『ゲド戦記』声優とキャラクター一覧!評価が低い理由は?

ジブリ

宮崎駿さんの息子・吾郎さんの初監督作品であるジブリアニメ『ゲド戦記』は、偉大な魔法使いハイタカと国王を刺したアレンが世界に災いをもたらす源を探し出すために旅をするというストーリーです。今回は『ゲド戦記』のキャラクター・声優一覧と、「駄作」「つまらない」と酷評されている理由についてご紹介いたします。

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『ゲド戦記』声優一覧

アレン(レバンネン)岡田准一


アレン
岡田准一
アレン(レバンネン)

エンラッドの王子で17歳。ピュアで真面目すぎる性格のため、世の中の暗黒に対してまで心を悩ませ、やがては心の“光”だった彼の分身が“影”となって去っっていく。やがて心を病み、突発的に父に手をかけ、国を捨てて失踪。その途中でハイタカに出会い、共に世界に災いをもたらす根源を探す旅に出る。

岡田准一

アイドルグループV6のメンバー。ドラマ『軍師官兵衛』映画『永遠の0』で知られる俳優。ジブリ作品では『コクリコ坂から』でヒロインの相手役の風間俊の声優を務めた。

テルー(テハヌー)手嶌葵


テルー
手嶌葵
テルー(テハヌー)

顔に火傷の痕がある少女。テナーと共に暮らしているが、両親に虐待をされて育ち捨てられた悲しい経験を持つ。自分の命を大切にしない人間には心を開かず、自暴自棄なアレンのことも嫌っていたが、自分と同じく心に傷を負っていると知り歩み寄る。

手嶌葵

歌手。『コクリコ坂から』でもヒロインの友人の声と主題歌を担当した。唯一無二の琴線に触れる歌声で、多くの人を魅了。本作でも主題歌「時の歌」挿入歌「テルーの唄」を歌唱。

ハイタカ(ゲド)菅原文太

ハイタカ 菅原文太
ハイタカ

アースシーの大賢人。清廉な心を持つ。世界の均衡が崩れていることに危機感を抱きアレンと共に災いの源を探る旅に出る。なるべく世界の均衡を保とうと、みだりに魔法は使わない。

菅原文太

若い頃はモデルとして活躍。その後俳優に転身し、『仁義なき戦い』『トラック野郎』に出演して俳優としての地位を確立。ジブリでは他に『千と千尋の神隠し』のクモじいの声としても知られている。2014年に惜しまれながら亡くなる。

テナー風吹ジュン

テナー 風吹ジュン
テナー

ハイタカの昔なじみで良き理解者。親に捨てられたテルーを育てている。

風吹ジュン

映画『魂萌え!』ドラマ『あさが来た』などに出演する女優。ジブリでは『コクリコ坂から』に出演し、ヒロインの母の声を担当している。

クモ田中裕子

クモ 田中裕子
クモ

永遠の命を手に入れるために、禁断の生死両界を分けている扉を開いた魔法使い。かつて魔法を乱用していたが、ゲドに阻止されて以来、復讐の機会を狙っている。

田中裕子

日本のテレビドラマ史上最高の視聴率を叩きだした1983年度の朝ドラ「おしん」でヒロインを演じ注目。以後、映画『共喰い』『ホタル』、ドラマ『Mother』『Woman』朝ドラ『まれ』などに出演。日本を代表する演技派女優の一人。

ウサギ香川照之

ウサギ 香川照之
ウサギ

人狩りを商売とするクモの手下。クモの力を借りて傍若無人に振る舞う。

香川照之

ドラマ『龍馬伝』『半沢直樹』『MOZU』などの出演せ知られる俳優。「澤瀉屋」9代目「市川中車」を襲名し歌舞伎役者としても活躍。ジブリでは『コクリコ坂から』でヒロインが通う高校の校長役の声を務めた。

国王小林薫

国王 国王
国王

エンラッドの王で、アレンの父。国民の幸せを常に考え、世界の異常事態を案じている。衝動的になったアレンに刺殺され、身に着けていた魔法の剣を奪われる。

小林薫

朝ドラ『カーネーション』『深夜食堂』シリーズ、大河ドラマ『青天を衝け』などの出演で知られる俳優。

王妃夏川結衣

王妃
夏川結衣
王妃

アレンの母。次期国王としてアレンを厳しくしつける。

夏川結衣

モデルとして活動後、ドラマ『愛という名のもとに』で女優としてデビュー。以後映画『家族はつらいよ』シリーズ、ドラマ『青い鳥』『結婚できない男』などに出演。本作で声優は初挑戦。

女主人倍賞美津子

女主人
倍賞美津子
女主人

ホート・タウンに住む元まじない師。今は魔法使いをやめ模造品の生地を売り商売をしている。

倍賞美津子

黒澤明や五社英雄監督に愛され、多くの作品に出演。映画『OUT』ドラマ『下町ロケット』シリーズ朝ドラ『梅ちゃん先生』などでも知られる。

ハジア売り内藤剛志


ハジア売り
内藤剛志
ハジア売り

アレンに、1粒でこの世の嫌なことを忘れられる危険な薬・ハジアを売りつける商人。

内藤剛志

ドラマ『家なき子』『十津川警部シリーズ 』で知られる俳優。『千と千尋の神隠し』では千尋の父親、『コクリコ坂』では小野寺善雄の声優も務めた。

その他

ルート飯沼慧
2人組のオバさん梅沢昌代/神野三鈴
船に乗っていた風の司加瀬康之
国王の家臣阪脩

『コクリコ坂から』声優一覧は⇒こちら


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『ゲド戦記』の評価が低い理由は?

