『イチケイのカラス』第4巻(最終巻)のあらすじと結末ネタバレ

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『イチケイのカラス』第4巻では小木島さんの裁判員裁判編の結末や高校教師が反抗的な生徒にケガを負わせる動画が炎上し、社会問題から刑事事件に発展。当事者の生徒や教師がそれぞれが苦しむなか、イチケイがどのように裁くのかが描かれています。

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『イチケイのカラス』第4巻のあらすじと結末ネタバレ


イチケイのカラス(4)  [ 浅見 理都 ]

登場人物

坂間真平・・・第一刑事部(イチケイ)に配属された特例判事補。真面目すぎるところがある。鳥顔。
入間みちお・・・イチケイの刑事裁判官で38歳。元弁護士の異色の経歴を持つ。眼鏡をかけ、小太りな体型。ファンサイトがある。
駒沢義男・・・イチケイの部総括判事で62歳。
石倉文太・・・イチケイの担当書記官。ノリが軽い。
一ノ瀬糸子・・・イチケイの事務官。おっとりした口調と性格。

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第26話「俺は悪くないんだ」

小木島は、午後の裁判までの休憩中に、自分のこれまでの歩みを振り返っていた。国立大を狙えるほどの学力がありながら、家計を助けるために印刷会社で働いた。高卒のため会社で昇進は課長止まりだったが、定年まで勤めあげた。

そして、退職後は妻とボランティア活動をしたり、孫の面倒をみたり、ささやかなながら幸せを噛みしめていた。そして、ゆっくり余生を過ごしていこうと思っていた矢先に、傷害事件の加害者になってしまった。

検察官は「刑を軽くするために相手方に謝罪し慰謝料を払った方がいい」と言ったが、納得がいかなかった。相手が亡くなったことに責任を感じていないわけではなく、夜寝る頃に涙を流すこともあった。

そんななか、担当してくれた弁護士は「小木島さんの話ならば“無罪”を主張できます。一緒にがんばりましょう。」と言ってくれ、小木島は救われた気持ちになった。

そして、午後の裁判で小木島は証言台に立った。

公園に行く途中のコンビニで、目つきの悪い男、タバコのポイ捨てを注意すると「うるせぇ。やんのかコラァ」と怒鳴られました。何を言っても無駄だと思い公園に向かったが駐車場でクラクションを鳴らしながらさっきの男が付いてきていたのです。車を降りて今にも殴ってきそうだったので、硬いコンクリートの上だと大けがすると思い、土のグラウンドに行こうと言いました。やられる前に場所だけは安全なところに移動しようと…。でも、勝ち目はないので、暴力沙汰にはしたくありませんでした。妻がいたので逃げることも出来ませんでした。グラウンドにつくと、向こうから殴りかかってきて、このままでは一方的にやられると思い、がむしゃらに腕を振り回し反撃しました。そしてその中の一発が当たったような感覚がありました。反撃しなければ強烈なパンチを浴びせられていたでしょう。

小木島の証言を聞いて、裁判員たちは「怖かっただろうな…」と同情した。

そして弁護士が「これについて、露井さん(被害者)に、何か言いたいことはありますか?」と聞くと、小木島は 「俺は悪くないんだ!絶対に」と言い黙りこんだ。

第27話「人を動かすもの」

次に反対尋問として検察側が小木島に質問をした。

「なぜ救急車を呼ばなかったのですか?」と聞かれた小木島は「相手に追い払われるような仕草をされたので、軽いけがだと思いました。私に世話をされるんおを嫌がっているように思いました。」

さらに検察側は「被害者に対して、申し訳ない、悪いといった気持ちはないんですか?」と聞くと、小木島は「あの時は、殴り返すしかありませんでした。やらなければ、やられていなので仕方がなかったと思います。」と答えた。

裁判員の中の大前は、先ほどの小木島の証言を聞いて、「人一人が亡くなっているのに“私は悪くない”の一点張りという態度が気になった。反省しているように見えない」と発言した。被害者遺族に謝罪がないことも、裁判員たちの心証を悪くした。

しかし、裁判員の柳田は「うちの親父も小木島さんと同じ状況になったら“なんで自分がこんな目にあわなきゃ”と思うんじゃないかと…タバコのポイ捨てを注意しただけなのに。」と同情した。

