ドラマ『さまよう刃』ネタバレ!最終回までのあらすじを相関図付きで解説

東野圭吾さん原作の『さまよう刃』は、最愛の娘を無残にも奪われ、復讐に突き進む父親の姿を通して、正義、少年法、報道の在り方を問うたヒューマンサスペンスです。今回は2021年にWOWOWでドラマ化された『さまよう刃』を振り返ります。
『さまよう刃』相関図
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『さまよう刃』1話から最終回までのあらすじ
◆1話
長峰(竹野内豊)は、早くに妻を亡くし、男手ひとつで育ててきた愛娘・絵摩(河合優実)を残虐な方法で殺害された。遅々として進まない警察の捜査に苛立つ長峰のもとに、ある日、犯人の素性を告げる密告電話が入る。長峰は単独で犯人の一人・アツヤに接近、殺害し、さらに主犯のカイジ(市川理矩)を追う。二人は、現行法では死刑は適用されない「少年」。父の行動は是か非か。世論を二分する長峰の逃亡復讐劇が始まった。出展元:WOWOW
警察の捜査に怯えた中井 誠からの密告で、犯人のアジトにやってきた長峰は、絵摩が暴行される様子が保存されたDVDを見てしまう。
そこへちょうど犯人の一人伴崎敦也が帰宅し、長峰はめった刺しにして、主犯の快児の居場所を聞き出した。
◆2話
警察では、警視・久塚(國村隼)、若手刑事・織部(三浦貴大)、警部補・真野(古舘寛治)らが中心となり長峰を追う。カイジの仲間だった誠(井上瑞稀)、事件の特異性に目をつけたジャーナリスト・ゆかり(瀧内公美)ら、様々な人間たちの思惑が絡みあう中、長峰から警察へ手紙が届く。怒りと悲しみに満ちたその悲痛な叫びは、長野でペンション経営に携わる和佳子(石田ゆり子)の心にも響いていた。出展元:WOWOW
猟銃を所持して長峰が失踪したことを知った警察は、彼を追う。
一方、快児、敦也の親たちは警察の聞き込みに対して、自分たちの子どもは悪くない被害者だと訴える。
誠の父は警察に出向き、快児と敦也に脅されて車を貸しただけだと話した。
その頃 長峰は、快児が潜伏しているであろう長野の別荘を探し回っていた。
幼い息子を亡くした過去を持つ和佳子は、ラジオで長峰の手紙の内容を知り、彼の気持ちに共感する。
そんななか和佳子が経営するペンションに、長峰が滞在することになり…。
◆3話
乏しい手掛かりをもとにカイジの行方を捜し山中をさまよう長峰の目の前に、妻も娘も存命で幸せだった頃に訪れた記憶があるペンションが現れた。経営者の隆明(本田博太郎)と娘の和佳子は長峰の正体に気づかぬまま、迎え入れる。久々の温かい食事に涙する長峰。しかし、世間では長峰の手紙が大きな反響を呼び、警察、メディアは次第に長峰の身近に迫ってきていた。そして、ついに和佳子が長峰の秘密に触れてしまい……。出展元:WOWOW
長峰は指名手配された。
そんななか和佳子は、テレビにうつる指名手配の男が長峰だと気づく。
長峰は快児が潜伏しているペンションをようやく探し当てるが、その建物は1年前に取り壊されており愕然とする。
和佳子は長峰がいないときに、彼の部屋に入り指名手配犯か確かめようとするが、そこで絵摩が暴行されるDVDを見てしまう。
すると、ちょうど長峰が帰ってきて…。
◆4話
長峰の正体を知った和佳子は意外な反応を見せた。それは、長年抱え込んでいた苦しみを長峰と分かち合えると感じたがゆえの覚悟の行動であった。そして、長峰を追う刑事・織部は妻(徳永えり)と娘への愛と、久塚はかつて扱った少年犯罪と、今回の事件の成り行きを重ね合わせ、それぞれに思いを巡らしていた。その頃カイジは一人の少女(木﨑ゆりあ)を連れ山中に潜んでいた。カイジもまた、孤独だったのだ。出展元:WOWOW
和佳子は、長峰に警察に通報しないことを約束して、自宅に匿うことを決めた。
週刊記者の小田切ゆかりは、快児たちに暴行され自ら命を絶った少女の父の元を訪れ、加害者たちの名前を教えた。
一方 誠は、かつて快児が長野のペンションの話をしていたことを思い出し、長峰に再び密告する。
快児の居場所を知った長峰は すぐに出発するが、和佳子は顔を知られているので出歩くのは危険だと話し、自分が明日 車でその場所まで送ることを約束する。
