朝ドラ『おちょやん』杉咲花演じる竹井千代の実在モデルは浪花千栄子!

朝ドラ

2020年後期の朝ドラは、杉咲花さんがヒロイン竹井千代を演じる『おちょやん』。

『おちょやん』は大阪を舞台に、「大阪のお母さん」と呼ばれた女優・浪花千栄子さんをモデルとした物語です。

この記事では、『おちょやん』の実在モデル浪花千栄子さんについて調べてみました。

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朝ドラ『おちょやん』杉咲花演じる竹井千代の実在モデル

ヒロイン竹井千代の実在モデルは、女優・浪花千栄子さんです。

ここからは、浪花千栄子さんの生い立ちをご紹介します。

※無断転載ご遠慮下さい。

浪花千栄子生い立ち

浪花千栄子(本名・南口 キクノ)は、1907年(明治40年)11月19日に、 大阪でも特に毒舌で知られる河内で養鶏場を営む家庭に生まれました。

小さい頃は、ろくに小学校にもいけないような貧しさで、文字の読み書きもできませんでした。

母親は早くに亡くなり、父も放任主義で学校に行くこともなく働かされるだけの幼少期でした。

そして8歳の時に道頓堀の仕出し弁当屋に奉公に出されますが、そこでも、まともな人間には扱われず下女として働きました。

そんななかでも、少しでも勉強しようと、弁当屋にあった新聞紙の活字を暗記したりしながら独学で文字を覚えていきました。

その後、大きな材木屋でも働かされましたが、そこの奥様がとても良い人で、千栄子に愛情や教養を教えてくれたのでした。

ちなみに、朝ドラのタイトル『おちょやん』の意味は、“おちょぼさん”が訛った大阪ことばです。

“おちょぼさん”は、茶屋や料亭などで働く女中さんを意味しています。

女中生活=“おちょやん”という親しみのあるタイトルは、千栄子さんの人生の原点からつけられていたんですね!

京都へ

奉公の年季があけると、父がまた千栄子を他へ売り飛ばそうとすると考えた材木屋の奥様は、千栄子に給料1か月分の金をもたせ「自分をもっと大切にしなさい」と優しく言い聞かせました。

千栄子はその言葉を胸に、材木屋に置手紙をして京都へ向かいました。

京都の職業安定所のようなところで紹介されたのは、カフェー・オリエンタルの女給の仕事でした。

そこで、職場の友人ったいと知り合い、客のあしらい方や教養などを身につけました。

女優になるきっかけ

18歳になった頃に、知人の紹介で村田栄子一座に入団し、舞台にたつようになりました。

しかし、営業不振により東亜キネマ等持院撮影所に移り、香住 千栄子という芸名でキャリアを積んでいきます。

そして19歳のときに、チャンバラ映画『帰って来た英雄』の準主役に大抜擢され順調に仕事が入ってくるように。

その後、北大路欣也の兄であり時代劇スターでもある、市川右太衛門、歌舞伎役者・市川百々之助から招かれ映画出演をしていましたが給与未払いなどにより映画界から足を洗います。

千栄子は、10代の頃から映画界の大スターに才能を認められていたんですね。

渋谷天外との結婚そして離婚

23歳のときに、喜劇俳優で劇作家である2代目渋谷天外らが旗揚げした松竹家庭劇に入団し、その年に 渋谷天外と結婚

その後、同じく天外が旗揚げした松竹新喜劇の看板女優として活躍します。

しかし、天外と新人女優九重京子(渋谷喜久栄)が生さぬ仲になり、子供までもうけてしまいます。

それをきっかけに、離婚し松竹新喜劇を去ることになりました。

千栄子44歳の頃でした。

天海一平の実在モデル渋谷天外は⇒こちら


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母親役でブレイク

戦後で千栄子が中年になった頃、 NHK大阪の連続ラジオドラマ『アチャコ青春手帖』の人情喜劇の母親役として大ブレイク。

漫才の人気者の花菱アチャコの母として、千栄子の地元・河内弁で叱咤激励する役はお茶の間で評判になったのです。

この演技は、全国に大阪弁の良さが広まるキッカケともなりました。

千栄子の大阪弁は非常に正確で、その後も映画やドラマで大阪ことばの指導を役者に行っていたほどです。

その後、続編『アチャコほろにが物語 波を枕に』、『お父さんはお人好し』にも出演し大好評を得ました。

映画出演

ブレイクと同時に、映画出演も相次ぎ、『祇園囃子』で茶屋の女将役でブルーリボン助演女優賞を受賞。

ほかの代表作には、森繁久弥と共演した『夫婦善哉(1955)』、黒澤明の『蜘蛛巣城(1957)』、小津安二郎の『彼岸花(1958)』などがあります。

黒澤明監督や小津安二郎監督など世界的にも評価の高い監督から起用され、遅咲きながら千栄子は女優として大成します。

その人気から、本名の読みである「ナンコウ・キクノ」にちなんで、オロナイン軟膏のCMにも出演しました。

その看板を一度はみなさんも見たことがあるのではないでしょうか。

晩年

晩年になった千栄子は、養女と愛犬とで京都嵐山の天龍寺内に料理旅館「竹生(ちくぶ)」を営みます。

店名「竹生」という名前は、千栄子が貧しく苦しい頃から親しみ愛していた「竹」からとったものです。

空に向かって真っ直ぐに伸び、たくましく育つ竹に、自身を重ねていたのかもしれませんね。

そして、1973年12月22日千栄子66歳の頃、消化管出血のためこの世を去りました。

千栄子が心を込めて料理をふるまっていた料理旅館「竹生」は、もうありませんが、京都嵐山天龍寺塔頭の松厳寺には千栄子が眠るお墓があるそうです。

↓『おちょやん』キャスト・相関図!追加キャスト・子役一覧↓

『おちょやん』竹井千代の役どころ

竹井千代の役どころ

大阪の南河内の貧しい家に生まれ、幼いころに母を亡くした。父と弟の三人暮らしで、小学校にも満足に通えなかったが、口が達者で機転がきく少女だった。9歳のとき、女中奉公に出された道頓堀で、芝居の世界に出会い、いっぺんにその魅力にとりつかれる。「女優さんになりたい!」そんな思いは日に日に増すばかりだった。千代はついに奉公先を飛び出して京都へ向かい、女優の道へ飛び込んでいく──。
出展元:NHKPRサイトより

ヒロイン竹井千代を演じるのは 杉咲花さん。

てっきり杉咲さんは大阪出身だと思っていたのですが、東京都出身なんですね。

大阪文化そのもののような女性ということで、言葉の面では相当大変だとは思いますが、若手実力派女優の一人である杉咲さんがどう演じきってくれるのか非常に楽しみです。

貧しい生い立ちから挫折を繰り返し、たくましく生き抜いたヒロインの物語にも期待しています。

↓杉咲花さんがヒロインに抜擢されたワケ↓

最後に

2020年後期の朝ドラ『おちょやん』のヒロインのモデル浪花千栄子さんの生涯を振り返ってみました。

千栄子さんの人生はドラマ以上に波乱万丈であり、大阪人からとても愛された女性だと分かりました。

2020年秋からの放送を楽しみに待ちたいと思います。

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