『砂の塔』ネタバレ!最終回の結末と犯人を相関図付きで振り返る

ドラマ『砂の塔〜知りすぎた隣人』は、高ステータスなタワマンを舞台に、ママカースト、いじめ、連続幼児誘拐事件が複雑に絡んだサスペンスミステリーです。今回は2016年に菅野美穂さん、松嶋菜々子さん出演の『砂の塔〜知りすぎた隣人』の結末までのあらすじを相関図付きで振り返ります。
『砂の塔』相関図
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『砂の塔』第1話からのあらすじと最終回の結末
1話◆「華やかなタワーマンション妻達を襲う幼児失踪事件…美しき最凶の隣人」
平凡ながらも家族仲よく暮らしてきた主婦、高野亜紀(菅野美穂)は、家族で憧れのタワーマンションに引っ越してきた。豪華ホテルのようなマンションでの新たな生活にウキウキする一家だったが、それも束の間…そこに住むセレブ主婦たちが作った『タワマンルール』に、亜紀はア然としてしまう。
◇“何階に住んでいるか”によってエレベーターの場所まで違い、小学生同士でさえも低層階の住人が高層階の人々に見下されてしまうという「フロア差別」。
◇一回5000円!高額すぎるが、参加しないと村八分にされてしまうという「地獄のランチ」。
◇“子ども達の成長のために”という名目ながら、実は母親たちの“見栄の展示会”である「強制ハロウィン」。他にも「ゴミ出しにも正装」「園バスは学費の順に並ぶ」
などなど、外部から見るとどう考えても“変”なローカルルールに、皆が縛られているのだ。プライドや虚栄心にまみれたタワマン主婦たちに振り回されつつ、子ども達がこの新たな環境で浮いてしまわないために、必死で馴染もうとする亜紀。ママ友たちの勧めにより、とある体操教室を見学に行く亜紀。そこで、かつて隣に住んでいた年下の幼馴染・生方航平に再会する。優しいコーチとして子ども達からの人気も絶大で、なおかつタワマン主婦の頂点に君臨するボスママ・寛子(横山めぐみ)が見え見えの色目を使っている中、実は亜紀にも他人には語れない“生方との秘密”があって———
そんな中、亜紀は上の階に引っ越してきたばかりだという佐々木弓子(松嶋菜々子)と出会う。夫は海外赴任で子供はいなく、自宅でフラワーアレンジメント教室を開いている本物のセレブ。優雅で上品な容姿にもかかわらず、全く偉ぶることのない彼女に惹かれ、亜紀は弓子に心を許し、幼い娘・そらを連れて弓子の家を訪ねるようになる。本音で話せる唯一の友人ができて喜ぶ亜紀。その頃、連続幼児失踪事件=通称「ハーメルン事件」が世間を騒がしていた。警察の捜査を嘲笑うように次々と幼児が失踪していくが、誘拐犯の手がかりは一切見つからない。ただ一つ、失踪現場に必ず残されている一輪の花=黄色いカーネーションを除いては…その花には一体、どんな意味があるのか…?警察の捜査が行き詰まる中、ベテラン刑事・荒又(光石研)は失踪した子の親たちの裏事情を知る中で、ある推理に辿り着く。「犯人は、子育てをおろそかにしていた母親の子どもを狙ってるんじゃないのか…つまり犯人の狙いは、『愚かな母親たちへの断罪』!?」豪華な衣装をまとい、すました笑顔を浮かべているタワマンの母親たち。しかし彼女たちにはそれぞれに、人には言えない秘密があった。そしてそれは、亜紀にさえも…出展元:(C)TBS
亜紀は、下町の商店街でクリーニング店を営む両親の元に生まれるが、父が亡くなったあと、母が男を作って出ていった過去を持っていた。
ある日、亜紀はママ友の合コンに参加することになってしまったが、そのなかの一人の男と揉めているところを体操教室のコーチ・生方航平に見られ軽蔑されてしまう。
実は生方は、亜紀のかつて住んでいた家の隣に住んでいた幼なじみだった。
