことができない。自分がイグアナにしか思えないなんて…。一方、まみに「どうしてリカにだけつらくあたるのか」と責め立てられたゆりこは寝込んでしまって…。

8話「永遠の友情、死、そしてもう一人の母」

ゆりこに「昔、あなたを殺して自分も死のうとしたことがある」と告げられ、リカはショックで家を飛び出す。知らせを受け、必死で街中を探し回ってリカを見つけた伸子は、自分の家にリカを連れて帰るのだった。翌日、リカは伸子の母親から伸子もかつてコンプレックスで悩んでいたことを聞かされる。痛いほど伸子の優しさを感じたリカは、何もかも話すことを決意。戸惑いながらもついに伸子に「私はイグアナなの…。」と打ち明ける。

9話「幸せになる権利…」

友達をなくし、再び心を閉ざして部屋に閉じこもってしまうリカ。心配したまみが何とか学校に連れて行くのだが、伸子の席が空席なのを見たリカは学校を飛び出してしまった。失意のまま歩くリカに、伸子の恋人・津島が声をかける。津島は伸子がかつて自分に宛てた手紙をリカに渡すためにやってきたのだった。そこには、「私はリカの心を取り戻してあげたい。リカには、幸せになる権利がある。」と書かれていた。リカは伸子の優しい想いに包まれ、泣き崩れるしかなかった…。

10話「悲しい家族旅行…」

幸せになる決意をしたリカは、ゆりこの反対を振り切り、一人暮しを始めることにした。新しいアルバイトも始め、明るくなっていくリカを昇も温かく見つめる。しかし、ゆりこはリカが幼かった頃に一緒に死んでおくべきだったという思いを深めてしまう。そして、ようやく自分の気持ちに気づいた昇は、リカに「一緒にボストンへ留学しないか」と話す。意外にもゆりこはリカに「行きなさい」と言い、その前に皆で家族旅行に行こうと提案するのだった。

『イグアナの娘』最終回の結末ネタバレ

最終回あ(11話)「お母さん! お母さん! おかあさん!」

リカの出発は目前にせまっていたが、「抱きしめて欲しい」という最後の頼みさえゆりこに拒否され、リカは打ちのめされる。ゆりことはそれ以来顔を合わせないままだった。一方、ゆりこは正則の古い日記を見つける。そこには、かつて正則がガラパゴスで傷ついたイグアナを助けたことが記されていた。いよいよ出発当日、リカは昇と空港へ出かけるのだが…。

ゆりこは正則の日記で、正則がガラパゴス諸島に滞在中に、岩にはさまって動けなくなったウミイグアナを助けたことを知る。

そこには「助けたウミイグアナの高貴で気品のある目が忘れられない。もしイグアナにもう一度会えるとしたら、それはお姫様かもしれないと思った。」と書かれてあった。

日記を読んで、ゆりこは、そのときの記憶がよみがえった。

実はゆり子は、正則が命を救ったイグアナの姫で、 魔法使いにお願いしてイグアナだった時の記憶を封印し、 人間となり正則と結婚したのだった。

次の日、リカは飛行機に乗るため空港にいた。

しかし、何かを感じ取り、「必ず戻るから、先に行ってて」と、昇を残して自宅へと急いだ。

帰宅したリカが見たものは、変わり果てた母・ゆりこの姿だった。

ゆりこは道路に飛び出した子どもを庇い、車にはねられて亡くなっていた。

父・正則は、リカにも日記を見せた。

そして、ゆりこが自分の寿命を感じ取って「もう駄目かもしれない。 そのイグアナは私よ。」と言っていたことを教えた。

リカはゆりこの顔を見ながら「ママ。私には分かる。ママはイグアナのお姫様だったんだよね。」と語りかけた。

数日後、リカたちはゆりこの遺骨を海に散骨した。

エンディング。リカは昇と結婚した。

そして、子どもが生まれ、母となった。

リカは親になって、自分の子どもを愛したくても愛せない、ゆりこの苦しさがより理解できるようになった。

そして、これからは自分の子どもを精一杯愛し、力いっぱい抱きしめて行こうと誓うのだった。-END-

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『イグアナの娘』感想

最終回では、リカがイグアナだったのではなく、母・ゆりこがイグアナだったことが明かされました。

ゆりこは、娘のリカに自分自身を重ね、嫌悪していたんですね。

当時、娘を愛したいのに愛せない母親や、理由もなく娘を嫌ってしまう母親がいることが話題になりました。

そのため、このドラマでは、娘に生理的嫌悪を抱く母親の感覚を、視覚的にイグアナで表現しています。

また原作者で漫画家の萩尾望都(はぎお もと)さんは、幼少期より、教育熱心な母親により漫画を読むことを禁止されたり、「勉強しろ」と常に追いたてられ育ったそうです。

成長しても母への反発した気持ちは消えず苦悩した萩尾さんは、母親の呪縛から解き放たれるために、親殺しをテーマにした『メッシュ』や厳格だった母親との対立を描いた本作を生み出しました。

当時は、イグアナのグロテスクな姿にギョッとし、キワモノ系のドラマが始まったと思いましたが、話が進むにつれて、母の愛したいのに愛せない苦悩や、娘の冷たくされても健気に愛を乞う姿に引き込まれていきました。

いま見ても、漫画を実写化したドラマのなかでは群を抜くできばえだと思います。

容姿に異常なまでにコンプレックスを抱く、醜形恐怖症という病気も、このドラマで知ることができました。

キャストに目をむけると、川島なお美さんの冷たさを感じる母親役は美しく、菅野美穂さんは本当にかわいいイグアナに見えてきますし、岡田義徳さんの優柔不断で優しい男の子、小嶺麗奈さんの意地悪なキャラもハマリ役でした。

妹役の榎本加奈子さんは、当時『家なき子』など、多くの人気ドラマに出てましたね~なつかしい。

愛したいのに愛せないという、母と娘の悲しくも切ないストーリーですが、母が海に帰り、リカが新しい命を繋いだことで、救われたラストになり本当に良かったです。

親との向き合い方、コンプレクスとの向き合い方、寂しさや哀しみとの向き合い方についても学べる深い作品ですので、若い方にも見て頂きたいです。

『イグアナの娘』の動画配信サービスは?

残念ながら『イグアナの娘』の動画配信はされていません。

しかも、レンタルもされていないんですよね。こんな傑作なのに不思議です。しかし、DVDは販売されていますので、どうしても見たい方はぜひ!

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