そんななか、和佳子の父が長峰に似た人物をペンションに泊めたと話したことで、警察がやって来る。
◆5話
和佳子の不自然な様子からすべてを悟る隆明。なおも長峰を匿おうとする和佳子を説得しようとするが…その頃、東京では、もう一人のカイジによる犯罪被害者の父・鮎村(松浦祐也)が、ゆかりの書いた娘に関する煽情的な記事に怒りを爆発させていた。父・泰造(堀部圭亮)との折り合いが悪く家庭内で居場所を失った誠もついにある一線を越えていく。そして、山中で和佳子に心の内を語っていた長峰の前についにカイジが姿を現した。出展元:WOWOW
和佳子は長峰の復讐に手を貸したいわけではなく、彼の今後の人生を思い犯罪を止めたかっただけだった。
しかし、快児の居場所を知らせるメールが届き、長峰はついに娘を亡き者にした加害者と対峙する。
『さまよう刃』最終回の結末
◆最終回(6話)
警察は誠の誘導によってカイジをおびき出す手筈を整えていた。和佳子の説得により、一度は自首を決意した長峰だったが、カイジが新宿に現れるという密告電話を受け、再び銃を手に取る。追いすがる和佳子を振りきった長峰の目にやがて警察官に取り囲まれるカイジの姿が見えてきた。果たして、長峰の「刃」はカイジに、社会に、そして、あなたの心に届くのか。出展元:WOWOW
誠の誘導により警察が包囲する新宿では、被害者の父でタクシー運転手の鮎村が乱入。
快児がは彼が持っていた包丁をうばったうえで刺し、誠を人質に取るなど混乱していた。
そんななか快児を確認した長峰は猟銃をかまえ銃口を向け、和佳子は「長峰さん。だめ。」と叫ぶ。
そして、長峰が和佳子の言葉で躊躇したとき、若手刑事・織部孝史(三浦貴大)が長峰に発砲。
肩を狙ったが外れ、胸に当たってしまい長峰は亡くなってしまう。
駆け寄ろうとする和佳子は警察に制止され、慟哭する。
確保された快児は、織部刑事に「ご苦労さま」と声をかけた。
取り調べを終えた和佳子は警察に「長峰さんを撃った警察はどんな罪に問われるのでしょうか」と問うた。
これまで長峰に密告メールを送っていたのは刑事の久塚耕三(國村準)だった。
警察は市民の命を守っているのではなく、法律を守っているだけだと思っていた久塚は、それが正義といえるのか疑問を持っていたのだった。
日頃から被害者家族の報われない姿を見て来た久塚は、長峰に復讐する機会を与えてやりたかったのだ。-おわりー
『さまよう刃』感想
なんとも後味が悪い結末を迎えた『さまよう刃』。
ストーリーのなかで和佳子が言った「人を殺して、許される人と許されない人がいていいのでしょうか?」という疑問を呈したように、快児は捕まり、長峰は射殺、その長峰の命を奪った警察は許されるどころか称賛されるというのは、納得できません。
また未成年で未来があるのだから更生する機会を奪ってはいけないという今の法律も、被害者家族にとっては不公平でしかありません。
だって年齢関係なく被害者は、これからの人生を歩む権利を奪われていますからね。
被害者は法の外で無惨な目に遭うのに犯人は法の下に庇護される
確かに法の下では長峰が取った行動は間違っているけれども、あれだけの鬼畜な所業を目の当たりにし、反省しない加害者を見れば、長峰を応援したくなります。
密告メールを流していた久塚刑事は世論の味方のようですが、快児を亡き者にしたところで長峰の苦しみは終わることはありません。
塀の中でも長峰には娘を失った地獄が待っていることを考えると、復讐を手伝うというのはエゴでしかなく、誰もが納得できる法律を作ることは難しいことですね。
本作は東野圭吾さん原作ですが、彼の作品のなかで『白夜行』と同じくらい少年法、被害者家族の心情、正義とは何か?という重いテーマを扱ったお話です。
目を背けたくなるようなシーンも多いですが、現在の社会の問題を提起するような作品ですので、ぜひ視聴してみてください。
ドラマ『白夜行』あらすじと相関図は⇒こちら

犯罪を犯す少年・少女を描いた『ケーキの切れない非行少年たち』の記事は⇒こちら

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