そんななか、運送屋との不倫がバレた尾野綾香から、以前亜紀の部屋に住んでいた住人が電車に飛び込み亡くなったことを知る。
2話◆「狙われた家族!監視する女…母は娘を守れるか!?」
高野亜紀(菅野美穂)は、憧れのタワーマンションでの生活をスタートさせたものの、タワマン主婦独特の奇妙な『ルール』や『ヒエラルキー』に馴染めず、ストレスを抱え悩んでいた。唯一心を許せるのは、一つ上の階でフラワーアレンジメント教室を開く優しい隣人・佐々木弓子(松嶋菜々子)だけ。だが、弓子は秘かにマンション中の監視カメラをハッキングし、大量のモニターを置いた自宅の一室で監視を繰り返している、謎の女だった。一方、幼児が次々に誘拐される“ハーメルン事件”はさらに続いていた。“狙われるのは子育てをおろそかにする母親”だという報道を聞いた亜紀は、「犯人が理解できない」と弓子に話す。弓子は、冗談めかしながらも「犯人の気持ちが少しわかる」と口にする。弓子にすっかり打ち解けた亜紀だったが、彼女の隠された姿にはまだ気付いていない…。一方、亜紀の夫でケータリング会社に勤める健一(田中直樹)は会社での成績不振に悩んでいた。そんな折、マンションのバーで偶然出会ったのが阿相武文(津田寛治)。彼はイベント会社を経営する社長であり、マンションの50階に住むセレブ主婦のボス・寛子(横山めぐみ)の夫なのであった。健一は武文との出会いにビジネスチャンスを感じる。ボスママ・寛子の強引な押し付けと、夫・健一が「阿相から仕事を得るため」という懇願によって、妊婦を祝うパーティー“ベビーシャワー”の幹事を引き受けることに。“ジャグジーでフロシャン”“ダイパーケーキ”など聞いたこともない内容に呆れつつ、あまりの作業量の多さにプライベートの時間はすべて準備に忙殺され、心が折れそうになる亜紀。だが、会社での成績挽回のために、そのパーティーで自社のケータリング食品を売り込みたい健一は、「もっと頑張れ」と空気を読まない。そんな亜紀のもとを、古い幼馴染で今は体操教室のコーチをしている生方航平(岩田剛典)が訪ねてくる。生方の優しい言葉に思わずホッとして、笑顔を見せる亜紀だったが…そんな二人を遠くから見つめる目があることに、亜紀は気付かない――出展元:(C)TBS
パーティー“ベビーシャワーで、ボスママ・寛子に皆の前で、自分の生い立ちを暴露されてしまった亜紀。
落ち込む亜紀だったが、生方に励まされ少し気持ちが楽になった。
そんななか亜紀の夫・高野健一は、寛子の夫でイベントの企画会社社長阿相武文に、契約を見送ると言われ困っていた。
3話◆「ついに犯人現る…ハロウィンにまぎれた仮面の男!!」
亜紀(菅野美穂)と生方(岩田剛典)が幼馴染であり、亜紀は彼の初恋の人であるという事を、寛子(横山めぐみ)に密告していたのは弓子(松嶋菜々子)だった――。お気に入りの生方を取られた気分の寛子は、嫉妬の炎をメラメラと燃やし『簀巻きにして東京湾に沈めてやりたいわ』と巻き寿司を握り潰す。寛子は腹いせに、亜紀にハロウィンイベントを手伝わせた上で失敗させ、赤っ恥をかかせるべく悪巧み。女同士のイザコザにウンザリする亜紀だが、その背後で優しい隣人の弓子が糸を引いている事など知るよしもない。ハロウィンの準備で悪戦苦闘する亜紀を見かねた生方は、亜紀を手伝うようになる。いつしか打ち解けていく二人の姿を、妖しく見つめる弓子。ひそかに亜紀の娘のそら(稲垣来泉)と和樹(佐野勇斗)に近づいていく――一方、警察は湾岸エリアで『愚かな母親に罰を!』というハーメルン誘拐犯の声明ともとれる落書きを発見。刑事の荒又(光石研)は、大群衆が仮装して参加する湾岸エリアのハロウィン仮装パレードにまぎれ、同じように仮装をした犯人が現れたら、誘拐を防ぐことは可能なのか…と戦慄する。厳戒態勢の中パレードが始まり、街を仮装した人々が埋め尽くす。そんな折、生方が窮地に陥ったことを知った亜紀は、止むにやまれずそらを友人にまかせ、パレードを離れる。それを狙いすました様に現れる不審な影――不気味な“仮面の男”が亜紀の幼い娘・そらを連れ去る!必死に探す亜紀だが、仮装した群衆にまぎれ全く手がかりは見つからない!その頃――そらを連れさった男が向かった先に現れた弓子!その微笑の奥に秘められた恐るべき計算とは…出展元:(C)TBS