裁判再開後、裁判員から小木島に質問することになった。

「被害者が亡くなって、本当に何も感じることがないんですか?」と聞かれた小木島は「何も。裁判員の方たちは冷静に対処できたかもしれないが、私は出来ませんでした。」とうつむいたまま話した。

これを聞いた弁護士は、「無罪獲得」が難しいように感じたが、裁判員を動かすのは、“感情”ではないかと思い作戦を練ることにした。

一方、イチケイのメンバーも、裁判官は被告人への好き嫌いだけで量刑を決めないが、裁判員は感情で動いてしまうので心配していた。

坂間は、責任能力が問われる事件は裁判員の負担も大きいので裁判官だけの裁判に戻してもいいのではと考えたが、駒沢は「それが刑事事件の醍醐味です。裁判員には、その面白さが伝わればいいと思っています。」と話した。

第28話「最終弁論」

検察側は、小木島が反省していないこと、正当防衛にも当たらないとして懲役5年を求刑した。

一方、弁護側は、「小木島さんは話合いをしたかっただけで、露井さんに危害を加えようと思っていなかった。殴り返したのは自分の身を守るためです。正当防衛にあたります。想像してみて下さい。みなさんも、いつトラブルに巻き込まれかもしれないですが、その時に最善の行動をとらなかったとして罪に問われるのは不合理です。真面目にせいかつしていて、たった一度の反撃で処罰を受ける社会が果たしていいのでしょうか。小木島さんは無罪です。」と言った。

最終弁論が終わり、裁判員たちの評議に入った。

坂間は、「検察側の証拠が間違いないと言えなければ有罪にはできません。今回の場合は“正当防衛かもしれない”という疑問が残るので無罪です。」と発言した。

正当防衛とは、不正な攻撃に対するやむ得ない反撃といえなければならない。
今回の件で言えば、露井さんが先に小木島さんに殴りかかったことは不正な攻撃に当たります。ただ不正な攻撃があると予測して、積極的に相手に危害を加えようという意思があった場合は、正当防衛にはあたらない。

今回の事件では…

小木島さんが露井さんから暴力を受けることを予期し、さらにグラウンドで露井さんに危害を加えてやろうという意思があれば正当防衛は否定される。(検察側の意見)

小木島さんは話し合いでの解決を考えており、露井さんから攻撃されるまでは、露井さんに危害を加えるつもりはなかったから正当防衛である。(弁護側の主張)

というのがポイントとなる。

第29話「評議の行方」

裁判員たちは正当防衛の線引きが難しく悩んでいた。

駒沢は「刑事裁判における最大の悲劇は冤罪です。真犯人を処罰できないことは不正義ですが、無実の人を処罰してしまったら、その人の自由や時間を奪うだけでなく、真犯人を取り逃がす二重の不正義をしていることになります。そうならないために、小木島さんの言い分にしっかり向き合うことが大切です。被告人は保身のためにウソをついているのでは?と先入観を持ちやすいので難しいですが。」と言った。

それを聞いて裁判員の一人が「答えのないことを考え続けるって、疲れますね。」と言うと、駒沢は「そうですね。でも、 それが面白さでもあるのです。」と笑った。

その言葉を聞いて裁判員たちは、「疑わしきは被告人の利益に」と考え評議を続けた。

判決の日ー。

「被告人(小木島)は無罪」

裁判を終え、小木島は、妻と孫たちとの平穏な日常に戻った。

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第30~31話「入間が裁判官を目指した理由」

入間が裁判官になった話。

弁護士時代の入間は、多くの無罪を勝ち取っていたが、ある日ある被告から「無罪になったって、元の生活に戻るわけじゃない。妻の子も仕事も失った」と言われてしまう。

また、ある交通事件では、何度も検証を重ね、目撃者を探すなど奔走したが、裁判官から「申請された証拠には必要性が感じない」と言われアッサリ却下された。

そんなことが続き、弁護人として無力感を感じていた入間は、ある日、コミックマーケットで、駒沢が売っていた“裁判官のための訴訟指揮入門”という本を購入した。

その本を読んで感銘を受けた入間は、再び駒沢のブースに戻り、追加で10冊購入した。

駒沢が「なぜ、あなたは、この本をここで?」と聞くと、入間は「これからの刑事裁判のために、やれることを少しでもやろうと思って。実は自分は、今の刑事裁判に疑問を抱いています」と答えた。

