『オリエント急行殺人事件』ネタバレ 相関図!2017年版の結末は?

何度も映像化されているアガサ・クリスティーの名作『オリエント急行殺人事件』。しかし、この物語は登場人物が多く、日本人には聞きなれない名前も多いので、頭がこんがらがってしまう人も多いでしょう。そこで今回は、2017年の映画『オリエント急行殺人事件』のキャスト・人物相関図、結末ネタバレをご紹介いたします。
『オリエント急行殺人事件』相関図
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『オリエント急行殺人事件』キャスト・声優
![]() エルキュール・ポアロ 演・ ケネス・ブラナー 声・草刈正雄 |
名探偵。急きょ、オリエンタル急行の乗客になる。車内で起こった謎を解いていく。 |
![]() ピラール・エストラバドス 演・ペネロペ・クルス 声・高橋理恵子 |
宣教師。かつては乳母の仕事をしていた。ポアロの尋問の際も信仰心を忘れない。 |
![]() ゲアハルト・ハードマン 演・ウィレム・デフォー 声・家中宏 |
オーストリア教授。人種差別発言を連発。冷徹な性格のためどの状況客とも交流はない。 |
![]() ドラゴミロフ公爵夫人 演・ジュディ・デンチ 声・山村紅葉 |
ロシア貴族。愛犬数匹とメイドを連れて乗車。ドイツ語には精通していない。 |
![]() エドワード・ラチェット 演・ジョニー・デップ 声・平田広明 |
アメリカ人のギャングで富豪・美術商。事件の被害者。乗車した際に怪文書が出回り命が狙われていたことを知っていた。 |
![]() 演・ジョシュ・ギャッド 声・石上裕一 |
ラチェットの秘書で、帳簿を管理していた。事件当日の夜はアーバスノットと酒を酌み交わす。 |
![]() エドワード・マスターマン 演・デレク・ジャコビ 声・小田桐一 |
ラチェットの執事。ラチェットの飲み物や食べ物を運んでいた。ガン宣告をされ余命いくばくもない。 |
![]() ドクター・アーバスノット 演・ レスリー・オドム・Jr 声・綱島郷太郎 |
黒人医師。元軍人の経歴を持つ。ラチェットの検視を行う。 |
![]() キャロライン・ハバード夫人 演・ミシェル・ファイファー 声・駒塚由衣 |
被害者のラチェットと何かとかかわりを持つ。おしゃべりな貴婦人。 |
![]() メアリ・デブナム 演・ デイジー・リドリー 声・永宝千晶 |
家庭教師。教育のなかで特に地理に力を入れている。医師アーバスノットと親しい。 |
![]() ブーク 演・トム・ベイトマン 声・中村悠一 |
鉄道会社の重役。事件勃発後、すぐにポアロに捜査依頼をした。 |
![]() ヒルデガルデ・シュミット 演・オリヴィア・コールマン 声・米丸歩 |
公爵夫人のメイド。 |
![]() エレナ・アンドレニ伯爵夫人 演・ルーシー・ボイントン 声・清水理沙 |
伯爵夫人。ルドルフの妻。体調がすぐれず部屋に引きこもりっきり。何かに怯えた様子をみせる。 |
![]() ピエール・ミシェル 演・マーワン・ケンザリ 声・玉木雅士 |
オリエント急行車掌。事件当日に不審な音や声を聞いたと証言する。 |
![]() ビニアミノ・マルケス 演・マヌエル・ガルシア=ルルフォ 声・中村章吾 |
自動車販売業を営む。他人を煙にまくひょうきんな性格でつかみどころない男。 |
![]() ルドルフ・アンドレニ伯爵 演・セルゲイ・ポルーニン 声・岩川拓吾 |
ハンガリー貴族。エレナの夫で、常に妻の体調を気づかう。神経質な性格。 |
2020年『ナイル殺人事件』相関図・キャスト・あらすじは⇒こちら

『オリエント急行殺人事件』あらすじ
エルサレムで教会の遺物が盗まれ、鮮やかな推理で犯人を突き止めた、名探偵のエルキュール・ポアロ。イスタンブールで休暇をとろうとした彼だが、イギリスでの事件の解決を頼まれて急遽、オリエント急行に乗車する。 出発したオリエント急行でくつろぐポアロに話しかけてきたのは、アメリカ人富豪のラチェットだ。脅迫を受けているという彼は、ポアロに身辺の警護を頼む。しかし、ポアロはラチェットの要請をあっさりと断るのだった。 深夜、オリエント急行は雪崩のために脱線事故を起こし、山腹の高架橋で立ち往生してしまう。そしてその車内で殺人事件が起こっていた。ラチェットが12か所も刺され、死体で発見されたのだ。乗り合わせていた医師のアーバスノットは、死亡時刻を深夜の0時から2時の間だと断定する。 鉄道会社のブークから捜査を頼まれたポアロは、乗客たち一人一人に話を聞き始める。ラチェットの隣室のハバート夫人が「自分の部屋に男が忍び込んだ」と訴えるなど、乗客たちの証言によって、さまざまな事実が明らかになってきた。しかし乗客全員にアリバイがあり、ポアロの腕をもってしても犯人像は浮上しない。 ラチェットの部屋で発見された手紙の燃えカスから明らかになったのは、彼がかつてアームストロング誘拐事件に関わっていた事実だった。少女を誘拐し、殺害したラチェットが、復讐のために殺されたのか?殺人犯は乗客の中にいるのか、それとも・・・・・?