パレードを抜け出し生方の元に駆けつけた亜紀だったが、彼に抱きしめられてとまどう。
そんななかハロウィンイベントで不審者が目撃され、そらが連れ去られてしまう。
スーツケースに入れられそうになる そらだったが、そこに弓子が現れて助け出した。
誘拐した不審者は逮捕されたが、その男はハーメルン事件を模倣しただけで真犯人ではなかった。
4話◆「母の反撃始まる!極限の心理戦…愛する娘を救え!!」
ハロウィンイベントのために編集したVTRに、全く身に覚えのない梨乃(堀内敬子)の学歴詐称映像を加えられてしまった亜紀(菅野美穂)。そのせいで “ウソの粉をまき散らす蛾”とボスママ寛子(横山めぐみ)にこき下ろされてしまう。誰かの悪意を感じ始めるが、それが隣人・弓子(松嶋菜々子)の仕業だとは気づいていない。娘のそら(稲垣来泉)は仲間はずれにあい、息子の和樹(佐野勇斗)は亜紀に失望する。家族が少しずつバラバラになっていく中で、弓子はそらに巧みに近づきはじめる。不自然なほど弓子になついていくそらに、一抹の不安を感じる亜紀。 一方生方(岩田剛典)は亜紀の力になろうと尽力する。世界中が敵になっても亜紀さんの味方だから…そう語る生方の優しさは、亜紀の折れそうな心の支えとなっていく。だが亜紀と生方との関係に疑いを持ちはじめた和樹は、しだいに不審な動きを見せはじめ…。一方、警察ではハーメルン事件に急展開。湾岸地区で失踪した新たな被害者の子どもに『ナイショのおともだち』がいたことが判明。さらにその子供は自分の意志で忽然と姿を消したことがわかる。“魔法の笛”を吹くように子供の心をあやつる犯人は一体何者なのか…?刑事の荒又(光石研)はタワーマンションのどこかに犯人が潜んでいるのではないかと危惧しはじめる。その頃そらは、一人で弓子の自宅に通うようになっていた。そして監視モニターの並ぶ“秘密の部屋”の扉をあけてしまう!何台ものモニターに映し出される部屋の映像。驚くそらに弓子は、ここは入っちゃいけないお部屋なのよ、とそと首元へ両手をはわせはじめ…はりめぐらされた狡猾な罠…ついに見えてくる弓子の裏の顔!彼女の本当の狙いとは…?亜紀はそらを救えるのか?出展元:(C)TBS
刑事の荒又は、被害者の子どもたちには”ナイショのともだち”がいたことを突き止め、犯人は未成年の可能性もあると推測する。
5話◆「息子が逮捕!動き出す秘密の過去と誘拐事件…無実を信じ母は戦う!!」
亜紀は、橋で生方に会っているところを息子・和樹に目撃され、生方との不倫を疑われてしまう。何とか疑いを晴らしたいが、和樹は聞く耳を持たない。困った亜紀は、生方に相談。生方は、亜紀に「もう会わないでおこう」と告げる。一抹の寂しさを覚える亜紀。一方、落ち込む和樹に声をかけたのは隣人・弓子。弓子のたくらみにより、今まで隠されていた和樹の『裏の顔』が明るみに…。実は和樹は“ダメな母親たち”を大量に盗撮していたのだ!その写真の存在が公になり、タワマン主婦は、和樹こそがダメな母親に罰を与える連続誘拐=ハーメルン事件の犯人ではないかと騒ぎ始める。ついには荒又たち刑事も動きだし…。思わぬ事態に和樹と話し合おうとする亜紀だったが、和樹は拒絶。そのまま家から飛び出し、警察に追われる身となってしまう。ショックを受けた亜紀は、夫・健一に連絡するが、健一は取引先の阿相に怪しい副業の手助けを頼まれ、それどころではない。