すると駒場は、すべて分かっていたように「あなたは、そうゆう人だと思っていました。あなたは、入間先生ですね。あなたのような弁護人がもっと増えればね。」と話した。

そして、疲弊したから、刑事弁護から離れたいという入間に、駒沢は「いいのではないでしょうか。だけど、入間先生の経験を無にするのは惜しい。弁護士士官も検討してみたらいかがですか。あなたなら弱い立場の人にも向き合える。裁判官として大切な資質をもっています。」と言った。

それを聞いた入間は、救われた気持ちになり、弁護士から裁判官になったのだった。

第32話「最終兵器」

ある都立の高校で、うるさくする生徒を教師が注意し、もみ合いになった。暴言を吐く生徒に教師は「授業を邪魔するくらいなら、ここにいろ。」と廊下に出そうとすると、生徒が倒れ手を骨折してしまった。

生徒の須堂は、全治3週間の傷を負い、教師は校長から注意を受ける。

その後、生徒の一人が、須堂と教師が揉み合う様子を携帯で撮影していたことから、「暴力教師!友達を救いたい。拡散希望」と書いて、動画をSNSに流した。

すると、瞬く間に動画は拡散して、ニュースに取りあげられるなどして、社会問題化し、教師の顔写真や名前も晒されてしまった。

さらに、須堂の両親がテレビの前で会見を開き、涙ながらに教師のことを責めたてた。

33話「孤独と恐怖」

事件が大きく取りあげられるなか、教師と生徒の須堂は悩んでいた。

須堂は、勝手に会見をした両親に対して「俺が先に授業妨害したんだ」と話すが、両親は「教師というのは、どんな状況でも暴力を振るってはいけないんだ。もうお前だけの問題じゃないんだ。」と聞く耳を持ってくれない。

一方、教師は家を特定され、嫌がらせに怯える日々を送り、妻と娘は、妻の実家に避難をした。

そんななか、教師の暴力事件の裁判が、坂間のいる武蔵野地方裁判所で始まった。

教師は「怪我させたことに間違いはないが、最初から怪我をさせるつもりはなかった。」と話した。

初公判を終えて、駒沢は、被害者の男子生徒に尋問することを提案した。

高校生の親や世間では、教師の情状酌量を求める声も少なからず出ていた。それを知った須堂の親は「あの教師の暴力について証言してやれ。お前の授業妨害のことは話さなくていい。」と言った。

須堂は、「あの件が事故みたいに偶然起きたことだとバレたら、自分は捕まってしまうのでは…」と恐れた。

最終話「裁判官の仕事」

第2回公判で、被害者である生徒の須堂が出廷した。

坂間の「何か言い残したことはないですか?」との問いに須堂は「最初は、先生を怒らせて担任から外れてもらおうと思っていました。先生に引っ張られたとき、先生の腕を外そうと必死になっていたら、急に外れて右手を骨折しました。先生は痛がる僕を不安そうに見ていて、僕はこれで先生を担任から降ろせたと心の中で笑っていました。」と答えた。

動画も自分が知らないところでアップされ拡散されてしまい怖かったと言った須堂は 「お願いします。先生と僕を助けて下さい。」と涙を流して訴えた。

この証言で、坂間たちの心証は一気に変わり、教師には罰金10万円が言い渡された。

裁判後、須堂は教師に謝り、二人は和解した。

数日後、また坂間は中学生の裁判所見学の質問コーナーで説明役をすることになった。

ある生徒が「裁判官の仕事って、人を裁くとか怖くはないんですか。」と聞いてきた。

坂間は「人の人生を左右する重要な判断をするというのは緊張感があります。裁判官の仕事は地味で、0から1を生み出し人を感動させることもない。ですが僕にとっては面白い仕事ですよ。」と答えた。-最終巻END-

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『イチケイのカラス』第4巻の感想

「疑わしきは罰せず」の王道を描きながら、ニュースになった事件や、伏線で登場していた入間さんの過去も登場した4巻。検察の内部や裁判員の揺れ動く心など、全く知らなかった世界を垣間見ることができ、難しい司法にも少し興味が持てるようになりました。坂間が駒沢の言葉や、当事者と向き合うことで、仕事への考え方を変えていくのも興味深かったです。しかし、せっかく裁判官の仕事の面白さが分かってきたところで、最終回を迎えてしまうのは少し残念でしたね。続きは、黒木華さん竹野内豊さん主演のドラマに期待したいです。

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