『オリエント急行殺人事件』結末ネタバレ
事件の謎
事件現場には、多くの手がかりが残されていました。
①燃やされた紙
②イニシャル“H”の高級ハンカチ
③パイプクリーナー
④針が一時十五分で止まっている時計
⑤バルビタールという薬
おまけに、ラッチェットはベッドの下に拳銃を隠し持っていたにもかかわらず、抵抗した痕跡はありませんでした。
また遺体には、一貫性のない刺し傷が12ヶ所あり、まるで犯人は、目をつぶって無鉄砲に刺したように見えました。
鍵となる事件
現場に残されいた燃やしかけの紙を、ポアロが燃火で炙ると、“強い血で手を染めたお前は死ぬ”、“カセッティ”、“アームストロング”という文字が浮かび上がりました。
つまり、亡くなった美術商の男は、ラチェットという名ではなく、カセッティという名が本名で、世界を震撼させたアームストロング事件の犯人だったのです。
その事件の全容は以下の通りです。
イギリス人で名高いパイロットアームストロング大佐と、有名な女優であった妻・ソニアは、一人娘・デイジーと三人で仲良く暮らしていました。
ところが、デイジーが3歳のときに誘拐され、多額の身代金を支払ったにもかかわらず遺体で発見されてしまいました。
知らせを聞いた、母親のソニアは二人目を妊娠中でしたが、ショックから早産となり、ソニアも赤ん坊も亡くなってしまいました。
そして、父親のアームストロングも、後を追うように妻と子を失った悲しみから拳銃自殺してしまいます。
事件から半年後、カセッティが逮捕されますが、証拠不十分で無罪放免となり、カセッティはアメリカに渡り、ラチェットと名を変え何食わぬ顔で生活していました。
尋問
ラチェット殺人事件には、アームストロング事件が関係してると考えたポアロは、乗客を一人一人尋問していくことにしました。
イニシャル“H”のハンカチの持ち主
ロシア貴族のドラゴミロフ公爵夫人はソニアの母・リンダ・アーデンと友人で、デイジーの名付け親でもありました。
そして、イニシャルHのハンカチは、ドラゴミロフ公爵夫人のものと判明します。
ポアロは、彼女の名前がナタリアで、ハンカチのイニシャルはロシア語ではNがHになるのだと説明すると、公爵夫人はハンカチの持ち主は自分だと認めました。
しかし、彼女は高齢のためラチェットを殺害するには無理があるように感じました。
ラチェットの秘書
ラチェットの秘書のマックィーンを尋問すると、またもやアームストロング事件と関係のある人物でした。
彼の父親は、法曹界で偉大な功績をあげており、アームストロング事件で検察側の責任者だったのです。
しかし、容疑者を特定できず、父親はプレッシャーのなかアリバイの弱いフランス人のメイド・スザンヌを責めたてため、彼女は自殺。
カセッティが真犯人だと判明すると、検事の父に批判が集まり、父は検事の座から失脚してしまったのでした。
ポアロは、マックィーンが、カセッティがラチェットだと知った上で近づき、金を奪い、父親の借金を返し、復讐したのでは考えます。
でも彼には事件の時間に、アーバスノットと酒を飲んでいたアリバイがありました。
パイプクリーナーの持ち主
次に尋問したのは、マックィーンのアリバイを証明した黒人医師のアーバスノットです。
アーバスノットは乗客で唯一、パイプを使用しタバコを吸う人物で、事件現場の残されたパイプクリーナーの持ち主でした。
彼は以前、軍で狙撃兵として多くの将校を救い、彼らの力添えで勉強の機会を与えられ、黒人でありながら医者となりました。
そして、その将校の中の一人にアームストロング大佐がいました。
アームストロング大佐に恩義を感じていたアーバスノットが、ラチェットを葬ったことは十分考えられます。
メアリの正体
ポアロは、ラチェットと親しい家庭教師のメアリ・デブナムにも話を聞くことにします。
バグダッドで家庭教師をしていたとされるメアリでしたが、実はアームストロング家の家庭教師でした。
またポアロは、メアリとアーバスノットが「すべて終わったら、誰も邪魔できない」と話していたことを耳にしていました
薬・バルビタールの持ち主