家族を襲うかつてない危機!息子の無実を晴らすため、亜紀は成美たち同級生や、以前の高校にまで足を延ばし、和樹のアリバイを見つけようとする。しかし、和樹の無実を証明する情報は出てこない。何とかしなければ…必死に奔走する亜紀の前に、立ちはだかる影。それは弓子だった――。一方、亜紀の話で弓子に不信感を持った生方は独自に弓子のことを調べ始める。そこで明らかになったのは、弓子の嘘で塗り固められた生活だった。果たして佐々木弓子は何者なのか。刑事の津久井の「何したんですか?その女」という問いかけに、荒又はつぶやく。 「殺人だ……」 我が子の無実を証明する為、家族を崩壊から守る為、立ち上がる母! 裏で操る隣人との“直接対決”…ついに明らかになる隣人の正体! 全ての謎が明らかに!出展元:(C)TBS
弓子は、かつてストーカー被害に遭い、結果、殺人を犯したことがあった。
一方、健一は弓子と結婚していた過去があった。
6話◆「隣人は夫の元恋人!! 夫婦の信頼を崩す完璧計画…妻は今全てを知る」
和樹がハーメルン事件の犯人と疑われ、警察に事情聴取されて以来、亜紀と和樹の間には、溝ができたまま。家族と会話もせず、学校も休むという和樹を心配し、亜紀は健一に担任教師との面談に一緒に来て欲しいと頼む。しかし、健一は前夜に会った弓子のことが頭から離れず、心ここにあらず。しかも、健一のシャツには口紅のような赤いシミが…亜紀はまさかと思いながらも、浮気を疑う。 しかしその相手が弓子だとは、まったく思いもしていない。 そんな中、亜紀は弓子に夕食に誘われる。食事に誘われた相手が弓子とは知らず、健一は動揺を隠せない。実は健一と弓子の間には、過去に関係があったのだ。 さらにそこへ、新たな客が訪れる―。それは弓子が招いた生方だった!亜紀が生方を自宅に呼んでいたなどと、あおるように話す弓子。健一は、まんまと亜紀と生方の仲を疑い、気まずい雰囲気に…。 その後、亜紀は生方から、今までの不可解な出来事はすべて弓子が仕組んだ罠の可能性があると聞かされる。にわかには信じられない亜紀だが、弓子と健一のただならぬ様子を見てしまい… 弓子が自分に近づいたのは、健一を奪うため!?苛立ちを抑えきれなくなった亜紀は、弓子からプレゼントされたプリザーブドフラワーを投げ捨てる。すると、そこから盗聴用の小型マイクが……!一方、ハーメルン事件の捜査を進める刑事・荒又は、捜査線上に浮かんできた弓子のもとを訪ねる。「なぜあのタワーマンションに現れた?一体、何が目的?」笑顔を湛える弓子。弓子の目的は、高野家の崩壊ではないのか?やはりハーメルン事件の犯人は、弓子…!?次々と明らかになる隣人の完璧な策略!高野家を崩壊させようとする隣人の真の目的とは…バラバラになりかけた家族の絆を、亜紀は母として守ることができるのか!?出展元:(C)TBS
生方から、健一と弓子が以前から知り合いのようだと聞かされ、信じられない亜紀。
亜紀はブリザードフラワーに仕掛けられた盗聴器を発見し、弓子に問いただす。
弓子は亜紀に近づくために友人となり、これまでの不可解な出来事は全部自分の仕業だと話す。
亜紀は弓子に平手打ちし、健一との関係も悪化してしまう。
生方は弓子の元を訪れるが、写真が入った封筒を渡される。
7話◆「すべての謎が今夜明かされる!隣人の真の目的と、壮絶な過去とは-」