『ゲド戦記』は2006年邦画興行収入1位を獲得しましたが、配給会社東宝が目標にしていた興行収入100億円には届かず、大幅に下回る76.9億円という結果に終わりました。

さらに、観客は「ストーリーが分かりにくい」「登場人物に共感できない」、海外のファンからは「スタジオジブリの実績を考えると、少しがっかり。」「子どもが退屈している」などという声が多く聞かれました。

では、実際になぜここまで評価が低くなってしまったのか、その理由を簡単にまとめてみました。

原作を割愛しすぎ

映画『ゲド戦記』は、アメリカの小説家・アーシュラ・K・ル=グウィンによって書かれた全6巻からなる『ゲド戦記(Earthsea』を原作にしています。

しかし、劇中では、6巻すべての要素を取り入れるのではなく、第3巻の「さいはての島へ」に、第1巻「影との戦い」を部分的に織り交ぜながら制作しているので、多くの部分が割愛され、説明不足に。

「ゲド戦記」とタイトルにもなっている、主人公と旅をするハイタカ(ゲド)は、物語では重要な人物ですが、その過去も明かされず、テルーとの関係も不明なままストーリーは進行して生きます。

そのため観客たちは頭の中に「?」が浮かぶも、その疑問が回収されずにエンディングを迎えてしまうので、消化不良に陥ってしまいます。

『ゲド戦記』を映画1本に収めるのは、超大作すぎました。『ハリーポッター』や『指輪物語』みたいに連作にすれば、まだ評価されたかもしれません。

原作の世界観とかけ離れすぎた

宮崎吾郎さんの初めての監督作品であり、独自解釈によるストーリーの『ゲド戦記』は、「原作」とは別に宮崎駿さんが過去に発表した漫画『シュナの旅』を「原案」にしています。

そもそも、宮崎駿さんは『ゲド戦記』の大ファンでしたが、原作者のル=グィンからアニメ化を断れた過去があります。それもあり、駿さんは、『風の谷のナウシカ』から『ハウルの動く城』に至るまでの作品に『ゲド戦記』の美味しいところを、部分的に盛り込んで作品をつくったのです。

そのため、吾郎さんは、駿さんが使ったエピソードを避けて、『ゲド戦記』の脚本を書き上げなければならず、次第に行き詰まってしまいます。

駿さんは、そんな吾郎さんを見かねて、「『ゲド戦記』ではなく『シュナの旅』を描いてはどうだ?」とアドバイスしました。そこから吾郎さんは『シュナの旅』を指針にして脚本を書いたという経緯があります。

ですので『ゲド戦記』とあるものの原作とは、かなりかけ離れたものとなっており、そこに『シュナの旅』のストーリーを混ぜたため、複雑になってしまったのです。

原作者のル=グウィンさんも試写会後、

登場人物の行動が伴わないため、生と死、世界の均衡といった原作のメッセージが説教くさく感じる。王子が父を殺すエピソードについても、動機がなく、きまぐれ。人間の影の部分は魔法の剣で振り払えるようなものではない。これは私の本ではない。吾朗の映画だ。

と語っています。

最初から、『ゲド戦記』ではなく『シュナの旅』だけを映像化すれば、分かりやすかったかもしれませんね。

キャラクターの背景が薄い

『ゲド戦記』の物語が分かりにくい理由の一つに、登場人物の描き方が薄く、共感しづらいということが挙げられます。

まず主人公のアレンは、「父親を何故刺したのか」と問われても「自分でもよく分からない。」と答え、その理由を明かすことは最後までありませんでした。そのため、重要であるはずの父親殺しや宝剣を奪取したという行動をなぜアレンがとってしまったのかが全く分からず、感情移入が出来ません。

さらに、ヒロインのテルーは、正体もよく分からないままドラゴンになってしまいますし、悪役のクモは、最後は目が真っ黒になり、ただただ不気味なだけで、悪に落ちてしまった背景は不明なまま。

演技力のある豪華な声優さんを起用しているだけに、キャラクターが深く描かれていないのが勿体ないですね。

宮崎吾郎監督の最新作『アーヤと魔女』は⇒こちら

最後に

『ゲド戦記』は、公開当時は評価が低かったですが、「見れば見るほど奥深い」「登場人物の暗さがたまらない」「世界観が好き」など意外にもファンが多いことでも知られています。

もし『ゲド戦記』を、1度は観たけど忘れてしまった方、地上波を見逃した方は、ジブリ作品を視聴する方法を以下の記事にまとめましたので、ご覧になって下さい。

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