最後にポアロは、ハンガリー人の貴族のアンドレニ伯爵夫妻の部屋を訪れました。
アンドレニ伯爵夫人は、精神に異常をきたしており、安定剤としてバルビタールという薬を飲んでしていました。
彼女は「うちにいた家庭教師の影響で地理が好き。」と発言します。
ポアロは、“家庭教師”という人物が、アームストロング家で家庭教師をしていたメアリ・デブナムを指していると気づきます。
そして、夫人がカバンと旅券に小細工をし名前変えていることを見つけ、夫人の名前がエレナではなくヘレナだと指摘。
彼女の本名はヘレナ・ゴールデンバーグといい、リンダ・アーデンの娘で、ソニア・アームストロングの妹だと見抜きます。
彼女は、事件の後に、恐怖を抑えるためバルビタールを常用するようになっていたのです。
ポアロの推理
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」のように座っている乗客たちを前に、ポアロは事件の仮説を2つ提示します。
仮説①外から乗り込んだ暴漢が犯人
1つめの仮説は、乗客ではない第3者が列車に乗り込み、ラチェットを殺害し、逃げていったというものです。
しかし、この仮説は、奥深い雪山で犯人が乗り込むことは不可能であろうということから否定します。
仮説②12全員が犯人
ポアロは、これは「人殺しを、殺した事件」として、 乗客12人全員が犯人であると推理しました。
遺体の刺し傷の深さや、右利き、左利きが違ったのも、12人が1人づつ刺したことによるものだと言いました。
乗客たちの本当の正体は以下の通りでした。
![]() キャロライン・ハバード夫人 |
リンダ・アーデンという名の有名女優。ソニアの母であり、デイジーの祖母。 |
![]() エレナ・アンドレニ伯爵夫人 |
リンダ・アーデンの娘で、ソニアの妹。 |
![]() ルドルフ・アンドレニ伯爵 |
ソニアの夫。 |
![]() ドラゴミロフ公爵夫人 |
ソニアの名付け親、リンダ・アーデンの友人。 |
![]() ドクター・アーバスノット |
アアームストロングの戦友。 |
![]() ピラール・エストラバドス |
デイジーの乳母。デイジーの誘拐時にワインの飲みすぎで眠りに落ち後悔している。 |
![]() エドワード・マスターマン |
アームストロング家の執事。 |
![]() メアリ・デブナム |
アームストロング家の家庭教師。 |
![]() ヒルデガルデ・シュミット |
アームストロング家の料理人。 |
![]() ビニアミノ・マルケス |
アームストロング家のお抱え運転手。 |
![]() ピエール・ミシェル |
無実の罪に問われ自殺したメイド・スザンヌの兄。 |
![]() ゲアハルト・ハードマ |
自殺したメイド・スザンヌの恋人。 |
![]() |
無実のメイド・スザンヌを自殺に追い込んでしまった検事の息子。 |
アームストロング家の事件は、多くの人の人生を破壊し、全員が犯人・カセッティに恨みを持っていたのです。
ネタバレ相関図
結末
ポアロは、「この事件は判断が難しい。でも、自分は犯人を黙っていることは出来ないだろう。」と言い、「私を撃ちたければ、撃ちなさい」と拳銃を犯人たちに渡しました。
デイジーの祖母・リンダ・アーデンが拳銃を持ち、ポワロに銃口を向けますが、「私が1人で計画し、実行した!」と言い、自らに銃を当て、引き金を引きます。
しかし、銃には弾がこめられていませんでした。
ポアロは 「この事件は裁けない。」と感じ、次の駅に着いたとき、警察に1つめの仮説である暴漢が犯人だったと説明しました。
「この世界には善と悪の二者しか存在しないと」信じ、不均衡を恐ろしいほどに嫌うポアロでしたが、今回の事件では、犯人たちに負けたのです。
そしてポアは、オリエント急行を見送り、今度はエジプトへと次の事件の推理のために旅立ちました。
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最後に
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