亜紀は、面談の席で和樹が相変わらず授業をサボりがちで改善の兆しがないと聞く。担任から父親は来ないのかと聞かれるが、もう二度と会わないと言っていた弓子に健一が会っていたところを目撃した亜紀は、健一を拒絶。息子は自分ひとりで守ると虚勢を張る。そんな中、亜紀は和樹の同級生・成美から和樹が撮った写真が入選し、次の日曜日に表彰式があることを知る。久しぶりの明るいニュースに心躍る亜紀は、表彰式に来ていくためのスーツを買ってやるが、和樹は部屋に引きこもったまま。亜紀は気持ちを奮い立たせて、表彰式に出席して欲しいと声をかけ続ける。亜紀の必死の説得に、和樹はようやく明るい表情を見せ、表彰式に出席すると約束したのだが…その先には、思いがけない展開が待っていた!一方、弓子から「あの夫婦の秘密」だと1通の封筒を渡された生方は、葛藤の末、思わず封筒を開けてしまう。そこに入っていたのは、ある一枚の写真。その後その写真を見た亜紀は、これまで積み上げてきた全てを完全に覆すほどの衝撃を受ける!その頃、ハーメルン事件では5人目の被害者が発見される!失踪した子供達の秘められた共通点に気付いたのか、荒又刑事は意味深につぶやくのだった…「母親に見えているのが、本当の息子の姿とは限らない」。いよいよ明らかになる隣人・弓子の真の目的と、壮絶な過去…そして、それらはハーメルン事件と不気味な符合を見せていく出展元:(C)TBS
生方は弓子から健一と夫婦だった頃の写真を渡され驚き、健一に真偽を確かめにいく。
健一は生方に口止めをするが、そこに亜紀が現れて写真を見てしまい、和樹の母親が弓子であることに気づく。
健一は、かつて弓子が理由を付けず和樹を捨てて出て行ったことを明かし、亜紀は彼女が和樹を奪おうとしているのではないかと考える。
一方、和樹は中学時代の同級生から金を持ってこいと脅されるが、家中のお金をかき集めても足りなかった。
いじめグループに連れ去られた和樹を救ったのは、 弓子だった。
弓子は和樹が暴行されていた一部始終を録画しており、それを証拠にいじめグループを追い払った。
8話◆「最後の対決!破られた 親子の禁断-本当のお母さんの事…知りたい?」
ついに明かされた衝撃の事実。息子・和樹の実の母親は、おそるべき隣人・弓子だった…!ひどい虐めで大ケガを負った和樹の「母親」だと名乗り、救急車に乗り込んでいった弓子。絶望の冷たい雨の降る中で引き摺るように歩く亜紀。見かけた生方は、弱りきった亜紀を思わず抱き寄せた――。一方、病室で処置を受けた和樹は、弓子の存在に疑問を抱く。「あなたは誰なんですか?」「本当のお母さんのこと、知りたくない?」と意味深に言い残す弓子に、和樹はさらに動揺する。和樹が、自分の出生にまつわる秘密を知ってしまったのではないかと不安を募らせる亜紀。そんな彼女の不安を煽るように、弓子は亜紀に言った。「私の方がずっと母親にふさわしい」そして、亜紀が気付けなかった和樹の過去について、語り始めた…驚愕する亜紀。それは、弓子の決定的な切り札だった!弓子に家族を奪われ、自分の居場所を失った亜紀は、街を彷徨い…そしてこれ以上ない悲劇の運命と出会う!ついに計画の最終段階に入った弓子は、和樹を見据え…パンドラの箱をあける!亜紀は、和樹は、そして家族の絆はよみがえるのか、それとも――?出展元:(C)TBS
寛子が、亜紀と生方が不倫していると騒いだため、生方はしばらく体操教室を休むことになった。
弓子の画策で自分の居場所を失いつつあった亜紀だったが、なんとか健一との関係も修復することに成功する。
そして健一は、過去に弓子と何があったのかすべて話すと切り出し…。
9話◆「ついに犯人現る!連続誘拐の真相…そして隣人が犯した罪の全貌」
健一が逮捕!?突然現れた警察に、任意同行されていく健一。夫は不在、そして息子は姿を見せず…亜紀は不安にさいなまれる。そんな中、ようやく和樹から電話が・・・。ホッとしたのもつかの間、和樹はなんと「佐々木さんと札幌にいる」と告げる。「明日、自分が生まれた家で、本当の母親に会わせてもらう」という和樹の言葉に、亜紀は呆然――。和樹を取り戻したい…その一心で手がかりを探す亜紀は、刑事・荒又を訪ねる。そしてそこで、14年前の弓子の事件の全てを知ることに。それは、亜紀の想像をはるかに超えた、弓子の壮絶な過去と罪の真相だった――!一方、札幌の和樹の生家にいる弓子と和樹。「本当の母親と再会して、ここで新しい人生をやり直すんだ」和樹の夢はふくらむ。しかしそれには、これ以上なく厳しい弓子からの条件があった。それは「本当の母親に会う代わりに、亜紀とはもう二度と会わない」というもの…苦悩の末に和樹は、ずっと再会を思い描いていた実母との再会を選ぶ――!その頃、ハーメルン事件は急展開を迎えていた。発見された被害者・千晶が口ずさんでいた曲の詳細が判明したのだ。その作曲家のもとに向かった荒又は、事件とのある共通点を発見する!!亜紀・弓子・和樹・健一、そしてハーメルン事件の閉ざされた真相…出展元:(C)TBS
刑事の荒又秀実から弓子の壮絶な過去を聞いた亜紀。
過干渉の母親に育てられた弓子は、家から逃げるように上京して大学時代からホステスをして生計を立てた。
しかし当時 店の客からストーカー被害にあい、警察に相談していたが取り合ってもらえなかったという。
その後 ホステスを辞めて同じサークルだった健一と結婚し、和樹を設けたが、引っ越し後もストーカーに悩まされていた。
そして和樹が一歳のクリスマスの日に悲劇が起きた。
その日 健一と和樹が出かけ、弓子は家に一人でいたが、そこにストーカーが侵入して「お前を殺したあとは家族を殺す!」とナイフを突きつけられた。
弓子は和樹を守ろうと、ナイフを奪って犯人の喉を斬りつけたが、逮捕されてしまう。
和樹を犯罪者の子どもにしたくなかった弓子は、健一と離婚する決心をしたのだった。
亜紀は和樹のことを訪ねて来た母・三田久美子に相談すると、久美子は過去に亜紀を置いて出ていった真相を語り始めた。
久美子は亜紀を捨てて男と逃げたということになっていたが、実は借金取り追われる生活を亜紀にさせたくなかったため、嘘をついていたことを明かした。
初めて知る母の愛情に胸を打たれる亜紀。
そんななか、ハーメルンの犯人が吹いていた口笛は認知症患者に最も効果的な周波数を出す曲だと分かる。
その曲は認知症患者に実験的に行ったもので、その実験を受けたのは100人ほどということで、かなり犯人が絞られることになる。
一方、本当の母親と一緒に住む決心をした和樹はタワマンに帰ってくるが、そこでハーメルンの犯人が吹くとされる口笛を耳にして犯人が誰なのか確信する。
『砂の塔』最終回の結末ネタバレ
最終回(10話)◆「お前が犯人だったのか…謎の誘拐事件、かつてない衝撃のラスト!」
「ハーメルンの犯人を見た」と亜紀に言い残し、突如姿を消した和樹。健一は、和樹を手放さざるを得なくなった弓子(松嶋菜々子)が強硬手段に出て、連れ去ったのではと焦る。そんな矢先…彼らが住むマンションで、黄色いカーネーションが発見された!さらわれたのは和樹なのか、それとも別の子ども―?住民たちに緊張が走る中、生方(岩田剛典)は犯人らしき人物と遭遇!揉み合う中、生方を襲う刃がきらめいた!一方、犯人の手掛かりを掴んだ刑事・荒又と津久井は山梨県へ急行!しかし辿りついたのは誰も住んでいない廃村だった。何故こんな場所に犯人が――?いぶかる彼らを森の中から狙う、怪しい目線…あらたなる謎に振り回される刑事達はそこで、悲劇と愛に満ちた衝撃の事実を目撃する!いよいよ明かされる衝撃の結末…誰も予想できなかった連続誘拐事件の真相とは…?出展元:(C)TBS
高野健一は和樹が居なくなったことを警察に相談にしにいくが、そこで犯人が黒いセダンに乗っていたことを耳にする。
健一はそこで阿相武文にかつて仕事を依頼されたときに乗った車が黒いセダンだったことを思い出し、すぐに阿相の愛人宅へ向かう。
阿相に問い詰めると、そこには誘拐されていたはずの阿相の息子・俊介がいた。
阿相は俊介を誘拐して、寛子から身代金3000万を搾取して逃走資金にしようと、「ハーメルン事件」を模倣したのだった。
一方、山梨の集落を訪れていた刑事の荒又秀実は、民家で被害者の子どもの持ち物を発見するが、直後に犯人に車で逃げられてしまう。
荒又が逃走した車を追跡すると、助手席にみやせれいこという女性が乗っていたが、運転手は見当たらない。
弓子が和樹の行方を心配していると、マンション最上階で火災が発生する。
マンションの住人がエレベーターで階下に避難するなか、弓子はモニターで和樹の居場所を確認して一人で上へ向かう。
その頃、亜紀は必死に和樹を捜索していたが、エレベーターが動かなくなった弓子から連絡があり、和樹の居場所を教えてもらう。
亜紀は燃え盛る炎のなか和樹を探し出すが、そこに生方航平の姿があった。
生方がハーメルン事件の犯人であり、世の中のダメな母親を戒めること、親に愛されない可哀想な子どもたちを救うことが動機だったと明かします。
生方は幼少期に実母から虐待を受けていたと、傷の残った身体を見せた。
その母親は1年前から認知症を患い、一人目の被害者は母親が病院帰りに連れ去ってきたという。
ネグレクトをされていた子どもは家に帰ることを拒み、母親も子どもがいると元気になったことから、2人目以降は生方が子どもを誘拐するようになった。
生方はすべてがバレたことで、すぐに母親に電話をかけ、「全部の犯行は、自分がやったことだと言っていいから、逃げて!」と叫んだ。
その後、荒又により生方と母親は警察に逮捕された。
事件後ーー亜紀は和樹を救ってくれたお礼に弓子を訪ねた。
金輪際 和樹には会わないと言う弓子に、亜紀は必ず和樹を幸せにすると約束した。
弓子が亜紀と別れてあと、そこに和樹が現れた。
弓子は和樹に名前の由来を教えると、和樹は、
「母に伝えてくれませんか?僕は今凄く幸せだから、僕を産んでくれてありがとうございましたって」
と答え、弓子は「わかった」と涙を浮かべながら去った。-おわりー
『砂の塔』感想
高ステータスなタワマンを舞台に繰り広げられるママカースト、謎の隣人、幼児誘拐事件。
3つの不穏が徐々に繋がっていく展開は多少強引ではありましたが、ドロドロ好きには楽しめる作品でした。
犯人も途中からなんとなく生方先生かなーとは思っていましたが、岩田剛典さんが爽やか好青年すぎて最後まで確信が持てませんでした。
岩田さん確かに格好いいんだけど、この生方役はもう少しクセのある俳優さんでも良かったかも。菅田将暉さんとか?
最終回にしか出てこない生方の母親(犯人の一人)も「あんた誰?」って感じでポカーンとなりましたw。ちなみに演じられてたのは長野里美さん。
そして松嶋菜々子さん演じる謎の女性・弓子の行動も引っかかります。
ターゲットの上の階に住み、最初は友人として近づいて仲良くなって、家族を崩壊させて息子を取り戻そうと、まわりくどく計画。
この時点で無茶な設定なんだけど、松嶋菜々子さんの無機質な美しさで、ついつい見てしまうから不思議。
すべての犯罪の原因が母と子に起因することから、主要登場人物の過去はみんな悲惨でした。特に虐待は見ていて辛いですね。
そんななか、ちょっと笑えるくらいだったのが横山めぐみさん。
高慢ちきで嫌なママボスをこれでもかというくらいに楽しそうに演じていて、期待を裏切らないキャラが最高。
昼ドラ感も増し増し。
息子も肥満気味でお世辞にもかわいいとは言えず、ここだけギャグパート?
ジャンルとしては、ママ友地獄を描いた『名前をなくした女神』や愛するがゆえの悲劇を描いた『最愛』とかに近いので、これらの作品が好きな方にはおすすめしたいです。
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